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【文明の衝突】が示す8つの文明。日本は孤立した独自の文明を持つ唯一の国?

2015年11月10日

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【文明の衝突】が示す8つの文明。日本は孤立した独自の文明を持つ唯一の国?

2015年11月10日

海外を回りながら多言語を勉強していると気づくことがある。それが、日本のような平和な島国いると気づきにくい、どの人種とどの人種が実は、深く関係しているのか。というようなことである。

例えば今までずっと外見では違いが曖昧だったラテンアメリカ人(メキシコや南米の国々)の人たちと、アラブ人の違い。私の頭の中では、彫が深くて顔が黒人までいかなくてもブラウンで、毛深い。そういう人種が一体どこから来たのか。ということが分からなかった。

けれども、現在の中米・南米の人たちの多くの人たちがスペイン語を話すように、スペインの植民地時代だったわけだけれども、実はそのスペインも昔はアラブに支配されていた過去があり、ヨーロッパの中でもアラブ人に近い顔立ちの人が多い。

「白人とアラブ人のハーフなのですか?に怒りの声も。なぜスペイン人は認めたがらない?【海外の反応】」

さて、なぜ人種の話に言及したのかと言うと、人種とそれぞれの国がどの言語系統に属しているのか?というのは結構、その国のことを知るカギになるからだ。

以下にも書いた通り、ヒンディー語やペルシア語、ロシア語までもが英語と同じ言語系統なのに対して、日本語はどの言語系統にも含まれない。


「欧州なのに「インド・ヨーロッパ語族」には属さない異端の「ウラル語族」と日本語の関係」

そうやって言語系統で人種を分けたりすることもできるが、この記事では人種ではなく、文明のことを書いていこうと思う。

そう。世界の文明を分けた人がいて、それが1996年にサミュエル・ハンチントン氏に書かれた文明の衝突という本によって明らかになった。

この本は2019年現在でもまだまだ読まれている本で、世界情勢を読み取る基礎知識として役立つ本となっている。

また、以下、世界で衝突している国々のリストも作ったので、参考にしていただければ幸いである。

「「日韓対立」を含む、対立・衝突している国家 TOP9」

世界を9つの文明にわけた地図

この地図は、以下は、ハーバード大学教授、アメリカ政治学会会長が文明ごとに分けた地図。このように、世界の文明は、大きく分けた場合、9に分けられると言われている。
以下、その9のうちの8つをご紹介していきたいと思う。

西洋諸国

西洋諸国= 欧米諸国(キリスト教圏)となっているが、キリスト圏といっても、オーソドックスとラテン・アメリカのキリスト教圏を含まないキリスト圏であることも留意してほしい。
現在、経済的にも世界の中心がこの西洋を中心としたキリスト圏である。また上の地図ではイスラエルの部分が真っ白になっているが、経済的にみた場合、ユダヤ教(イスラエルの宗教)は西洋諸国の産業の頂点に大きくかかわっているので、ここに入るのではないだろうか。(ユダヤ教といっても実は、アシュケナージ系や、セファルディム系などがあり思った以上に複雑)
※そもそもキリスト教自体、ユダヤ教から生まれたので、キリスト教の親とも言える。
この西洋諸国が現在の世界における行事、教育、思想、エンターテイメントなどに深く関わっている。正直思うのは、上の地図自体、西洋からみた世界の文明として描かれているのではないかとさえ思ってしまう。

 

②オーソドックス(正教会)

こちらもキリスト教圏。けれども簡単に言うと、ロシアを中心としたキリスト教圏である。このオーソドックス(正教会)となっている水色の部分には、ギリシャも含まれるのがポイント。
多くの人が認識するキリスト教といえば、大きく二つに分けられるはずだ。つまり、ローマ・カトリックプロテスタント。けれども、オーソドックスというのは、これらカトリックやプロテスタントなどを一つと見た場合に、その対比として用いられるものである。
複雑すぎてここでの説明は割愛するが、この正教会というのは、ギリシャ正教会(現在のギリシャの教会)も含まれており、その意味で、ギリシャもロシアも、同じ種類の教会ということになる。
なのでEU(欧州連合)に加盟しているギリシャではあるが、実はギリシャとロシアの結びつきは非常に強い。
正教会=ギリシャ正教・東方正教会(よくロシアの教会を示すのに見る言葉)と思ってもらってよい。
ちなみに現在のギリシャは、ギリシャ神話の時とは全く関係ない国家で、ギリシャ人・トルコ人は人種的にほぼ同じというふうに言われていたりもする。
ちなみに上の地図で水色がかかっているオーソドックスの国々の多くが、旧ソ連であり、いまだにロシア語が使われている。
この中でも日本から最も近いカザフスタンは、イスラム教が70.2%、キリスト教が26.2%(2009年の調査)であり、中央アジアの中ではキリスト教が多い方である。一方、日本とは違う文明ながらも、日本人顔の人が非常に多いという、不思議な国でもありながら、日本ではほぼ注目されていない国でもある。

