日本ってどこの国とも国交があったと思っていた私。というよりも、まずそんなことすら気にしたことがなかった。
けれども色々調べてみると、日本が国とは思っていないけど、他の国からしたら、立派な国だよ?と思われている国も結構あるということがわかった。
この記事では、日本と国交がない、または外国関係を一切さない国などをわかりやすく、ランキング形式で伝えていこうと思う。
ちなみに9位だけは例外…。
10位 リベルランド自由共和国
2015年4月13日に独立した世界で三番目に小さい国。まだ国家承認している国がないので、国とは言えない部分もあるが、ひそかにヨーロッパではかなり有名なこの国は、仮想通貨しか使わない国とか、世界各国の人たちに市民権を50万円ほどで売っていることでも有名('ω')ノ
日本ではリベルランドに関する情報はとんどないのもまた面白い。以下詳しく書いてみた。
「バルカン半島に誕生した「リベルランド自由共和国」で市民権を50万円で売っている件」
9位 イスラエル(日本政府から特定の主張を承認されていない国)
イスラエルは、イスラエルの首都はエルサレムと主張している。けれども、エルサレムという都市はパレスチナも、自らの首都をエルサレムと主張しているため、多くの国の大使館がイスラエル最大の都市テルアビブに置いている。
けれども、2017年12月6日にトランプ大統領がテルアビブのアメリカ大使館をエルサレムに移転すると明言してしまった…。
エルサレムをイスラエルの首都とするアメリカ合衆国の承認
日本も世界の多くの国と同じように、イスラエルが首都と主張しているエルサレムではなく、イスラエル最大の都市テルアビブに在イスラエル日本国大使館を置いている。
8位 北キプロス・トルコ共和国(日本政府が外交関係を一切有さない地域)
Reference Site
https://earthobservatory.nasa.gov/NaturalHazards/view.php?id=20421
トルコの近くにキプロスという島国があるのは知っている人が多いかもしれない。私も知らなかったが、ここは北半分が独立してしまっていたのだ。けれども、面白いことに、これを承認している国はトルコしかいないようだ。
道理で普通の日本人なら知らないような情報というわけである。つまり日本にとっては、キプロス島は一つの国でしかないという立場だということである。
7位 アブハジア共和国(日本政府が外交関係を一切有さない地域)
・ロシア(2008年8月26日に承認)
・ニカラグア(2008年9月に承認)
・ベネズエラ(2009年9月に承認)
・ナウル(2009年12月に承認)
・シリア(2018年5月に承認)
と、独立承認している国も少ない。そもそもこのアブハジア共和国とは、以下の南オセチア共和国とともに、グルジア(現在は英語名の読み方ジョージア→アメリカのジョージア州と似ているのこの記事ではグルジアにする)が、領有権を主張している国である。
上の地図では、Georgia と書いてある左上の、黄色とピンクになっている部分が、アブハジア共和国である。2014年ソチオリンピック(ロシアの保養地)はまさに、アブハジアのすぐ近くにある。
アブハジア政府はグルジア政府の承認がないまま、1994年11月4日に新しい憲法を採択し、主権を宣言した。
とウィキペディアにも書いてある通り、ソ連が崩壊(1991年12月)後に、ソ連に加盟していた国が独立していく中で、グルジアも独立。その中で、アブハジア共和国や、以下の南オセチア共和国が勝手にグルジアから独立してしまったということなのだろう。
で、世界の多くの国はこのグルジア側に立ち、これらの国の独立を認めていないということになる。
6位 南オセチア共和国(日本政府が外交関係を一切有さない地域)
ロシア連邦には入っていない国だけれども、ロシア・ルーブルが使われる不思議な国である。けれども、この国の独立をまず初めに承認したのは、ロシアだ…。
ちなみに、ロシアには22の共和国があるが、「北オセチア共和国」はそのうちのひとつであり、もしかしたら将来南オセチア共和国もロシアの共和国の一部になる可能性すらある。
「ロシアって国じゃないの?なぜ、ロシア連邦には22もの共和国がある?北朝鮮は、23番目の共和国ですか?」
そもそも、南オセチア「自治州」は1921年から1991年までのグルジア・ソビエト社会主義共和国(グルジアSSR)の時代に置かれた自治州だった。
が、ソ連崩壊後、1991年のグルジア共和国独立で「南オセチア自治州」が消滅したことにこの自治州の大半を占めるオセット人が反発して自治権を要求し、南オセチア紛争が勃発、その後、「南オセチア自治州」が再設立された。
ソ連崩壊後とともに、グルジアに組み込まれる予定だったが、首都はツヒンヴァリとして独立を主張し、ジョージアからの分離、ロシア連邦への加入を目指している。
けれども、日本を含め、この南オセチア自治州を国と認めた国は少ない。
