2016/02/11

グーグルキャンパスが東京ではなくソウルにある理由


(ソウルの江南にあるグーグルキャンパスの写真)
This image is from https://articles.informer.com/google-is-going-to-open-a-campus-in-seoul.html

日本、とりわけ東京に住んでいると、日本国内の地方がみえなくなってしまうことがあります。たとえば、韓国や台湾は小さい国とか、中国は大きいけれども、経済崩壊するでしょ?とか、メディアの言った抽象的な概念だけで物事をとらえてしまう傾向が誰にでもあると思います。

ですが、今は国家の時代ではなく都市の時代だと私は思っています。たとえばヨーロッパは移民問題で大変な時期ですが、ヨーロッパは今でも超大富豪がたくさん集まっているエリアです。そして、ヨーロッパにはたくさんの小国があり、その小国の一人当たりのGDPは日本の二倍近くあるところもいくつかあったりします。つまり、メディアではヨーロッパはこうだ。アメリカはこうだ。と抽象的に捉えますが、その細かい部分を見ていくと、また見えてくる世界も違うように思います。

それが、韓国にもいえるでしょう。韓国は日本よりも人口、国家面積、経済すべてにおいて下です。そういうところから、一般の日本人は韓国を少しだけ下に見る傾向があります。これは韓国人が日本人を経済的、文化的に、ほぼ総合点で上に見ているけれども、人種的には下に見ている感覚にも少し似ているかもしれません。(これは私が韓国滞在中に感じたことです)

ところで、なぜグーグルキャンパスが東京ではなくソウルに!?という話題に入っていきたいと思います。このことを調べるきっかけになったのは私が横浜・東京エリアのレンタルオフィスを探しているときでした。レンタルオフィスとはスタートアップした人たちが集まってそこで仕事をする場所です。オープンスペースや個室もあり、また会議室もあるので、クライアントと打ち合わせするにも会議室を利用することができたりします。

そんなことを調べているうちに、世界のスタートアップ環境、つまり起業しやすい環境にある都市はどこか?という都市ランキングをみつけてしまいました。

venturebeat.com というサイトからの抜粋です。

ちなみに、以下の動画はアジア初のグーグルキャンパス(ソウル)の開館式の映像です。



グーグルキャンパスの開館式には、パク・クネ大統領も出席しました。英国のロンドン、イスラエルのテルアビブに次ぐ3つ目のグーグルキャンパスとして注目されているのですが、なぜか日本では大々的に報道されていない感じがあります。

それでは、ランキングに移りましょう!

順位   都市名起業環境の点数
Silicon Valley75
Stockholm 67
Tel Aviv 65
NYC 64
Seoul 58
Boston58
Los Angeles 57
Beijing55
London53
Berlin53

http://venturebeat.com/2015/08/29/the-10-hottest-startup-ecosystems-in-the-world/

このランキングをみていると、また違う世界が見えますね。世界の4大都市に含まれるパリと東京はランキングに含まれていません。これはこれらの二大都市が大企業が集まっているということが特徴じゃないでしょうか?実際に東京は世界でも大企業が集中している都市のうちのひとつです。多くの人は起業ではなく、企業で働きたいと思っているというのが特徴だと思います。

またランキングには、国際金融都市の香港やシンガポール、上海もありません。

シリコンバレーは言うまでもなく、創造する場所の中心地とも言えるでしょう。

またストックホルムはスカンジナビア(北ヨーロッパ)の中心都市で、しかもスカンジナビアはITがとても進んでいるので驚きはしません。

3位のイスラエルの都市であるテルアビブも、イスラエルという国力をみても驚きません。

ニューヨークが4位なのも当たり前という感じですね。ここにソウルがあるのはどうして?と日本人だけではなく、おそらくアメリカ人も思うでしょう。

ボストンには有名大学が集結していて、マサチューセッツ工科大学ハーバード大学といった世界の名門大学生を中心に起業するケースが多く、実際にボストンのウォータフロントを再開発しています。


北京は中国の大卒者が就職できない状況を打開するために中国政府がスタートアップしたい若者を支援しています。そのため、北京には簡単に起業ができる仕組みができているそうです。

ロンドンは大都会なので当たり前という感じですが、ベルリンはドイツの首都で、東ドイツだったこともありドイツの大企業はほとんど西ドイツ側のフランクフルトやデュッセルドルフ側にあることからも、ベルリンは起業したい人たちが集まる都市になりました。ここでは英語環境で起業ができるおそうです。

さて、なぜソウルにグーグルが目を付けたの?

ここでは、グーグル本社や、ヤフーといったIT業界の人たちがソウルで起業したい若者へアドバイスしたり、またグーグル関連のコネクションを使った人材を紹介したりと、色々なサービスが受けられるらしいです。

韓国は日本と違って、就職のチャンスがあまりありません。有名大学を卒業しないと大企業に入れない為、もともと日本人より起業精神が旺盛です。個人経営のお店がたくさんあるように、コンピュータに詳しい若い者は個人事業主になりたいと思う人がとても多いのだと思います。

また、日本に比べると韓国では英語ができる人が多いです。(実際はあまり日本とは変わりませんが、日本より多いのは確かです)

以下のURLは、ニューヨークタイムズによるシリコンバレーがソウルから学べる事。という記事です。

またソウルは世界の都市圏人口の中でも東京に次ぐ大規模な都市圏であり、ニューヨークの大都市圏よりも人口が多いです。そして、日本では繋がりにくい地下鉄の中での通信環境もソウルならサクサク動画などもみられます。

それと私がソウルに住んでいて感じたことは、ソウルでは携帯電話を持っていなくてもソウルの各駅に設置されている1分間だけ無料の電話を使えば、誰とでも連絡をとることができます。(ここは余談でしたね)

また韓国ではインターネット販売で商品を購入するとすぐに届くシステムも確立されています。

おそらく、こういうところをシリコンバレーが見習わなければならないと思っているところでしょう。そして、若い者のスタートアップ環境という点では、東京はソウルよりも遅れていると言えそうです。以上の点からも、グーグルキャンパスがなぜ東京ではなくソウルを選んだのかが見て取れると思います。

以下はグーグルキャンパスの公式ページです。

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