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英語語源における、ラテン語・フランス語・ドイツ語・ギリシャ語の割合

2015年9月24日

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英語語源における、ラテン語・フランス語・ドイツ語・ギリシャ語の割合

2015年9月24日


英語を勉強していると、なんで同じような意味の単語が複数あるの?と疑問に思ったことがある人も多いはず。っていう私は、スペースアルクのSVL12000単語を韓国留学時代にずっと勉強していた時期があった。
SVL12000を勉強すれば、とりあえず英検1級の文章などは軽く読めるレベルになれる。そう思いながらとりかかった単語暗記だったけれども、私がこのSVL12000を覚えるのに克服しなければならないことがあった。
それが、語源を覚えることだ。
私のブログでは、もう嫌なくらい語源!語源!と言っているし、メンティーに対しても、何度も語源!と言っている。
※私自身、2018年後半から海外の複数の国で暮らしている
これだけ語源!というのは、語源を覚えること、そしてそれらの語源がどの国から来たのか?などが少しでも分かることで、英語が楽しくなるだけでなく、言葉一つ一つが、漢字を解読しているかのように分かってくるからである。
セミリンガルだったあの中途半端な時期から、今のレベルに達することができたのも、こういう語源(単語一つ一つの本質)のような、小さなことを積み重ねてきたからである。ということは自信を持って言える。

 

さて、この記事では私が翻訳家になる前に、躓いた語源について、もっとわかりやすく説明していきたいと思う。
本当に、急がば回れ。で、単語を日本語に当てはめて覚えるのもいいけれども、本質を理解して、それを積み重ねていけば、人と差がつくこと間違え無し!

①英語の語彙における由来言語の割合

私の記事を読んでいれば分かると思うのだけど、英語版のウィキペディアから抜粋することが多く、このデータも英語版からもってきたものだ。日本語圏にない情報というのが結構ウィキペディアの英語版にある。(この記事はそもそも2015年9月に書いたものなので、編集している2019年4月には、もうあるかもね…)
で、前置きは終わりにして、上のデータは、英単語がどの言語から来たのか。という割合について表しているものである。
英語で書かれているので、下に分かりやすくまとめてみた。

 

順位 英単語(どこからやってきたか) 比率
1 ラテン語(専門用語) 29%
2 フランス語(書き言葉などに多い) 29%
3 ドイツ語(英語の日常会話を支えている部分) 26%
4 ギリシャ語(専門用語) 6%
と、英語は、たくさんの言語からやってきたということがわかる表である。とても、バランスよく構成されているのがおわかりだろうか。
と、書いてもしっくりこない人も多いかもしれない。じゃ、例えば、日本語の中にも、
使う使用するというように、同じ言葉なのに、使う場面が少し違う。ようなものがあるよね。そういうことなのだよね。
使う。は日本でしか使わない。
けれども、使用する。という言葉は、韓国では、시용하다のように、使用するという、漢字語をハングルに置き換えて使っているし、中国語の場合も、使用(Shǐyòng)として、使っている。
こういうふうに考えたとき、使う。というのは日本人が作ったもので、使用というのは、中国から漢字とともに流れてきたというふうにも考えることができる。
英語の場合、feel(感じる)は、ドイツで、sense(感じる)は、フランスというふうに、だいたい意味は同じだけれども、似たような単語ってたくさんある。そういうことなのだ。
もう一つ分かりやすいのは、possibility は、可能性というだけれども、これはフランス語。日本人が言えないのが、likelihood である。likely to という言い方も苦手な日本人多いよね。(;^_^A

 

②ラテン語(専門用語)

ラテン語を勉強したほうがいいよ。と言われたことがある人、日本ではあまりいないかもしれないが、欧米ではラテン語を勉強することは、教養がある人と見なされることがある。

日本人が古文を勉強するような感覚に少し似ているかもしれないが、ラテン語を勉強して得られるメリットは、英語で文章を作成する際や、話す際に、似たような単語がでてきたときに、どっちを選ぼうか。と判断しやすいということだ。