ロシアでさえ、2008年8月26日、メドヴェージェフ大統領時代の時に、南オセチアの独立を承認する大統領令に署名している。
ニカラグア
ベネズエラ
ナウル
なども承認しているが、日本は国と認めていない。
5位 サハラ・アラブ民主共和国(日本政府が外交関係を一切有さない地域)
サハラ・アラブ民主共和国とは、少しややこしい。上の地図は、真っ赤な部分がモロッコで、その下に伸びる薄い赤(西サハラ)と、内陸側の地図上で分割されている部分(サハラ・アラブ民主共和国)も、モロッコの領土だとモロッコは主張しているが、国際社会ではそれほど認められていない状態。
というのも、そもそもモロッコはフランスの植民地であった一方、モロッコの下に伸びるエリア(西サハラ)はスペインの植民地だったからである。→西洋人が勝手に国境を引いたことが、世界の多くの国々を不幸にしている側面もある。
モロッコは西サハラの領有権を主張している一方、サハラ・アラブ民主共和国も西サハラの領有権を主張している。つまり、西サハラを巡って、モロッコとこの亡命政府は対立構造にあるわけである。
4位 マルタ騎士団(日本政府が外交関係を一切有さない組織)
マルタ騎士団(マルタきしだん)は、キリスト教カトリックの騎士修道会である。現在は国家ではないが、かつて領土を有していた経緯から「主権実体」として承認している国々がある。
こんなの知らなかった…。→国ではないのに形式上、国として認めている国があるっていうのは、また面白い話だ…。
団(修道会)事務局はイタリア・ローマ・コンドッティ通り68(マルタ宮殿)に置かれており、建物内はイタリア当局から治外法権が認められている。
となっており、ということは、ローマにはバチカンもあり、マルタ騎士団もあり、と、イタリアも合わせると国が3つもある都市となるのだろうか?
それにしても形式上、国として承認している国の多さも驚きである…。それだけ、ヨーロッパの中でもあまり目立たないイタリアは、奥が深いということなのかもしれない。
3位 パレスチナ(事実上独立した地域)
パレスチナが独立を宣言したのは、1988年11月15日である。イスラエルが1948年5月14日に建国されてから、40年後である。
パレスチナとは、現在のイスラエルがある場所にもともとあった国。イスラエルという国は、1948年まで存在していなく、何百年もの間、ユダヤ人はヨーロッパやロシア、アフリカ北部などに分散されていた。
けれども、ドイツでユダヤ人が迫害されたことや、ホロコースト(否定説もある)があり何百人ものユダヤ人が虐殺されたことにより、戦後、シオニズム(ユダヤ人の国を建国する)が起き、パレスチナという国に多くのユダヤ人が一斉に押し寄せ、それまでそこにあったイスラム教国家であるパレスチナという国に、ユダヤ教の国を作ってしまったことである。
なぜなら、聖書を読んだものなら分かると思うが、ユダヤ人はもともとこの地にいたからである。つまり、これがエルサレム(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地)が、世界の中心と言われたり、対立の火種になっている理由なのである。
また、中東ではイスラエル以外はすべてアラブ国家だが、アラブ国家全部が組んでも、イスラエルには勝てないほど、ユダヤ人国家であるイスラエルは強い。
もともと砂漠だったイスラエルの砂漠を緑に変えたり、米国の政治家を動かすほどの影響力を持つようになったり、日本ではあまり馴染みのないイスラエルだが、地理的には中東にありながら、西洋ではヨーロッパ扱いされることが多い。
そんなイスラエルには勝てないということは分かっていても、パレスチナは粘り強い。以下にも書いたが、
などが組織されたりしている。
※ハマース、イスラーム聖戦、PLOなどよく中東関連のニュースに書いてあるものを全部上の記事にまとめた。
で、パレスチナを承認している国家が非常に多い。これは台湾を国として認めていない国が多いのとは非常に対照的である。
なんと、国連加盟193か国のうち136か国が国家承認しており、他34か国と外交関係を結んでいる。(ウィキ情報)
G7の国を中心に、認めていない国もあるが、世界全体からすれば、パレスチナは普通の国家なのである。なぜならもともと存在していた国家なのに、イスラエルが押し寄せてきて、西側諸国を始め日本もそれに同調した。つまりイスラエルに気を遣っているだけなのだから。
ちなみに、日本ではユダヤ人についてよく知らない人が多すぎる。現在のイスラエルは、ヨーロッパからやってきたアシュケナージ系ユダヤ人と、アフリカ北部に住んでいたセファルディム系ユダヤ人が存在し、そこにソ連に住んでいたロシア語を話すユダヤ人もいて、それぞれ考え方も違い、対立構造ができている。
「ノーベル賞の20%、世界の富の分配、産業の独占。日本人はユダヤ人(失われた10支族)説まで、ユダヤに関する知識 TOP10」
2位 台湾(事実上独立した地域)
