この記事では医薬翻訳者の私が、【Amelia】翻訳の仕事獲得とスキルアップを応援するアメリアについて掘り下げていきたいと思います。この記事を読む対象になる方は、
・在宅翻訳者になりたい(パソコン一台で働きたい)
・翻訳経験未経験だが、翻訳者として働きたい
だと思います。このような方は、この記事を読む価値があるかもしれません。そんな私も26歳のときから現在31歳になっても翻訳を続けており、現在は医薬翻訳者のフリーランスとして海外で生活しています。
また、おそらくこの記事にたどり着いた方は、相当意識が高い方だと思います。というのも、アメリア自体、翻訳者の90%以上には知られていないサービスだと思うからです。(ほとんど宣伝していない為)
私が今まで見てきた中でアメリアを知っている人は、ある程度翻訳経験を積んで在宅翻訳者を目指している方や、翻訳は未経験だけれども、将来翻訳一本で進もうと決意されていて、勉強もできアメリア会員というステータスによって新しい翻訳案件を得ようと準備している方に多いと思います。
で、現在フリーランス翻訳者として生活している私ですが、それまでは海外(中国・韓国)で日本語教師をしていました。その後韓国の大学で英語を専攻。日本に帰国後は社内翻訳者としてCRO(医薬品開発業務受託機関)などで医薬品のCIOMS英訳を担当し、その後、医薬系の在宅翻訳者として海外で生活する道を選びました。
で、私もアメリアに登録しており、アメリアには随分お世話になっています。(仕事を得た今でも、プロフィールによるスカウトなどのため利用を継続)
このアメリアは簡単に言えば表向きは翻訳の求人を掲載しているサイトなので、求人情報のためになぜにわざわざお金を払う必要があるのだ?と最初は誰もが思うかもしれませんが、定例トライアルというサービスを受けることができたり、その成績によりクラウン会員にステータスを高めることにより、プロフィールをみた企業がスカウトするなど、この辺がこのサービスを利用する一番のメリットかもしれません。
またデメリットに関しては、入会金と年会費がかかることです。
入会金:5,400円 (税抜 5,000円)
年会費: 16,200円 (税抜 15,000円)
初年度合計: 16,200円 (税抜 15,000円)
2018年9月1日(土)~9月30日(日)まで「秋の入会金0円キャンペーン」実施中!なので、この期間であれば、実質16,200円ですが…。(私が日本に住んでいた時の1ヶ月の光熱費よりは安い)
それでも、1年間でこの額は、人によっては少し高く感じるかもしれません。なので、簡単に言えば、普通の求人サイトで英語翻訳を探すのも全然いいと思います。
というように、未経験でも翻訳者として経験できる職場はいくらでもあります。けれども、少しお金を払ってでもアメリアが提供できる価値というのは、特にフリーランスとして在宅で英語翻訳者を目指している方には大きいかもしれません。
定例トライアル
約300件の翻訳関連求人(審査基準を設けているため質の良い会社が多い)
企業からスカウト(プロフィール作成することによって)
日記翻訳コンテスト
翻訳者ネットワーク
これらアメリアにあるメリットをアメリア会員になって3年の私がまとめていきたいと思います。
①定例トライアルは必ず受けるべき
写真は、医薬分野の翻訳をされている「まるぽんさん」のブログ記事、アメリア定例トライアルの結果より。
まず一つ言っておきます。アメリア会員になるとトライアルを受ける資格が与えられるわけですが、応募料金として、一回1,500円がかかります。けれども、どの翻訳案件も、応募の際にトライアルを要求されることが多いので、実績のあるアメリアで、その分野に合ったトライアルを受けまくるというのは、当然リターンが返ってきます。
つまり、アメリアで公開している求人だけでなく、一般の求人サイトから翻訳会社などに応募する際も、必ずトライアルを受けなければならないので、各分野の傾向を把握しているアメリアのトライアルは必ず受けるべきものと言えます。
定例トライアルの分野は以下の①~⑩に分けることができます。
①ビジネス
②IT・テクニカル
③メディカル
④金融
⑤特許
⑥映像
⑦フィクション
⑧ノンフィクション
⑨日英ビジネス
⑩日英メディカル

そして、後にも書いていますが、上の「まるぽんさん」のレベルチェック・総合評価の写真のように、総合評価で、AAを1回取得、または、同分野で12ヶ月以内にAを2回取得した場合は、アメリアで登録する自身のプロフィールに、クラウン会員(日英メディカル)というふうに表示され、企業がスカウトする際に「翻訳の実務経験」と同等の人材と見なされます。また、求人応募の中にも、「翻訳の実務経験者」のみ応募可能な案件も多いですが、そのような求人にも、応募可能になっています。
