ロシア語(スラブ系言語)

ロシア5都市を回って感じた、日本人の私に対するロシア人(移民含む)の態度

2022年1月12日

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ロシア5都市を回って感じた、日本人の私に対するロシア人(移民含む)の態度

2022年1月12日




ロシアという国。北海道で生まれ育った私にとっては地理的にそれほど遠い国という感覚はないが、北海道人の私にとってさえ、サハリンは気軽にいけるような場所ではない事くらいは小さい頃からわかっていた。

また旅行でロシアに行こうと思えば、ビザも取らなければならない上、東京ーウラジオストクの便は、東京ーソウルみたいに格安でもないとうこともあり、私にとってはロシアという国は地理的には近いのに気軽に行けるような国ではなく、遠い国のように思えていた。

それでも毎回定期的にニュースに上がってくる北方領土問題や、地図を見た時のロシアという広大さ、民族の多様さに憧れ、去年三ヶ月ほどかけて5都市を回ってきたのである。

まずそこで感じたのは、アメリカやヨーロッパに行った時よりも、人の感覚が日本人に近いというか、まだここはアジアに近いのだなという感覚だった。それはおそらく横から見た時の顔立ちが、つまり頭の形が形質的に、欧米と東アジアの中間に位置するからかもしれない。

「頭長幅指数(長頭型、中頭型、短頭型)あなたはどれ?欧米型?韓国型?日本型?」

例えば、これは他の記事でも書くつもりだけど、ロシア人男性で短髪の人は後ろから見たら、頭の形が欧米人に比べ絶壁っぽい人が多いので、一見東アジア人男性のように思える。

それはさておき、今回はそんなロシアを身近に感じてもらいたく、私が体験したロシアの出来事、特に日本人としての私に対する態度を書いていきたいと思う。




①ウラン・ウデ(日本人大好き、タクシーの運転手)

3週間近くのウランウデ滞在が終わり、早朝のフライト。ノヴォシビルスクに向かおうとしていた。借りていたアパートから朝出て、配車アプリを起動しても早朝なためか、全然つかまらない。ヤバイ。このままじゃノヴォシビルスクに行けない。と思い、いつも使っているものではない違うアプリをインストール。それでやっと捕まえたタクシーの運転手は、肌は白人、顔はブリヤート人(モンゴル系)という不思議なおじさんだった。

日本人だということがわかると、過去に日本人をイヴォルギンスキー・ダツァンに連れて行ったことがある。と言い出した。タクシーの中での会話の言語はほぼロシア語。あまりロシア語を使う場面がなかった私もかなり鍛えられた瞬間。

会話をしている顔を見て、かなり楽しそうに日本のことを話していたので、親日な人だなぁ。と思っていた。確かに親日なのだろう。また、連絡先を交換するかしないかの話にもなったが結局は交換せず。

空港にタクシーが到着した後、アプリに表示された金額を支払うと、早朝料金として別料金の300円ほどを請求された。Taxi Maxim というアプリで、私はいつもYandex Goを使っていたのでよく分からず支払った。

おそらくタクシー料金自体が格安なので、その300円は請求されなくても全然支払っていい金額だったので何も思わなかったが、たとえ親日とは言え、ロシアではこれが普通なのだと体感した。

 

②イルクーツク(アパートのホスト)

部屋を貸してくれたホスト。もう60歳手前くらいの女性。その女性とともに旦那もやってきた。同じく60歳くらいの男性。私を見るなり、簡単な日本語の挨拶をしてきて、ウラジオストクから東京までは2時間ちょっとくらいだっただろう?と言ってきた。

ちょうどイルクーツクについた日は、昼間14:00に成田→ウラジオストク17:00手前に到着→そこから4時間ちょいかけてイルクーツクに到着したので、まるで広大な国内を移動したかのような感覚だった。そして初めての土地イルクーツクで、ロシア人に、この私がたどってきた都市間の時間を当てられる、つまり理解している。それだけでかなり歓迎されているというか、イルクーツクの人は全く日本に関心がないと思っていたけれども、結構日本にアンテナを張っている人も多いのだと思い、嬉しくなった。

 

③サンクトペテルブルクの移民男子?(要注意)

血の上の救世主教会といえばサンクトペテルブルクの観光名所だが、私は2週間近いサンクトペテルブルク滞在で一度だけこの辺を歩いた。その時、ロシア人の金髪ママと子供の少女二人が、鳩を触りながら満面の笑みを浮かべてる姿をみてしまい、これを写真に収めたいと思った。