➂イスラム圏

アラブ諸国(中東・北アフリカ・南アジア・東南アジア南部)を中心としたイスラム教圏。上の地図では白黒で塗りつぶされている。イスラム教というのは、キリストが誕生する前にできたユダヤ教→ユダヤ教であるキリストがキリスト教を作ってから600年後くらいに、自らを預言者としてムハンマドが創設した宗教である。
それが現在、北アフリカ、中東、東南アジア南部、南アジア(パキスタン・バングラデッシュに加え、インドにも2億人ほどいる)にまで広がり、2050年には世界における宗教人口において、キリスト教徒同等の人口、またはそれを凌駕するかもしれないとさえ言われている。
西洋人が恐れるのがこのイスラム教。その理由は、ヨーロッパに移民してくるのにもかかわらず西洋のやり方に従わず、イスラム教の教えをそのまま持ってき、堂々と行うことが挙げられる。
これはイスラム教を多く受け入れているスウェーデンやドイツで最大の関心の的(日本人が在日朝鮮人・韓国人に強い関心を向けるのと同じ)になっている。
そういう意味もあってか、西洋では最近、日本の移民政策が称賛されているという側面もある。
また、ミャンマーのロヒンギャ問題なんかもそう。ロヒンギャはイスラム教徒なので、仏教とは考えが相容れない部分もあり差別・迫害されてしまう。
ま、それもこれも、イギリスの植民地支配によって国境がずれ込んでしまったのが原因なのだけどね。インド・中東・アフリカの人たちと話すと、必ず皆イギリスの悪口になるのはこのためである。
また、もともとはヒンディー圏であった東南アジア最大の人口を抱えるインドネシアも現在はイスラム国家。これらの国を私は偽イスラム国家と呼んでいる。(言い方分かりやすいけど印象的な言い方なので)
つまり、イスラム国家ではあるが、中東などの厳しいイスラム国家よりはあらゆることが緩いのである。例えばインドネシアでは女性はヒジャブを強制されない。また、FGM(女性器切除)に関しても、マレーシアやインドネシアではこれが緩い。

④アフリカ

茶色で塗りつぶされている部分。西洋人からしたら、そんなに重要ではないのかな。と思える。サハラ砂漠以南には、北アフリカのようにイスラム教国家があまりないことと、サハラ砂漠以南は言語系統が、ニジェール・コンゴ語族が大部分を占めており、その意味でこのような区分けになっているのかもしれない。
さて、アフリカにおける文明の衝突の一例として南アフリカの情勢をご紹介しよう。南アフリカという国は昔、オランダ人などが大量に押し寄せて、その後イギリスに譲渡したという経緯がある。
現在も南アフリカの人口の10%ほどが白人となっている。
白人の南アフリカ人には富裕層が多いが、貧困層も少なからず存在し、以下のような問題も起こっている。
このような現実は日本であまり知られていない。

⑤ラテンアメリカ

ここもキリスト教圏なのだけれども、カトリックを中心としたキリスト教圏である。南米のほとんどがカトリック教徒の国となっている。(ヨーロッパにもカトリック教の国は多くあるが、この文明の衝突ではラテンアメリカは違う文明になっていた)
これらの国々はアフリカほどではないにしても出生率が高いほうなので今後人口が今よりも増えていくと予想される。またブラジル以外の国々は、皆スペイン語を話すので、アフリカを中心として広がるフランス語と将来的にライバル関係になる。
 

 

⑥中華圏

China とはつまり支那(しな)であるが、もともと支那というのは中国沿岸部から西は成都くらいまでの範囲を示していたともいわれている。つまり定義としては漢民族が多く住む土地なのかもしれない。
とはいっても、中国人は欧米列強の植民地時代が始まるもっと前から東南アジア各地に移住していたりもしていたので、例えば、インドネシアには中華系インドネシア人が1000万人以上いたり、マレーシアの人口の25%が中華系であるという事実がある。
マレーシアのクアラルンプールに行けばわかるが、大都市なのでその割合は50%ほどにも達し、彼らは中華系同士で同じ学校に通う。(中国語教育はもちろん)
そんなマレーシアでは、言葉には出さないが、マレー系と中華系がお互いに仲良くない。それは地下鉄に乗っているときの空気からも感じ取れる。なので、爆発すると、以下のような出来事が起きてしまうのだ…。
また、インドネシアでは全人口の数パーセントにしか満たない少数派の中華系インドネシア人が富の90%を保有しているということが定説となっており、インドネシアの歴史上、何度も華人に対する虐殺が起こっている。
ちなみに元中国の冊封国であった朝鮮半島とベトナムも中華圏であり、これは外見からも明らかとなる。それは、以下の記事にも書いたが、顔の形が日本人がひし形の人が多いのに対して、中国人と韓国人はもっと顔面が平らであることが挙げられる(もちろん個人差はあるが、平均顔として比べた場合)
これを長頭型、中頭型、短頭型などと言う。日本人の顔の形は、中国や韓国の平均に比べ、後ろに長いので白人寄り。(馬顔の人が日本人に多いのに対して中国や韓国ではあまり見られない)
 