つまり、定例トライアルを受けることで得られるメリットは以下の3つです。
・一般の求人サイトで応募した際に要求されるトライアルの練習になる
・アメリアの求人サイトで応募するときに企業側から評価されやすい
・企業側からアメリアの会員をスカウトするとき、目に留まりやすい
そうすることで、在宅の翻訳案件に応募する際、一発でトライアル合格!という夢をかなえやすくなるということです。
そんな私もアメリアのトライアル試験を2回受けて、その傾向・構成を研究した後に、翻訳案件に応募したら一発合格できました。けれども、受ければいいというものではなく、まずは受けて、間違ったときにどこが間違っているのか細かく分析することが重要です。
【Amelia】翻訳の仕事獲得とスキルアップを応援するアメリア
②外部未公開の求人案件
求人広告はこのように表示されます。
そして、どのような求人があるのか。ということはアメリアのサイトでもこのようにまとめてあります。
①求人分野→81%が実務翻訳。出版は13%、映像は6%と少なめです
②募集職種→翻訳者の54%のみならず、翻訳チェッカー・校正者23%、コーディーター職もあります
③言語→英語が86%(上の求人一覧にブルガリア語や中国語も掲載してあります)
④勤務形態→在宅勤務が67%と多く、オンサイトが33%です
実務翻訳の中でも、IT(18%)、メディカル(13%)がその多くを占め、特許(5%)、金融(4%)、ビジネス一般(4%)、ゲーム(3%)、自動車(3%)、その他(31%)となっています。
その他には、技術、工業、化学、半導体、電気、エネルギー、他。
これらの翻訳案件は、この記事の上にも載せた一般の英語求人サイトには載っていないものがほとんどです。
翻訳の詳細はこんな感じです。この求人案件では、クラウン会員を歓迎しています。つまりこの記事でも何度も書いているように、実務経験がなくても、アメリアのトライアルなどで、実務経験者と同様と認められるクラウン会員のステータスを得ることができれば、応募可能であるということです。
また、応募。というボタンを押すと、自分の職務経歴などを書くページに移動します。なので、一度書いた職務経歴書を少しだけその求人先に合ったように整えて提出することが可能です。
つまり、アメリアは求人情報を紹介しているだけで、派遣会社とは違うので、アメリア会員の翻訳希望者と、音訳者を求めるアメリアの協力者(翻訳会社など)をマッチングしているだけなのです。
ちなみにアメリアのホームページでは、年間マッチング件数1000件以上、ご登録企業約550社、リピート率78%と書かれてありました。
【Amelia】翻訳の仕事獲得とスキルアップを応援するアメリア
③プロフィール作成による企業からスカウト
アメリアでは、得意分野、経歴、趣味などを記した「Myプロフィール」を公開することができます。このプロフィール作成の強みは、プロフィールを公開することにより、興味を持った企業からスカウトが届くという仕組みです。
全体で年間のべ700件以上のオファーが発生している上、「クラウン会員」はその証である王冠マークが表示され、スカウトの可能性がさらにアップするという仕組みもあります。
つまり、翻訳未経験者であった場合でも、アメリアが認めるクラウン会員(会費を余分に払うとかではない)になれば、「翻訳の実務経験」が必要な求人への応募先にも、応募できる上、クラウン会員ではない人に比べ、スカウトされることも多くなるということなのです。
④クラウン会員
クラウン会員というのは、上でも述べたように、お金を余分に払ってクレジットカードのステータスをアップグレードするようなものではなく、アメリアに関連するサービスの中で、「翻訳の実務経験」に等しいとされる基準に近づくことで得られるステータスです。
以下は、「クラウン会員」資格の取得条件です。次の条件を満たすと、「クラウン会員」資格を取得できるようになっています。
①「定例トライアル」でAAを1回取得、
②または同分野で12ヶ月以内にAを2回取得
③「翻訳トライアスロン」で96点以上を取得
④翻訳の専門校フェロー・アカデミー対象講座の講師推薦
ちなみにクラウン会員といっても、アメリアのクラウン会員はいくつかの専門に分けているため、メディカルのクラウン会員を取得しても、金融関係の企業からスカウトが来るというわけではありません。各分野で、とらなければならないので、必ずどの分野の翻訳者になりたいのか。ということは先に選ぶようにしておいてください。
つまり、定例トライアルを何度も挑戦するということは、こういう部分でもプラスに働くということになりますね。ちなみに私は日英メディカルのクラウン会員なので、定期的にスカウトメールが届きます。