普通ならすぐに撮ってしまえばいいのだけど、鳩を見せてる男性二人が、明らかに商売でやっているということはすぐにわかったので彼らに許可を得て彼女たちの写真を撮ろうと思ったら、君も鳩を手の平に乗っけなよ!無料だよ!と言い出してきた。

それも中国語で。

私は自分が日本人だと言うと、少し英語に切り替えてきたが、どうやらこの移民男子?(おそらく中央アジア人男子)は、中国語の方が喋りたいのか、つまり大勢の観光客のいる中で、俺、中央アジア人だけど中国語もできるんだぜ!というのを見せびらかしたかったのか、私が日本人だとわかっているのに、中国語を使ってくる。

そして何度も無料!というので、私のスマホを渡し、私が手のひらに鳩を載せているところを撮影してもらった。そしてここからが問題。

当初無料と言っていたのに、写真を撮るのは無料だけど、保存するのは料金がかかると言ってきたので、とりあえず英語で捲し立てた。周りには多くの観光客がいたので、さすがに暴力はできないとこちらは判断。

絶対払わない!と大きな声で指を指して帰ろうとすると、今ボスに電話している。などと脅してきたので、とりあえず私は急いで逃げた。

サンクトペテルブルクは観光目線で行った都市ではないので、旅行記録的なものは事前に見ていなかったが、後々調べてみると、この手口で多くの観光客が騙されているよう。もしこれで英語すら話せなかったら、何も主張できなく、ただただ払うしかなかったのでは?などと思うと怖くなった。

https://www.tripadvisor.jp/ShowUserReviews-g298507-d300071-r672435626-The_State_Hermitage_Museum-St_Petersburg_Northwestern_District.html

 

④サンクトペテルブルクのタジク人男性

サンクトペテルブルクの空港から配車アプリで予約したアパートまで行くタクシーの中で、運転手はタジク人だった。どうやらかなり貧乏な生活をしているようだ。それは彼とロシア語で話していて分かった。とにかく私が日本人だとわかると、他の人に電話して、今日本人をタクシーに乗せてるよ!と興奮気味に話す。

なかなか日本人に遭遇することはないらしく、日本のことをとにかくべた褒め。色々話そとしていたが、なんとなく感覚で分かった。日本はアジアで一番の先進国ということは当たり前で、それ以外にも色々褒めていたのが印象的だった。

特にロシアには嫌気がさしているようで、それでもロシアでしか働くことができないのでうんざりだと言うことを話していた。

 

⑤モスクワのキルギス人(二人)

モスクワには、あっちにもこっちにもキルギス人がいる。特にタクシーの運転手のキルギス人率は非常に高い。私はキルギスのオシュに向かう日、モスクワ南部のアパートから、ドモジェドヴォ空港に向かっていた。この空港はモスクワの南部にある。

陰性証明を空港で前日行ったので、そのドモジェドヴォ空港に早く際に、タクシーを利用。たまたま英語が非常に堪能なキルギス人男性(40歳くらい)。話が盛り上がって色々話した。私を最初見た時に女だと感じたらしく、髪も長いし、持っているものも女っぽいよ。あそこついてるのか?本当に。というビックリ発言。

まさか初対面の人にこんなことを言われたこともなく、笑いで吹き飛ばすしかなかったが。。

で、ドモジェドヴォ空港でまず陰性証明を手渡しされた。けれども性別が男性ではなく女性になっていたのですぐに訂正してもらう。→やはりロシアでは女性扱いなのかもしれない。

それはまだいいほう。で、スマホの予約した航空券をみると、なんと私が出発する空港は、南にあるドモジェドヴォ空港ではなく、北にあるシェレメーチエヴォ国際空港だったのだ。

出発まであと3時間ちょっとなのでタクシーで7000円近くかけて移動することに。通常、タクシーで高速を使えば、羽田から成田と同じくらいなので1時間でつけるのだけど、これが移動の3分の2は渋滞で、3時間もかかってしまった。

そのタクシーの中でも運転手は若いキルギス人男性。私が英語で話しかけると、オメェ、ここはロシアなんだからヨォ、ロシア語ではなせや。みたいな態度で、とりあえずロシア語で話した。色々親身になってくれているなという感じがしていたのだけど、私がアプリで指定した空港のターミナルが、出発するターミナルと違っていて、そこからさらにタクシーで移動しなければならないことに。

