クールジャパンとかなんとか言われているこのご時世。最近北海道の実家に帰ってきた私は普段見ないテレビをよくみているのだけど、やはりテレビではクールジャパンばかりやっていた。しかも、そんな番組を見ている私も、なんか嬉しくなってしまうという…。
確かに日本は世界でも人気だ。けれどもテレビを見ているとあたかも日本だけが世界で注目されているんだ!!というように思ってしまうのも不思議である…。
それはさておき、この記事では世界にもっとも影響を与える国を複数のサイトから調べてみた。
というのも、日本語圏ばかりの情報を鵜呑みにしていては、日本が特別ということしかほとんど語られないからである。
韓国に長く住んでいたこともあるので分かるが、韓国でも日本と同じように、クールコリアみたいなことをテレビでばかりやっている。
たとえば、あたかも東南アジアでは韓国が人気。というような感じや、テレビ番組に韓国に住んでいる外国人を多く出演させ、韓国の良さなどを喋らせるという、日本とやっていることはほとんど変わらない。
ちなみに中国でも同じことをやっているので、結局どの国の人間も、自分の国が世界で一番注目を集めていると思うものなのである。
さて、この記事では、国家の影響力をランキング化したもをいくつかご紹介した後、ソフトパワーにおけるランキングなども見て、日本がどのくらいの位置づけにあるのかを探っていきたいと思う。
①世界における影響力のある国(総合版)
(写真はロンドン)
2017年最初にこのブログを書いた時に、参照元の(U.S News)から抜粋したランキングは以下である。
これは、参照記事(Most Influential Countries)に書かれていた2017年のランキングで、現在はページが丸ごと書き換えられ、TOP10になっている。2018年版のランキングは以下となる。
このランキングは、軍事・経済・政治・人口・一人当たりのGDPなど、いろんなものを総合した結果となっているようで、特に政治的影響力にフォーカスしているランキングではないか?と思う。
ちなみに、2017年に比べ2019年のランキングは、あまり変わっていないと言えば変わっていない。G7の国々はすべて入っているのと、ロシアと中国という軍事力が強い国が入っているのと、やはり世界でも一番優秀と言われているユダヤ人国家のイスラエルがランクインしている。
「ノーベル賞の20%、世界の富の分配、産業の独占。日本人はユダヤ人(失われた10支族)説まで、ユダヤに関する知識 TOP10」
やはり人口が韓国の3分の1程度なのにもかかわらず、韓国のGDPと変わらないような経済停滞国家ロシアがこれだけ影響力を持てるのは、軍事力がものを言う世界だからなのであろう。またロシアは宇宙産業にも深くかかわっているので、やはり影響力は強い。
また国土が広く地政学的にも将来的な潜在的脅威を持っている。
それにしてもイギリスはなぜ4位なのだ?と思った人も多いかもしれない。というのもイギリスの君主であるエリザベス女王2世はいまだにオーストラリア、カナダ、ニュージーランドといった先進国の君主でもある。
つまり日本語圏では、天皇陛下が世界で凄い!!と皆で盛り上がっているが、実際問題もっとすごいのはエリザベス女王であることは確かである。
「エリザベス女王が天皇陛下と握手する際に、自ら一歩踏み出す理由」
さすがのドイツでも総合力ではイギリスには勝てないということか…。また、面白いのがヨーロッパの主要国であり、中南米のほとんどの国の公用語をスペイン語に変えてしまったスペインはTOP10にはランクインされていない。
しかも面白いのがたいていスペインはハブされている状態・・。つまりスペインだけこれら4つの国よりも下にある。。よく比べられるスペインとイタリアですが、人口をみても、この二つは同等ではないこともある。
ちなみになぜにアラブ首長国連邦?とも思った。高層ビルをガンガン建てれば、影響力が高まるってことかい…。今はフェラーリでも、そのうち石油がなくなってラクダに戻ったりしてね( ´艸`)
アラブ首長国連邦といえばドバイだが、あの国はサウジアラビアの子分みたいなものなのに、なぜにサウジアラビアより上なのかは謎…
②世界における文化的影響力のある国 TOP10
文化的影響力となると日本はアジアでナンバーワンとなった。このTOP10にはアジアの国は日本しか入っておらず、いかにアジアの中で日本が文化的にも上位に位置付けられているのかが分かる。
このランキングは、料理、ファッション、暮らしやすさ、また他の国からみて粋(クール)と思われているかなどがランキングに反映されている。また、音楽、テレビ番組、映画、その国の伝統のみならず、現在のカルチャーなども反映されている。
つまり、「クールジャパン」というのは確かに存在する。このランキングは西洋人が評価しているランキングなので、アジアを訪れる白人の中で、日本が一番上位に位置付けられていると思ってもいいだろう。
それにしても、イタリアは強い。日本人から見るとイタリアって、ヨーロッパの主要国でも経済のお荷物国家と思う人もいれば、ファッションがクールと思う人もいる。
けれども、実際ヨーロッパではイタリアに訪れる人たちがものすごく多いことからも分かるように、文化的な面で非常に尊敬していると言える。
Cultural Influence(U.S.News)
③英語版の「影響力のある国ランキング」では日本はハブ!?
