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1919年、「人種的差別撤廃提案」をした日本と、その後の暴動、有色人種に与えた影響

2019年12月5日

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1919年、「人種的差別撤廃提案」をした日本と、その後の暴動、有色人種に与えた影響

2019年12月5日




 

第一次世界大戦後、パリ講和会議の国際連盟委員会において、当時の大日本帝国が「国際連盟規約」中に人種差別の撤廃を明記するべきという提案をしたことを指す、いわゆる「人種的差別撤廃提案」。案外このことは、薄っすらとしか知られていないのではないだろうか。

この提案は、当時のアメリカ合衆国大統領だったウッドロウ・ウィルソンが反対し、全員一致で無かったために結局、可決はされなかった。

まず覚えておいてほしいのは、国際会議において人種差別撤廃を明確に主張した国は日本が世界で最初であるという点。

当時、人種差別という概念が現在よりなく、アメリカが黒人を動物のように扱っていたり、オランダの植民地支配下だったインドネシア人が召使のように扱われていた時代。

そこで、当時唯一有色人種の中でも力を持っていた大日本帝国が、人種的差別に関する提案をしたということだ。

そこで、この「人種的差別撤廃提案」について私なりにまとめてみた('ω')ノ

 

①当時の日本政府が、この提案をした狙い

・欧米諸国における日本からの移民が有色人種であったがために、差別される傾向があったので日本政府としては、そのようなことは一切認められないと世界に示すこと。

・第一次世界大戦の戦後処理としてのパリ講和会議後に発足する国際連盟の常任理事国に指名されていた日本が、人種を理由に日本の発言権を削られないようにするための予防線を張る狙い。

これら二つが主な狙いだったと言われている。

とはいっても当時、中国人や朝鮮人を差別している人もいた日本が、なぜこんなことが言えるのか?という声も聞く。

②英語圏で今もなおこの提案が話題にならない理由

当然、この提案は英語圏でも話題になっていない。ウィキペディアをみれば、その項目はあって詳しく書かれていたり、記事になっているものの、決して盛り上がりを見せることはない。

たとえば、ユーチューブで「Racial Equality Proposal」と検索してみても、動画はほとんど出てこないことからも分かる。

つまり記事を作っても誰も見ないから表に出てこないのだろう。提案をした日本人からすれば、名誉なものだけれども、白人からすればあまり取り上げたくない話題であることは間違いない。

なので特別話題にする必要はないかもしれないとは思いつつも、この記事を書いた理由が、かつて有色人種が差別される時代において、日本人が提案したこの人種的差別撤廃提案を誇りに思う。忘れないようにしよう。ということである。

 

③当時、黒人への差別が凄まじかった

テクノロジーが進化し、スマホを使ったり医学が進歩する今の時代もなお人種による差別は続いているが、当時はもっと酷かったことは誰もが知っている事実だ。

黒人は人間ではないと差別するアメリカ人(白人)や、インドネシアを植民地にしたオランダ人が、現地のジャワ人などを奴隷扱いすることなど、今じゃ全く想像できない世界だけれども、こういうことが当たり前のように起きていた。

特に以下のサイトは閲覧注意すぎるのだけれども、アフリカ系アメリカ人が受けたこの悲しみは、今でも忘れることができないだろう。

fily.soukouna.over-blog.com/l-esclavage-une-atteinte-a-l-honneur-humaine

ある若い女性は白人の子供の馬代わりにされ、木から吊るされている黒人男性を見物しに来る白人、丸焼きにする鮮明な白黒写真は、日本人にとっては、どれも本当に現実なのか?と思ってしまうほど残酷だ。

建国何百年しか経たないアメリカ。けれども、その歴史は憎しみに溢れた非常に濃いものだということが分かる。

 

④賛成した国と、反対した国

日本やフランス、イタリア、ギリシャ、中国をはじめとする賛成票は総計11票だった。けれどもアメリカやイギリスをはじめ反対、または保留票は5ヵ国から出ており、結局はアメリカが反対したので、この提案は受け入れられなかった。

なぜアメリカやイギリスが反対したかというと、当時のアメリカやイギリスにとっては急進的なアイデアだったからだ。

イギリスは多くの国々を支配していたので今この提案を受けいるには早すぎ、アメリカでも黒人への差別が当たり前だったり、アジアからの移民が押し寄せていた時代だったのでなおさらだった。

このとき、日本の政治界でもマスメディアなどでこの提案に関わった牧野伸顕(日本元外相)などの外交姿勢が軟弱と批判されることになる。

国際連盟加入を見合わせるべきという強硬論すら噴出する事態となり、アジア主義者や反米英主義者達による政治結社が多く結成されたともいわれている。

このような不満もあってか、対米感情も悪化し、その後続く、アメリカの排日移民法成立(1924年)や世界恐慌(1929年)などを経て、日米の関係は悪化していき、それが太平洋戦争に続いていったともいわれている。