ちなみに、現在私は翻訳案件をいくつか持っているので、スカウトは引き受けていませんが、アメリア会員を続けている理由がここなんです。保険としていつ案件がなくなってもいいようにする状態を作ることができるという点です。
また、④は、翻訳の専門学校で有名な創立1975年のフェロー・アカデミーですが、この学校はアメリアと提携しているようなので、ここで講師から推薦されれば、クラウン会員になれますが、この翻訳学校は、一番安い翻訳入門(1)というコースでも、100分の授業が毎週1回×17回で、126,000 円(税込 136,080円)となっており、翻訳学校に入って講師から推薦してもらうよりも、アメリアの会員になり、トライアルを受けたほうが、経済的にもお得なのは言うまでもありません。
以下、参照サイト
翻訳入門講座の特徴(フェロー・アカデミー)
⑤日記翻訳コンテスト
アメリアでは定期的に翻訳コンテストが行われます。例えば、上のような文章を日本語に直し、応募するという形式。(訳文は10回まで書き換えOK)トライアルとは違い、料金は発生しません。
またこの翻訳コンテストに応募した20名の訳文も見ることができ、自分の訳し方と違うかな?ということを調べることもできます。
【Amelia】翻訳の仕事獲得とスキルアップを応援するアメリア
⑥アメリアネットワーク同士の掲示板がある
アメリアは有料会員制のネットワークのため、仕事への意識やモチベーションが高い会員が多く、現在約10,000名ほどいます。そんな翻訳仲間と、知り合うネットワークとしても使うことができます。アメリアの会員になり、ログインすると、
コミュニティ掲示板
翻訳メル友サーチ
というものが閲覧できるようになります。
このような掲示板で、翻訳者同士、または翻訳に興味があるもの同士で、情報の交換が可能です。普通の誰でも入れるサイトとは違い、翻訳に熱心な人たちだけが集う場所なだけあって、モチベーション維持に効果的です。
また、アメリアのようにお金を払って会員になるということは、これだけお金払ったんだから仕事探してやる!という、自分への追い込みにもなりますね。私は結構そういうタイプです(;^_^A
⑦メルマガ【Biz-Amelia】だけでなく、情報誌『Amelia』が毎月届く
アメリア会員になると、週2~3回くらい、会員向けメールマガジンにて求人情報が届きます。メルマガが嫌いな人も多いかもしれませんが、今後真剣に翻訳家を目指していこうとしている方には、翻訳分野のメルマガが定期的に届くことで、翻訳者としての意識を強くスイッチしてくれる強い道具になります。
またメルマガだけでなく、情報誌『Ameria』というものも毎月一冊届きます。翻訳の理解が深まる特集記事や、コラムと共にトライアル課題なども収録しており、トライアルの復習にもなります。また物理的にものが届くと、なんか少しだけ得をした気分になりますよね…。(;^_^A
⑧仕事のためのカウンセリング
「どうやって仕事を見つけたらいい?」「今後の進路に迷いがある…」などのお悩みは事務局のカウンセラーが面談・メール・お電話で対応しています。(もちろん会員限定)
メール:contact@amelia.co.jp
電話:03-3475-5501(平日9時~18時)
このようなサポート体制があるのはアメリアの特徴で、1人で仕事を探しているわけではない。また、1人で頑張っているわけではないという気持ちにさせてくれるでしょう。
⑨アメリアに入会するデメリット
このようにメリットばかり書いてきた私ですが、デメリットもあります。それは、アメリアへの投資は、その得られるリターンに比べれば安いのですが、アメリアのホームページにも以下のように書いてある通り、
※特にお申し出いただかない限り、会員資格は自動継続となります。ご退会の際は期日までにアメリアWebサイト「Myデータ」からのお手続き、または「退会届」の郵送が必要です。
退会手続きが紙ベースでのやりとりとなる点です。なので、退会を忘れてしまう可能性があるという点です。その場合、毎年自動的に引き落とされますので、ここは非常に注意が必要な部分です。
【Amelia】翻訳の仕事獲得とスキルアップを応援するアメリア
まとめ
翻訳者ネットワークのアメリアは、翻訳者を本気で目指す人にとっては本物のサポートを提供してくれるということですね。
定例トライアルを受けることができる
外部未公開の求人案件の閲覧が可能
企業からのスカウト
翻訳未経験の人でも、クラウン会員になれば、未経験案件以外の求人に応募可能
日記翻訳コンテストを英語学習として使える
アメリアネットワーク同士の掲示板を通して仲間を作れる
メルマガ【Biz-Amelia】、情報誌『Amelia』により翻訳業界の知識を得られる
仕事のためのカウンセリングを無料で受けられる
ただし解約する場合は、忘れずに…(;^_^A
以下は、公式ホームページです。(無料で資料請求ができます)