expat(国外居住者)に情報を多く提供している、expat.com でも影響力のある国ランキングの記事があったが、日本は除外されていた。
というよりも、そもそも白人国家しか書く気がないのだろう。( ´艸`)
イギリス、フランス、アメリカ、ドイツ、カナダのみしかなかったのが面白い…。案外これが白人の目線なのかもしれない。
Which are the most influential countries in the world
④ユーロニュースによるソフトパワーランキングの評価 TOP10
euronews.com の(SOFT POWER INDEX 2017)という記事によると、ソフトパワーランキングは以下のようになっていた。
※もう一度、「ソフト・パワー」の意味をおさらい。
国家が軍事力や経済力などの対外的な強制力によらず、その国の有する文化や政治的価値観、政策の魅力などに対する支持や理解、共感を得ることにより、国際社会からの信頼や、発言力を獲得し得る力のことである。
つまり、経済力とか一切抜きに、その国が好き!と反射的に思われているかどうかということであると言えばわかりやすいだろうか。
まさしく日本人が評価されたがっている一番の部分だ。日本人は、一人当たりの経済力ではもうヨーロッパの国々には勝てない。また、軍事力では中国やアメリカ、ロシアに勝つこともできないし、すると評価されたいのはこの部分だろう。
で、以下が2017年のランキングである。
10位 オランダ(67.89)
また残念なことに、オランダでは昔の条約が今も残っていて、日本人が優遇されるという話もあるのにね…。(;^_^A→もっと日本人であること利用しちゃおぅw
「オランダがスイスと日本だけに「最恵国待遇」を与える理由と、フリーランス(起業家)にとって「ベルリン」よりお勧めな理由」
9位 スウェーデン(69.32)
特にブロンド、青い瞳、税金高いけど豊かさ指数高い、超個人主義的な教育、北方の大国など色々なイメージが浮かんでくる。
けれども忘れてはいけない。スウェーデンは移民を受け入れすぎて、レイプ国家になってしまったという側面もある。
8位 オーストラリア(70.15)
7位 スイス(70.45)
私はスイスのほうが日本よりも上なんじゃないか?と思ったりもする。(響き上では)たとえば、中国人が日本留学かスイス留学か選べるなら、おそらく面子を気にしてスイスを選ぶと私は思う。
なぜならスイスやドイツ、フランスへ留学するというのと、日本に留学するというのでは、やはり日本に留学のほうが、少し格が下がるように聞こえるからだ。
6位 日本(71.66)
私は韓国で長く生活していて、多くの人に日本人というだけで親切にしてもらったし、現在住んでいる東南アジアでも、皆日本人というだけで、優しい感じがする。
たまに思うことは、もし私が中国人って言ったらどうなるんだろう…。ってことだよね。先人が残した日本のブランド力を今後も維持していきたいものだ。
5位 カナダ(72.9)
カナダの人口はアメリカの10分1なのにもかかわらず、ここまで順位を上げているのは、地理的にアメリカに近いことや、国土が広くて、人種の種類が豊富、自然が豊かなど、色々なイメージが重なっているからなのかもしれない。
4位 ドイツ(73.67)
3位 アメリカ(75.02)
2位 イギリス(75.72)
1位 フランス(75.75)
カナダは日本とは全然違い、1867年(明治維新ころ)に誕生した国家であり、日本とは違い多様性を重んじており、移民を積極的に取り入れている。また日本のようにこれといった深い文化はないように思える。
また1位がフランスなのは頷ける。というのも、アメリカでさえフランスが何か発言すれば、聞き耳を立てるからである。
またアメリカ人は、日本人が英語を聴いた時に聞き耳を立てるように、フランス語がどこかで聞こえたとたんに聞き耳を立てるともいわれている。