 

⑤この提案がきっかけで、アメリカで暴動が起こる

1919年のアメリカでは、当時差別を受けていたアフリカ系アメリカ人(この記事では単に黒人と表すことにする)がパリ講和会議での日本の差別撤廃案へ期待していた。実際、賛成多数であったにも関わらず、ウィルソンが議長裁定により法案を成立させなかったという自国政府の行動に対し、多くの都市で黒人による人種暴動が勃発した。

この人種暴動は1919年にアメリカ全土で起き、赤い夏、オマハ人種暴動、シカゴ人種暴動、エレイン人種暴動などの暴動が代表的なもの。

これらの暴動で100人以上が死亡し、数万人が負傷したとされている。つまり、日本が当時「人種的差別撤廃提案」をしていたことは、黒人の間では広く知られている可能性がある。

公民権運動のリーダー的存在でもあった、マルコムXも日本を尊敬していたともいわれており、この意味で黒人と日本人は同じ有色人種という意味で共通の価値観を持っているかもしれない。

上の写真は、シカゴ人種暴動のときのものとされており、白人男性が横たわっている黒人男性に対して石を投げつけている場面。一説によると、この暴動によりアメリカが日本を敵視しるようになり、日英同盟を崩しにかかっていくというものもある。

ちなみに、日本人と黒人(アメリカ人)が一致団結してこの話を蒸し返すのを恐れているという説もある。

確かに、私もブログを書きながら、アフリカ系アメリカ人の多くが日本を称賛していることは知っていたので、色々結びついた気がする…。

「人種差別国家の日本で別はあった?黒人が日本に住んで感じる、アメリカと日本の違いとは?【海外の反応】」

以下の本は、黒人によって書かれたものであり、アメリカ黒人が抱いていた日本に対する歴史を詰めたものだ。日露戦争などのことについても書かれている。

※20世紀の日本人―アメリカ黒人の日本人観 1900‐1945

⑥有色人種に与えた影響

インド、インドネシア、ブラジル、アラブ、タイ以外の東南アジアなどこれらは戦前は植民地だった国々だ。つい1990年くらいまでは、日本、アメリカ、ヨーロッパくらいしか経済的に豊かな国はなかったけれども今、2019年時点では、これらの国々に富裕層が続々と現れ、世界のパワーバランスも変わった。

日露戦争で、日本が白人で当時強国とも言われたロシアに勝ったとき、喜んだのはアラブ人や、黒人(アメリカ人)だったともいわれている。

またインドネシア人と一緒に戦ってオランダを追い出した日本人、インドでも同じようなことをしたので、日本人は中国と韓国以外であれば、アジアどこにいっても慕われる傾向がある。

こういう歴史があると、やはり日本はもっと強くなり、アジアを良い方向に導き続けたいって思ってしまうよね…。→けれどもこれは中国が許さないので危険( ゚Д゚)

⑦日本が進むべき道

確かに当時、日本の中にも色々な考えがあり、良いこともしたし、悪いこともした。欧米諸国に多くの国が植民地支配される中で日本もアジアを一つにまとめなければならなかったとか、日本は防衛のためにやったとか色々な説がある。もちろんそれは外交で日本が今後不利にならないためにも、また一部誤解されている部分があるところを正そうとする姿勢は重要だ。

けれども、その時代の中で人種的差別撤廃を提案したりする先人がいたように、日本も今後、資本主義の金だけの欲に負けず、世界をよりよくしようという気持ちで若い人がどんどん外に出ていったらいいと思う。

先日アフガニスタンで亡くなった医師の中村哲氏はまさにアフガンの神とも言われていたくらい、現地で慕われていた。こういう人がもっと日本から出てくるといいね…。って私は人ごとのように書いているけど…( ゚Д゚)

「日本史には出てこない、日本人が世界で称賛・尊敬される理由と、現代版のサムライ TOP10」

特に、現在経済的に伸びている国などは、東アジアや欧米ではない国々がお多く、その多くが肌が浅黒い人たちの多い国である。

「黒人には10種類ある?ネグロイドと、オーストラロイドの違いと、世界に散らばる黒人」

これからアフリカ系アメリカ人に会うときや、インド人、中東人で教育を受けた人たちに会うとき、彼らはこういう日本の歴史を知っている場合が多いので、日本人側もこのような事実を知ることで、接し方にも色々違いが出てくるのではないだろうか。ということだ。

簡単だったけど、今日はこのくらいで‥‥(';')

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