そういう意味で、欧米でも教養のある人はラテン語をかじっている場合が多い。けれども、注意してほしいのが、これから紹介するフランス語語源や、ドイツ語語源も、元を太取ればラテン語だということがよくあるので、以下のように、きちんと語源辞書を使うことが重要であるということ。例えば、英語でお腹。って言えるだろうか。すぐに言えない人が多い。ましては、stomach(胃の意味)と言ったりする人がやたらと多い。腹痛=stomachacheと覚えてしまっている人が多いからだと思うのだけどね…。

けど、stomach は、胃であり、stomachacheは厳密に言えば胃痛である。というように英単語を理解するには細かい違いを理解する必要がある。胃もお腹の一部ではあるのだけどね。

お腹って、ネイティブの子供でも咄嗟に出てくる単語が、belly である。なので、ヘソのことを、belly button などとも言うよね。

日本語でもお腹腹部で単語が違うように、お腹をラテン語にすると、腹部 = abdomen となる。(ちょっとカッコよくなったでしょ?)

で、abdomen[ˈæbdəmən] のように読みづらいと思った単語は、ドイツ由来ではないと判断しやすい。

上のスクリーンショットは、https://www.etymonline.com/ で検索したもの。ab は、away 離れるという意味であるということが書かれている。

また定かではないが、abdere = 隠す。の意味かもしれない。というようなことも書かれている。つまり、人間がうつぶせになったとき隠れる部分ということだろうか。

このように想像しながら覚えてみるわけである…。

ちなみに、belly は、ドイツ語で、 bauch といい、頭文字が同じ。けど、ドイツ語って英語に似ているようで、実際勉強してみると似ていないことが多く、むしろフランス語のほうが勉強しやすいということも先に言っておくね…。

「フランス語とドイツ語どっちを勉強したほうがいい?私が実際に勉強して気づいた5つのコト(単語・発音・文法・メリット含む)」

※また、ラテン語由来の言葉は、産業革命以降に多く入ってきた概念を、従来のフランス語源、ドイツ語源では表せないため、ラテン語を借用する形で増えていったと考えると分かりやすいかもしれない。この記事でも何度も言うけれども、日本にもともとなかった、”概念”、”社会”、”科学”などの言葉が、西洋語から漢字に当てはめられたのと同じように、ラテン語を使って、新たに英単語がたくさん生み出されていったのが近代に入ってから。ということ。(そうではない場合もあるけどね…)

Reference

 

③フランス語(書き言葉などに多い)

フランス語由来の英単語は、日常会話でも用いられる単語がたくさんあるのだけれども、書面言語が多い。
ポイントは、ドイツ語由来の言葉とフランス語由来の言葉どちらもある場合が多いということ。それをわかりやすく説明すると、
often = ドイツ語由来
frequently = フランス語由来
このように、英語には同じ意味のものが二つある場合が多い。当然会話では、often を耳にすることが多い。
別に、often だけを使っていてもいいのにもかかわらず、英語話者は、 frequently も使う。それはなぜだろうか。
けれども、日本語で考えてみればわかること。
日本人だって、
私はよく図書館に行く。
私は頻繁に図書館に行く。
と、知らない間に二つの同じ表現を使っている。上でも紹介したが、
感じるという動詞をみても、
feel = ドイツ語由来(こちらのほうが日常会話の頻出単語です)
sense = フランス語由来
逆にフランス語では、 feel という意味に、 sense の単語を使っている。以下は、英語をグーグル翻訳でフランス語にした結果だ。
余談だけれども、英語と違い、フランス語で話される語彙数は、英語よりも少ないと言われている。英語がいろいろな外国語を吸収したのに対し、フランス語は自国の文化を守るために、あまり外来語を吸収しなかったので、簡単な単語を繋ぎ合わせて一つの単語を作る。ような言語になってしまったということなのだ。(最近はフランス語にも外来語が入ってきているが、保守的な人はそれを阻止したいとも聞く)
たとえば、英語では、Camera と済ませられる単語が、フランス語の場合、
 