それだけ西洋の中ではフランスが歩んできた文化が尊敬されているという証拠なのだろう。
⑤今後、日本が目指す方向
日本はどう頑張っても、経済力、軍事力、政治力では今後、中国には勝てないだろう。となると、努力してインドやインドネシアなどと繋がっていかなければならない。というのは前提としても、国家のブランド力を今以上に引き上げることが重要である。
けどこれって、今の日本政府がかなり力を入れていると思うので、より多くの人が今後ますます日本に観光に来ると思うし、注目を浴びるのは確かだと私は思う。
昔(2008年ころかな?)、国家の品格という本を読んだことがあったのだけれども、その本には「日本は今後経済が縮小してもフランスのように、発言力がある国を目指すべきだ」というようなことが書かれていた。
つまり、フランス(6700万人)は、日本(1億2600万人)の半分くらいの人口しかいなく、経済もそれほど凄い!というわけでもなく、むしろ貧困化し、パリの一部は黒人化しているけれども、
「白人はどこに?「パリはどこの国の首都ですか?」と世界で話題に【海外の反応】」
フランスという国家が歩んできたプロセス(産業革命、フランス革命、政治の中心地だったこと、現在もファッションの中心地)を多くの人は知っており、その積み重ねが今現在のフランスというブランドに繋がっているのだ。
つまり、上にも書いたが、たいていどこの国でも「フランスでは、あ~やってやってるよぉ~」って言えば、「おぉ、そうなんだぁ」となるわけである。
これが、アメリカで、「日本では、あ~やってやってるよぉ~」と言っても、「あっそぉだから何?」となるわけである。
フランスに関して言えば、今でも世界中で英語に次いで二番目に学ばれている言語であり、アメリカ英語の中にも、多くのフランス語が、フランス語の発音に似た形で生きている。
またあのイギリス連邦の名目的な君主、エリザベス女王2世もフランス語が堪能…( ゚Д゚)→エリザベス女王2世が逆に日本語を話して、クール!!ってなったとき、日本の地位がもっと上がっている証拠かもしれない…。
で、最後に、このソフトパワーランキングを見ると面白いことが分かる。それは、総合版ランキングでは上位だった
・中国
・ロシア
などが一気に排除されていること。けれども今後、中国は文化力にも力を入れていくと思うので、徐々にソフトパワーランキングの上位にあがってくる可能性は十分にある。
その中で日本人が原点に戻りつつも、新しい日本の良い形を考えていこうという姿勢が必要だろう。
西洋でも、日本に留学する=エリートと思われるようになる日が来ることを祈る。とも言いたいところだけれども、そうではなく、日本が今まで持ってきた人を助ける精神をもっと強化していくことで、日本の評判はますます上がっていくのではないだろうか。
それは、経済的に成功しているから。とか、外見が良いからとかではない。東南アジアの国々の一部の人たちから、西洋の植民地から解放されたのは日本のお陰だとか言われるように、弱いものを助ける人がもっと増えること。それが、実際の評判や価値に繋がっていくのだと思う。
実際、以下のような人たちがなぜ日本史で全然話題にならないのか、私は不思議でならないのだ…。
「日本史には出てこない、日本人が世界で称賛・尊敬される理由と、現代版のサムライ TOP9」
Reference Site
https://softpower30.com/wp-content/uploads/2018/07/The-Soft-Power-30-Report-2018.pdf
https://www.weforum.org/agenda/2018/05/these-are-asias-most-influential-countries
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