中華民国(台湾)はもともと、1971年までは国際連合安全保障理事会常任理事国として国際社会に大きな影響を与えていたという過去がある。
また日本国政府はもとも台湾を国家として承認していたが、1つの中国(どちらかを選ばなければならない状況)として、中華人民共和国を選んでしまった。
また、現在台湾の正式名称は中華民国であるけど、台湾として国連加盟申請の声もある。
李元総統「国名を台湾に変更を」 中華民国から、住民投票訴え
というようなニュースを私は最近読んだ。
また、中国がアフリカの国々などに、中華民国(台湾)とは国交を断絶し、中華人民共和国と国交を結べ!と、経済援助、開発、貿易促進などで、口説いている。
だからといってアフリカで中国人が嫌われているわけではない。日本や欧米の報道とは違い、実際アフリカの知識人は、ヨーロッパ人に使われるくらいなら、中国と組んだほうがマシ。と考えている人のほうが多かった。
「勤勉、信頼、尊敬?アフリカ人は中国人についてどう思う?【アフリカの反応】」
で、2017年、中国政府から500億ドルの供与を条件に復交することを提案されたが、その誘いに、ブルキナファソは拒否したという話しは有名だ。
が、2018年5月24日、ついに中国政府に屈し、台湾と断交し、中国と復交した。(もともとブルキナファソは、中国と国交を結んでいた(1973年9月から1994年2月)が、途中で台湾に切り替えたため、復交という表現を使っている。
「台湾(中華民国)と国交を結んでいる国。なぜ日本は含まれていない?」
ちなみに中国は、アフリカも含め、南アジア、東南アジアなどの多くに港を租借したり、アフリカの一部の国に、人民解放軍も駐留している。
日本人の知らないところでどんどん色んな動きが活発化しているのだよ…。
1位 北朝鮮(国際連盟加盟国)
日本が過去に国として承認していなかった国
・ブータン(1907 - 1971年)
・オマーン(1862 - 1971年)
・カタール(1916 - 1971年)
・トルーシャル・オマーン(1820 - 1971年)
・クック諸島 クック諸島(2001 - 2011年)
・ニウエ(1974 - 2015年)
・ソマリア(1991 - 2013年)この中でも、ブータンに関しては、外務省のHPにも、
なお,1971年9月 国連にてブータンの国連加盟の共同提案国となったことにより,我が国は同国に対する黙示の国家承認を行った。
と書かれているように、日本がブータンの国連加盟を後押し、その後、1986年3月28日に外交関係を樹立したとされている。
ブータンやキルギス、チベットなどといった中央アジアから、ヒマラヤ周辺の国家には日本人とDNAが近いと言われていたりもするが、こういう日本がブータンを後押ししたというような話を聞くと、ちょっと嬉しくなるね( ゚Д゚)//
「日本人に激似!?ブータン人女子からみた、ブータンのイケメンTOP18。ワンチュク国王の弟も!?」
Reference Site
https://ja.wikipedia.org/wiki/日本が承認していない国一覧#
まだまだある…。
ソマリランド、シーランド公国、沿ドニエストル共和国、ナゴルノ・カラバフ共和国など、日本が国家承認していなく、また日本の大使館も当然存在しない。
外交関係が消える可能性のある国
韓国では2018年頃このような取り組みも行われていたようで、韓国側からは国交を断絶してほしいと願う人も一定数いる模様。今後の日韓関係次第では、外交関係が消えて日本は半島をすっ飛ばして物事を考える国になる可能性も否定できない。
完全に、世界で認められていない国
チベット、東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)などは完全に中華人民共和国に吸収されてはいるが、たびたびヨーロッパでは独立するべきだ。という声が上がってくる。
これらの地域は、中国が弱体化したときに独立する可能性もあるが、現在漢民族が多すぎるので、月日が経つたびに、これらの国は滅んでいくと言われている。
逆に、例えばドイツのバイエルン州など、ヨーロッパの国々に属しながら違う言語圏・文化を持つエリアは、今後、EUの弱体化により独立してしまう可能性もある。
「北海道や沖縄も?将来、独立、または吸収合併する可能性がある国リスト TOP15」
マルチリンガールのコメント
これを書いたことで、世界にはいろいろな国があるのだなということがわかった。特に、台湾には多くの日本人が行っているのにもかかわらず、日本が中国の圧力に屈して台湾と国交を結べないのは残念。
またパレスチナ問題も、いつ解決するのかわからないけれども、日本はこれらの問題に関してはアメリカやイギリスに追従しているのでしかたないか。という気持ちにもなったりもする。
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