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日本語に似すぎ!?フランス南西部、スペインの「バスク語」がミステリーすぎる!と話題に【海外の反応】

2018年3月24日

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日本語に似すぎ!?フランス南西部、スペインの「バスク語」がミステリーすぎる!と話題に【海外の反応】

2018年3月24日


まず、バスク人を知らない人は、ヨーロッパでは常識すぎるくらいなので、見ておいたほうがいいかもしれない。っていう私も、フランスやスペインなどは知っていてもその間に挟まれるようにあるアンドラという国を知らなかった事や、スペイン北部とフランス南部にまたがる形で存在するバスク地方に、ヨーロッパでは独特の言語をもつバスク人が住んでいるということは全く知らなかった。

ファッションアイテムとも知られるハンチング帽という帽子は実はフランスではなくバスク地方から生まれたものだということも私は最近知ったのだ…。この記事では、そんなバスク人や、バスク語について少しでも詳しく書いていきたいと思う。

 

①バスク人の定義と、人口

まず、バスク地方とは、スペイン北部と、フランスの南西部に挟まれたエリア。ここはスペインの領土であり、歴史を知らない人にとっては、単なるスペイン北部の地方に過ぎない。けれども、実際にスペインに行ってみると、ここは特別なエリアであり、バスク語を話す人たちがいるのみならず、一人当たりのGDP(2016年)も、スペインではトップクラス。

順位ユーロ
1バスク地方27,174
2マドリード27,062
3ナバラ州24,290
4カタルーニャ州24,094
5アストゥリアス州22,722
6カンタブリア州22,148
7アラゴン州21,406
8バレアレス諸島21,322
9ラ・リオハ州21,126
10バレンシア州20,804

それは英語圏でもかなり話題になる話で、以下のような質問が挙げられることもしばしば。(なぜスペインでは、一人当たりのGDPでバスク地方がもっとも豊かなのですか?

Why is Basque country the wealthiest region in Spain in terms of per capita income?

ちなみにバルセロナという都市のみの場合、もしかしたらバスク地方よりも上かも。またスペインにおけるバスク人人口は300万人とも言われ、そこそこ大きな集団である。

また彼らが話すバスク語は、上の地図にも書いてある通り、ヨーロッパにありながら、インド・ヨーロッパ語族の言語ではなく、未だ解明されていない孤立した言語となっている。→ここが最大のミステリー。

ちなみにバスク人とは、いまだに独立していないけれどもトルコやシリア、イラクなどを中心に約2800万人もいるクルド人のように、今だ独立を果たせていない民族集団というふうにも取れるかもしれない。

戦後、中東に自分の国を作ってしまったイスラエルのユダヤ人などのように、いずれカタルーニャ州などに続いて、スペインから分離独立をするかもしれないね…。

「ノーベル賞の20%、世界の富の分配、産業の独占。日本人はユダヤ人(失われた10支族)説まで、ユダヤに関する知識 TOP10」

 

②バスク人の顔はどんな感じなのかな

バスク人の顔。と英語で検索すると出てくるこの二人の少年。彼らがバスク人の顔とされているけれども、左の男の子なんてなんかヨーロッパ系というよりはアジア系に似てるような感じもする。

つまり顔の彫がそれほど深くない。けれども、瞳はブルーみたいな。通常、スペイン人はイタリア人は顔の彫が深い、ややアラブっぽい人も多いので、この写真の特に左側の少年は、ヨーロッパでは顔が薄いほうに分類されるはず。

ま、白人の顔にも色々種類があるのだけど、東アジアと同じで、北に行けば行くほど、顔の彫りが浅くなる。ちなみにバスク人皆が、顔の彫が浅いとは限らない。


「白人には何種類ある?北欧系、南欧系、中東系、インド系、アフリカ系を比較」

けれどもインド・ヨーロッパ諸語の中でもスラブ語派を話す人たち、つまりロシアをはじめとする東欧の人たちは顔の彫が薄く、白人扱いされないような場合もある。
やはりどこの国に行っても、その平均顔から外れると、差別の対象というか、よそ者扱いされるという感じなのだろうか。ま、ロシア人は薄すぎて白人扱いされない場合があったり、トルコ人は濃すぎて白人扱いされない場合があったり…。
何が何だかわからんね…。実際日本人も、あの人、東南アジア系じゃねぇ?とか、モンゴル系すぎない??と、薄すぎるものと濃すぎるものに対して、やや白人が、ロシア人やアラブ人に思うような感情を抱いているのかもしれない。