Appareil photographique
写真機器。
と、もともとある単語と単語をくっつけて一つの意味を作っていたりする…。面白いでしょう!?ちなみにフランス語やスペイン語を勉強するだけでも、英語力はかなりの伸びるのでお勧め。

④ドイツ語(英語の日常会話を支えている部分)

以下では、私自身が話せるような簡単な英会話フレーズをドイツ語に訳してみた。
敢えて、解説するつもりはない。見比べたらわかるでしょ。と言いたいところだが、ドイツ語と英語はこんなにも似ているのである。それは、英語がドイツ語と同じ、ゲルマン語派だからである。
基本的にヨーロッパの言語(ロシア語も含め)は、フィンランド語、ハンガリー語、バスク語を除き、インド・ヨーロッパ語族に属している。
その中で、英語も含む、ドイツ語、スカンジナビアの言語(スウェーデン語、ノルウェー語、デンマーク語)などが、ゲルマン語派で、スペイン語、フランス語、イタリア語などが、ロマンス諸語となっている。また、ロシア語をはじめ東欧の言葉はスラブ語派の場合が多い。
それでも、上に書いた3つの言語以外、ヨーロッパにある言語のほとんどが、インド・ヨーロッパ語族だというのには驚きなのだけどね…。
日本語、韓国語、中国語、インドネシア語などはそれぞれ語族が違うので…。
で、話はドイツ語語源に戻そう。
私が、知る限り基本100単語などはほとんどがドイツ語由来の単語だ。
それはドイツ語学習者向けに作成した以下の単語帳をみても、わかるだろう。英語が分かるものなら推測できる単語ばかりなのである…。以下では頻出単語しかないが、ドイツ語の基本3000語のうち、半分以上は英単語と形が似ているだろう。
なので、ドイツ語由来の単語だけしっかり覚えることができれば、日常会話はさほど難しくはない。また逆に、英会話が得意な人は、ドイツの簡単な日常会話フレーズくらいならさっと暗記できるようになるのではないだろうか。

⑤ギリシャ語(専門用語)

高校や大学で勉強する単語や、医学用語、技術的な用語にギリシャ語源の単語が多い。(TOEFLにはTOEICよりも、このギリシャ語源の単語がたくさんでてくる)

たとえば、両生類なんていう日本語もそもそも日常会話ではあまり使わないと思う。
そもそも、明治以前の日本に、両生類なんていう単語があったのか?という疑問を持つところから始めてほしい。
日本では明治になり、西洋から多くの概念が取り入れられ、それを福沢諭吉などが漢字に当てはめるような作業をした。その際に、

amphibian = 両生類

というようなったと考えるである。日本人は漢字を理解しているお陰で、方、きる、種。のように、解釈するようなことができる。
けど、教養のない英語話者は、よくわからないで話している。英語話者の間では、教養のあるもの、ないものによって語彙数が変わってくるのはそのため。(日本もそうだけどね…)
教養のある欧米人には、
amphi(both)+bian(life)に見えるのである。つまり、両方生きるという解釈になり、日本語の両生類と完全一致するのだ。これは、日本が欧米から持ってきた英単語を漢字に当てはめたからであり、偶然なんかではない。ということも覚えておこう。
Reference

⑥4つの語源を理解することで得られるもの

このように、英語は単語のルーツがハッキリしており、勉強しているだけで楽しくなるのだ。そして、SVL12000をすべて検証した私だから言えることなのだけれども、英検1級でも、準1級でもいいので、単語を沢山吸収してみると、感覚的に、どの語源なのかが分かってくるようになる。
最初は一つ一つの語源を調べるのは面倒かもしれないが、その習慣がつけば、勤務中に英語を使うときでも調べながら理解を深め翻訳したり、毎日少しずつ英語の理解力が高まってくるのである。
これはまさしく、日本語の簡単な日常会話しかしらない一部の外国人が、漢字をきちんと勉強することで語彙を増やす感覚と同じなのである。

