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なぜ米国のオバマ大統領が、日本の天皇やサウジの国王にお辞儀しなきゃならないんだ?【アメリカの反応】

2017年6月17日

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なぜ米国のオバマ大統領が、日本の天皇やサウジの国王にお辞儀しなきゃならないんだ?【アメリカの反応】

2017年6月17日


あまり日本で報道されなかったことなのですが、オバマ大統領が大統領として初来日した際に天皇陛下と面会されました。(日本側から言えば、いわゆる謁見)

このオバマ大統領の初来日は、2009年11月13日でした。もう5年以上も前のこと。けれども、このときアメリカでは、なぜ?なぜ?なぜ?の嵐だったことをご存知でしょうか?

問題は動画の50秒の場面です。

オバマ大統領が天皇陛下に対して深くお辞儀をしていたことに対して、日本人なら普通に見慣れている風景なので、何とも思わないでしょう。けれども、アメリカには深くお辞儀する文化というものもなく、日本人同士が、お辞儀をし合ったり、会釈しあったりして意思疎通を図っているという文化自体が理解できないので、

なぜ、米国という世界一の国のTOPであるオバマ大統領が、アメリカから見て日本人からみた台湾程度の小さな国のTOPに頭を下げなければならないのだ?というふうに思った人が少なからずいたのです。

またそういう心理を知っている側が、このようにたくさんこのオバマ大統領がお辞儀した場面を報道しました。これに関してはアメリカでも随分と賛否両論がでていました。

ま、以下がその動画なのですがね。

この動画では、ジョージ・W・ブッシュが大統領だったときや、第46代副大統領だったディック・チェイニー(ディックって英語でアレの意味なので、結構この人は英語圏のネットでたたかれていますw)でさえ、お辞儀はしていないということを引き合いに、なぜ米国の頂点でもあるオバマがお辞儀をする必要があるのか?

ということを述べている。

ちなみに、以下の写真を見ると、いかにも対等。というふうに受け取れる写真。まるで、お前、俺の部下だろ?というようにも見える一枚。

ま、映像を見ているわけではないから何とも言えないのだけどね…。

ちなみに、このディックさんの写真と同じような態度で臨んだのは、お隣の国家主席が副主席時代だったときに天皇に面会したときですね。

「習近平副主席は、天皇陛下にお辞儀していた?中国の歴代国家主席と比較」

今までアメリカの大統領で、こんなふうに白人国家でもないアジアの日本のトップ、天皇にお辞儀をした人たちはいなかったので、アメリカでは、なぜ?という議論になったわけです。

しまいには、こんな比較動画まで作成されてしまっています。いかにも、オバマは間違ってるぜぃ!という感じですね。

Obama が、Obowma というふうに揶揄されていたりもしますし( ´艸`)
bow はお辞儀の意味です。なので、オバマではなく、オバウマー…。ってバカにされているのです。

つまり、誰にでも頭下げるな!とでも言いたいのでしょう。

この動画をみると、オバマ大統領のお辞儀がやりすぎ!

という風にも思えてくる。

いいね!の数が多いけれども、よくないね!の数もその分多いので、受け入れられないアメリカ人も多いのが現状だと思います。





以下、アメリカの反応を解釈してみます。

01.アメリカの名無しさん
1.天皇は1945年に彼自身が神ではないということをすでに言っている。
2.チェイニーは完全に竿なので(ディックチェイニーのディックは英語でそういう意味がある)、なぜ彼をオバマと比較させなければならない?彼は完全に戦争犯罪者だ。

ヨーロッパ中心主義から見れば、アメリカもお辞儀をしない国だと思われているんだろうね。日本でお辞儀するということは尊敬の意味だけではなく、単なる挨拶でも同じだよ。これは握手するということと同じ。

FOXニュースはもっと教育を受ける必要がある。

02.アメリカの名無しさん
オバマはきれいにお辞儀していたけれども、同時に握手をする必要はなかったように思う。つまり、手を側に置き、ゆっくりとお辞儀する。これだったらもっとかっこよかった。

なぜオバマが明仁にお辞儀をすることがそんなに大事になるのか?