③バスク語が日本語に似てる説

このバスク地方周辺の国々の言語でもある、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、英語、オランダ語、ドイツ語、イタリア語、デンマーク語、アイルランド語などはすべて、インド・ヨーロッパ語族という言語系統に属している。

ちょっと離れたロシア語でさえ、言語系統が、スラブ語派だけれども、インド・ヨーロッパ語族なのである。

このことを知っている人にとっては、なぜバスク語が、孤立した言語、つまり分類不可能なのか興味津々なのである。

ちなみにヨーロッパの中でも、フィンランド語とハンガリー語、この二つ語のみ(エストニア語も)は、ウラル語族であり、ヨーロッパではフィンランド人とハンガリー人は、アジア人なのでは?という声も上がったりする。

それに便乗して、日本人、フィンランド人、ハンガリー人は、もともと同じ民族だった。と訳の分からないことを言う日本人もいるが、実際日本とフィンランド・ハンガリーには、他のヨーロッパには見られない共通点があるのも面白い。

それらは以下の記事に書いたことがある。

「蒙古斑も?日本人が知らない、ハンガリーと日本の意外な共通点。TOP5」

「日本人とフィンランド人は似ている?演歌やアイヌとの関連性も?共通点を5つ探ってみた!【海外の反応】」

で、実際、バスク語だけでなく、ハンガリー語やフィンランド語にも興味を持っている日本人は結構いるはずだ。

そんな日本とのつながりを理解するには、やはり北方経由で日本列島に入ってきたシベリアの民族や、北欧の表側ではなく裏側に住んでいた少数民族のことを理解する必要もあるかもしれない。「裏の北欧人「サーミ人」や日本の「アイヌ民族」は、白人と東アジア人のハーフ?が話題になっていた件【海外の反応】」

ま、こういうのはミステリアスで調べるのが楽しいのよね…。w

で、話は長くなってしまったけど、上の動画のユーチューバーは、多言語情報を英語圏に紹介している「Langfocus」というチャンネルを運営していて、日本にも住んでいたことのあるカナダの言語学者。

で、この動画では私が上に書いたような、言語系統の話から始まり、バスク語の話者人口の話になる。

この地方には、264万人のバスク人が生活しているにもかかわらず現在バスク語を話せるのは、71万人ほどしかいないのだそうだ。(若い人たちが中心)

彼が考えるに、インド・ヨーロッパ語族の言語がヨーロッパにやってくる前から残っていた言語はバスク語。と考えられるということだそうだ。→ここポイント。

また日本ではヨーロッパ=キリスト教というふうにしか考えられない人が多いけれども、キリスト教が普及する前のヨーロッパには、キリスト教が禁止している偶像崇拝をする宗教も存在することが分かっている。またそれが現在も続いているということ。これはあまり知られていないかもしれない。

で、このバスク地方は、森などで囲まれているため、孤立したとも考えられてるそうだ。

面白いことに、ポルトガル語、フランス語、スペイン語、イタリア語などはラテン語をもとに作られた言語なのに対してバスク語だけはその影響をうけない言語で、しかも今もそこに住んでいる人々に使われている点だ。

で、文法を見ていくと、

日本語と語順は面白いくらいに一致している点だという。一部に過ぎないのかもしれないが、この動画で強調しているのは、なぜヨーロッパのど真ん中に、インド・ヨーロッパ語族以外の言語が今も生きているのか?

ということと、なぜバスク語の語順が日本語などに似ているのか?ということが最大のミステリーなのだろう。

※反応は日本語というキーワードが含まれているものだけに厳選した。

海外の反応


構文が幾分、日本語にソックリな気がするけど、みんなどう思う?


文の最後に、ダ。をつけるのかぁ。これは、日本語のです、とか、だ。のような文を連想させるなぁ。


韓国語とか日本語と配置がめちゃくちゃ似ている!