⑦まずは、OXFORD3000単語から覚えよう

OXFORD3000と検索すれば以下の記事が出てくると思うが、
この単語はTOEICや日常会話の大部分で活躍しているため、これらをきちんと覚えるだけで人と差がつく。けれどもたいてい英語を勉強している人と言うのは、単語を読んで分かった気になって言えない単語が多い。なので、12000単語勉強したところで、1500単語しか出せなかったら意味がない。
一方、3000語に集中して、これらの単語と単語を組み合わせて、句動詞などを駆使することができる人のほうが、英会話においては有利だろう。
理想はやはり、英語を使い色々な情報を吸収しつつも、シンプル英語でもいいので、相手を理解し、自分が発したいことを言えるようにすることに尽きる。また、それが収入に繋がれば一番理想だろう。

 

以下、フェイスブックのコメント

安藤さん(上海在住)
すごい研究をなさいましたね。「英語と日本語は吸収の仕方が似ている」のですか。
日本語がいろんな外来語をどんどん吸収してきたことは日本人だれもが子供のころから聞かされてきたことですけど、英語もそうだとは初めて知りました。


りょうこさんの研究から思い起こしたのは、司馬遼太郎という作家の「街道を行く」シリーズです。
シリーズの最初のほうでは日本国内の街道を旅していましたが、20巻過ぎたころから中国やアジアからインドや中東やヨーロッパの古い街道を旅しているんですね。
各地の物や言葉で日本語に影響を与えたのが次々に出てきます。
何で日本では漢字の読み方がいっぱいあるのかという話になり、いまの日本語にいちばん近い読み方をしていたのは昔の中国の呉という国だというのです。
呉という名前の国は歴史上3回あったのでまぎらわしいのですが、いまの蘇州あたりが呉だったころの読み方が現代日本語の普通の読み方にそっくりで、むしろ中国語が変化したのに日本語はあんまり変化しなかったと書いてあります。
世話になっている家の友達が蘇州に住んでいるので、それを言ったら招かれて蘇州の古典劇を観に連れてってくれました。
なんと今の中国人は古典劇のセリフを全く理解できず、舞台両横のLED表示盤の現代汎語翻訳字幕を必死に読みながら観劇しているのに、現代日本語(昔の呉語の影響が強い)のネイティヴ話者である私はあまり翻訳字幕に頼らず余裕の観劇。
かなり、嬉かったですよ。
でも、もっと調子に乗ったのは(旧呉国の子孫である)蘇州の人たちでした。
「いまの日本語はオレ達の先祖が作ってやったんだね」と偉そうな顔していました。
りょうこさんの研究にあてはめると「英語を作ってやったのはドイツ民族」で「今の日本語を作ってくれたのは昔の呉国の人」ってわけですね。英語と日本語の共通点はそこでしたか。
李さん(日本在住中国人)
大変参考になります。中国東北人です。暇潰しで、英語を勉強中。ついでに日本語をも強化中。英語も日本語も中国語も、語源がわかれば、ニュアンスもつかめて、活用しやすくなると感じます。w
Makikoさん(ドイツ在住)
とても楽しく読ませて頂きました!!
Hunyakoさん(ニュージーランド在住)
文字文化はやっぱりローマの影響とか、フランク人がやってきたことが大きいのでしょうかね。後進国のドイツでは、書くものと言えばローマカトリックの文書だったでしょうし。いずれにしても、一つの言葉を知るために、オリジンの違う単語を最低2つずつは知っておかないといけないというのが、英語のむずかしさを作っていますね。だって、アイエルツのエッセイだって、synonymsをたくさん使わないとどんなにロジカルに書いてもレベルがあがりませんし・・。英語後に他言語を学ぶと(ヨーロッパ語ですが)、ボキャブラリーのシンプルさにほっとしますね^^
 
だからキウイ(NZ人)の子たちが、フランス語だのを学校で習って、難しい〜とかぼやいているの、ちがうだろって思います
榊原さん
これは凄い。自分はオックスフォードのネット辞書で語源見てますが、感覚で語源は分かりませんでした。
浅田さん
ああ、やはり英語はそうなんですね。

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