彼は日本の文化を尊重していただけで、しかも日本の皇室は世界で最古の、それも遺伝的に継続され続けているということを知らない人も多いのではないか。

そういうことを考えればお辞儀をしないほうがおかしいと思います。またオバマは日本にいた。つまり

When in Rome, do as the Romans do
ローマではローマ人のする通りにせよ。

の原則に従ったのではないか?彼はそういうルールに従う人だと思う。

このビデオは、アメリカの愚かさ、無知、傲慢さをまさに表している。”私たちアメリカは、常に正しい”という考え方です。アメリカ人として非常に恥ずかしく思います。

03.アメリカの名無しさん




なぜオバマはお辞儀したんだ?ボケ!もし俺だったら絶対にお辞儀はしなかった。神以外にね。(アメリカでの神とはキリスト教、ユダヤ教、イスラム教の3宗教が同時に信じている一つの神のことで、日本人が思っている仏教や神道の神とは違います)

God→キリスト教、ユダヤ教、イスラム教
Deity→仏教、神道、ヒンズー教

実際に、ビルクリントン大統領も、天皇にはお辞儀していないじゃないか!

04.アメリカの名無しさん
お辞儀をするのは日本で普通なのでアメリカ人の私としても別に何とも思わないけれども、ひとつ言えるとしたら、90度のお辞儀ではなく、45度のお辞儀で別に十分じゃなかったか?くらいでしょうか…。

05.アメリカの名無しさん




この編集、笑える!この件で前例を出すならば、ダイアナ妃でしょう。彼女は天皇に向かって素晴らしいほどの跪礼(きれい)をされていた。

ダイアナ妃は女王ではなかったので、ヒエラルキーに従ってきちんと curtsy した。ただそれだけのことさ。

「ダイアナ妃による天皇皇后両陛下への膝を曲げてするお辞儀 curtsy が美しすぎる【海外の反応】」





マルチリンガールのコメント
アメリカからすると、日本は昔はアメリカの敵だった国が日本ですから、当時の昭和天皇の印象が強いことは間違いないと思います。そして、なぜ天皇にお辞儀をしなければならないんだ?と思う人も多いはず。アメリカには王室などがないため、ヨーロッパよりも、王室のマナーやエチケットに疎い人が多い。

ましてや王室と皇室が違うということすら、英語では区別すらされていない。日本では王室と皇室の違いとして、皇室はエンペラーがいる、という風に区別しているけれども英語で歯、王室も皇室も Royal family でひとくくり。

アメリカ人が動揺するのもおかしくないけれども、コメントには冷静なものが結構目立っていました。

おまけ。

アラブ連盟のボス、サウジアラビア王国の国王にお辞儀するという場面も。この行為も、天皇同様に、アメリカ国内で議論がありました。単に、イスラム教と神道への敬意?だったら嬉しいのですけどね。

しかも、同年のできごと。

2009年4月=アブドラ国王
2009年11月=天皇陛下

Reference Site
https://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/barackobama/5128171/Barack-Obama-criticised-for-bowing-to-King-Abdullah-of-Saudi-Arabia.html

非常に面白いですね。

この動画を見ると、ブッシュ前大統領とオバマ大統領がサウジアラビアの国王にどのように接したかを比較しています。ブッシュ前大統領はあたかも国王の恋人かのように、両頬にキスをするように見せかけた行為。アメリカとサウジアラビアの友好を演出したのでしょうか。一方、オバマ大統領はかなり深くお辞儀をさり気なくしてしまいました。

イスラム圏でお辞儀をするということは、アッラー(神様)にだけする行為であり、それをメッカやマディーナというイスラム教徒の聖地を抱える、そしてイスラム圏の中心地であるサウジアラビアの国王にするとは、何か意味があるとしか考えらえません。(私は考えすぎ?)

アメリカという大国の大統領。もちろんオバマ大統領だって、そんなことをしたらアメリカ国内から批判がでるとおわかりでしょう。あれだけのスピーチをしたり、人を説得させる話し方ができる方です。

これは個人的なものだったか、それとも裏に何かがあったのか。もちろん私にはわかりません。ですが、何か彼なりのメッセージがあったのではないか、というのが私の見方です。

イスラム圏では、同性同士の親しさを表すのに、両頬をくっつけながら、チュっ!と言います。なので、ブッシュ前大統領の行為は普通の行為であります。

それと比較すると、オバマ大統領のお辞儀はなんだったのか。ただ躓いただけだったのか?ちょっと不思議です。でも、どう見ても躓いてはいませんね。ゆっくり顔を見ながらお辞儀している感じがとれます。

やはり、私には多文化への敬意という表れとしか読み取れません。

こんな記事もオススメです。
「エリザベス女王が天皇陛下と握手する際に、自ら一歩踏み出す理由」


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