Umea Karlean erori da
애.가 길.에 넘어졌. 다.


日本語とかタミル語のような系統なのかなぁ?


バスク語の文法は日本語に非常に似ているよね。少なくても、動詞が一番最後に来るっていうところは一致している。


なんてことなのぉ!?バスク語は日本語とかアラビア語に似ている感じがする!めちゃくちゃ美しい!

こんな動画もあるけど、5:10からバスク語で語られていて、本当に不思議な感じがするよ…。


この動画を観ていると、日本語と非常に似た言語だということが、形態論的に分かるな。


私はブラジル人です。で日本に留学していたので日本語もペラペラです。けど、このバスク語の解説を見てものすごく衝撃を受けました。語順などがものすごく日本語に似ているので…。なぜヨーロッパの中心部にある民族の言葉がこれほど日本語に似てるのだろう?


やはり文法が日本語似ている!!

(黒人男性)
文の構造が日本語にソックリすぎるよ!

その男は子供にあげた。
The man child gave.

 

マルチリンガールのコメント

ご覧の通り、コメント欄には日本語と関連させる人たちのものが非常に多かった。これにはビックリ。で、もともと私はバスク語に関して興味はなかけれども、私のブログには民族系の記事が非常に多いことからも分かるように、私の言語学習は民族へ好奇心と連結しているので、こんな記事を書いているわけだけど、この記事を書いてからはバスク人に更に興味を持つようになったし、スペインにも1ヶ月くらい住もうと考えているので、その際は、一週間くらいバスク地方にも寄ってみたいと思った。

やはり、このようにスペインでありながらも違う民族が違う言語を話してるというのは私的にはものすごく惹かれるものがある。

しかもそれが日本語に似ているっていうんだからもっと興味を持ってしまったではないか…。

 

④スペイン国内にありながら、スペイン語とは全く違う

以下は、バスク語の簡単な挨拶だ。スペイン語が分かるものが見ても、全然似ていない。しかも、ただの偶然だとは思うが、はい。という表現が、バスク語では、bai となっており、非常に似ているのが印象的。→こじつけすぎかw

①bai=はい/ez=いいえ
②Egun on!=こんにちは!
③Kaixo!=こんにちは!
④Agur!=バイバイ!
⑤Gabon!=おやすみなさい!(男/女)

⑥beharbada=もしかしたら
⑦ondo=わかりました
⑧Eskerrik asko!=ありがとう!
⑨Barkatu ...=すみません、
⑩Sentitzen dut.=ごめんなさい。(男/女)

発音は以下のサイトから聴ける。

https://www.17-minute-world-languages.com/jp/%E3%83%90%E3%82%B9%E3%82%AF%E8%AA%9E/

また単語一つ一つをみても、ラテン語的な語源は見当たらない。けれども、発音に関して言えば、スペイン語や日本語に近いというか、リズム感が日本語にも少し似ているため、
全く言語学が分からない人にとっても、バスク語と日本語が似ているように聞こえるのだろう。

 

⑤バスク人の有名人

日本の歴史を変えたフランシス・コザビエルもバスク人だったと言われている。どのように日本の歴史を変えたかと言えば、日本史ではあまり強調されない奴隷貿易だろう。

「日本史では語られない「日本人女性の性奴隷」がポルトガル人の間で売買されていた史実と、豊臣秀吉との関係」

ちなみにザビエルは、イエスズ会の宣教師だけれども、イエスズ会の創設者は、イグナチオ・デ・ロヨラであり、これも何か引っかかる。w以下、バスク系の著名人一覧がウィキペディアに載っていたけれども、やはり彼らはユダヤ人のように優秀な人たちが多いように感じた。

印象的だったのは現在のチリ(南米の国)でも、バスク系(チリ人)の人たちは強い力を持っていることだろう。

その人口がまた凄く、チリの総人口の10%から27%にあたる、160万人~450万人もいるといわれている。もちろん彼らはチリに溶け込み、チリ人として生活している。

ちなみにサッカー選手にも結構バスク人がいて、ガイスカ・メンディエタという選手は、まさにこの記事の一番上に出てくるような少年にそっくりな顔にも見える…。

今後も、バスク人に対する私の好奇心はなくならないだろう…。

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