最後に、現在中華圏、特に中国大陸で抱えている一番の問題は、新疆ウイグル自治区で起きていることだろう。以下に詳しく書いてみたが、私は実際にウルムチに行ってきて、監視社会になっている現状を目の当たりにしてきた。
この監視システムが今後、ウルムチだけでなく中国全土に広がる可能性があるとも言われていたりもする。
 

⑦ヒンズー教圏

そもそもヒンズー教というのは、インドにもともと住んでいたオーストラロイド系の人種でもあるドラヴィタ人を、イランあたりの北方からやってきたアーリア人が支配するために作った宗教とも言われたりすることがある。
このように今でもインド北部と南部では人種がまるっきり違う。これはインドではタブーな話だが、最近はユーチューブでかなりこの話題が作成されるようになった。
ちなみにオーストラロイド系というのは、インド南部やパプワニューギニア人などの東南アジアの中でも黒人並みに浅黒い人種のこと。
つまりインドはコーカソイド系とオーストラロイド系が同居している国であり、それを皆同じだよね?とまとめているのがヒンズー教とも言えるかもしれない。
いずれにしても、インドはアフリカよりももっと面積が狭いのに、アフリカよりも人口が多いことからも分かるように、一つの国として見るのは無理があるというくらい人種・文化・宗教が混在している。
日本は将来的にもこのヒンズー教圏、それに加えイスラム教圏と強いつながりを持つべきだと私は考えている。(勝手で無責任な理想論だけどねw)

⑧日本圏

上の写真は、サミュエル・フィリップス・ハンティントン(2004年世界経済フォーラムにて)
日本はどの文明にも属さない。
これが、サミュエルの答えである。日本人の中には、日中韓は同じだ。と思っている人もいると思うが、西洋人の知識人の中では、日本は東アジアの中でも別の存在である。という知識を持っている人がたくさんいるということなのである。一方で大部分の西洋人が、日本人=アジアン=中国人と同じ。と思っていることも理解しておくべきだろう。
この記事の上でも紹介した日本語の言語系統がその他のアジアの言語系統と同じではないこと。
韓国語も中国語(シナ・チベット語族)とは違う、孤立した言語系統を持っているが、長らく中国の冊封国だったので、日本よりも中国に近い。
また日本には仏教が入って来る前から、神道が根付いており、世界一古い皇室ともいわれているように、天皇を中心とした国家体制が昔から根付いている。
そのため、安易に日中韓=東アジア共同体。などという考えにはなってはいけないのかもしれない。(ヨーロッパの場合は、キリスト教圏で価値観が似ている)

⑨仏教圏

8文明には数えられていない。
この仏教圏で一番存在感のある国がタイである。タイには国王がいて、そのタイを中心にラオス、カンボジア、ミャンマーなどの仏教国を取り囲んでいる形となっている。
ミャンマーも仏教国として強い存在感があるけどね…。また、中国に組み込まれてしまったチベット、そしてロシアと中国に板挟み状態にされているモンゴル。ここも、仏教国家である。
日本も仏教に入っている人が多いが、日本はこの仏教圏には含まれないようである。

⑩地図の文明に入らない国

エチオピア、ハイチ、イスラエルなども、どの主要文明にも属さない孤立国であるが、国が小さすぎるので、8つの文明には数えられていない。

 

国同士の関係よりも、言語圏・文明同士で比較することも重要

どうしても日本のニュースを読んでいると、中国vs日本とか、韓国vs日本のような構図しか出てこない。経済規模も人口も違う国と比較してもあまり意味がないということはないが、言語圏を調べてみたり、文明同士を比較してみることで、また色んな発見があるのではないだろうか。

面白いよね。文明。なぜならイギリス人からすれば、遠く離れた日本は違う文明でも、さらに離れたオーストラリアは同じ文明なのだから…( ´艸`)

日本は島国で一つの文明なので、日本列島だけの世界観があるが、イギリス人にはそれがない。イギリスだけでなく、ヨーロッパ大陸、そしてオーストラリアやニュージーランド、カナダなどの旧植民地で現在も同じ文明である国々を、日本人が日本列島を見ているような感覚で見ている。

またアラブ諸国からすれば、アラブ同士で国と国とが対立をしているが、イスラム教というウンマ(共同体の考え)からしてみると、インドネシアやマレーシアなども、同じ同胞と見たりする場合もある。

確かに一つの国で一つの文明を持っている日本スゲェ。みたいに心の中では思ってしまうが、違う意味では、視野が狭いということにもなる。

そんな視野の狭い日本人だからこそ、もっと世界のことを積極的に吸収していくべきなのではないだろうか。

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