その際、私は追加料金は500円くらい出せばいいだろうと思っていた。空港内での移動なので・・。またロシアのタクシーの物価は非常に低いので、500円くらい払っても高い方だと思っていた。けれども、空港のターミナルから、その空港内の他のターミナルに移動するには4kmくらいグルーって回らなくてはならなく、移動後に2000円ほど請求。

5km走っても通常300円もいかないのは知っているのでおかしいだろう!と思いつつも、チェックインの時刻までもう差し迫っていたので、支払った。

で、調べてみると、空港のターミナルのようにタクシーが捕まりにくい場所では、通常もっと安い距離でも、アプリで捕まえたとしても、そのくらいの金額になるということがわかった。ちなみに、この二人のキルギス人男性は、特別日本に親近感を抱いているような感じなかったのが面白かった。

あのタジク人男性とは対照的。

むしろ、二人目のキルギス人の若い男性は、日本人に顔も近く、同じ顔が似た民族同士なので、日本人にはナメられたくない。と思っているのではないか?とさえ思った(彼の態度を見ていると)。

 

⑥ノヴォシビルスクのホテル(受付女性)

※写真は借りたアパート

若くて背の高い女性のホテル受付スタッフ。そこはアパート型なので受付自体は豪華なものでなく、質素な感じだったが、そこで私が受付の女性に英語で話しかけると、その女性はスマホの音声翻訳機で中国語で言い返すのである。

私は、中国人じゃないよ。って最初言おうと思ったが、しばらく様子を見ることにした。

そしてパスポートを提示したにもかかわらず、それ以降も中国語の音声翻訳アプリを使って音声を流すのだ・・・。確かにここノヴォシビルスクには日本人はほとんど来ないかもしれないが、日本のパスポートを出しているにもかかわらず私に対して中国語の音声翻訳機を使うとは、どういうこと!?

その女性は特別態度が悪いわけでもなく、すごく感じのいい人なので余計に不思議だった。

考えられることは、おそらく彼女は意識がヨーロッパに向いてるロシア人であり、アジアに疎い。のではないか。ということ。つまり東アジア人ってみんな中国語しゃべれるよね?のような。

それか海外に出るような日本人なら東アジアの共通言語?である中国語くらいわかるだろう。という感覚なのかもしれない。たとえばロシア語はカザフスタンやウクライナ、キルギス、ウズベキスタン、ジョージアでも通じるでしょう?

それならあんな大国の中国語くらいなら、韓国人だって日本人だってわかるよね?という感覚なのだと思う。

「札幌のライバル?シベリア最大都市「ノヴォシビルスク」でノマド生活。生活費や快適さは?」

 

⑦モスクワのホテルの店員

モスクワのホテルでは滞在証明がなくて、夜景を楽しみにしていた「アジムット ホテル スモレンスカヤ モスクワ」(4つ星ホテル)を宿泊拒否されたり、せっかく辿り着いたロバート通り?のホステルでは1日分多く請求される勘違いなどがあって疲れた。それでも、ホテル探しをしている時たまたま見つけたホテルに入った時に、一度カードを切ったにもかかわらず、こちら側がホテルの部屋が気に入らないと言ったら、請求をキャンセルしてくれるという良心的なホテルにも出会った。普通は一度支払ったものは戻ってこないのが常識。

で、その受付の若い女性が非常に感じが良く、色々英語で話したのだけど、彼女曰く、「私はモスクワ生まれだけど、モスクワが大っ嫌い。サンクトペテルブルクはよかったでしょう?」と言ってきた。まさに私が感じたことであり、サンクトペテルブルクには心の余裕というか、そういうものが感じられるのだけど、モスクワは移民も多く、やはりお金!という感じがしていたので、ものすごくその話が心に刺さった。

また、彼女がロシアが大っ嫌いと普通に言っていたことに驚きだった。わかるでしょ?みたいな顔つきで話すので、インターネット時代、ある程度英語がわかる人ならみな同じような価値観を共有しているのかもしれない。

 

⑧地下鉄の、モスクワ人男性

モスクワは冷たい人が多いと聞いていたがそれは違った。という瞬間に遭遇した。いくつもの平和的な場面に遭遇したけれども、一つ印象的だったのは、私が地下鉄で迷子になったのを私の動作を見てわかったのか、声をかけてくれてあちら側から道を教えてくれたことだった。

身なりのいい男性で、こちら側からは何も聞いていないので、私の外見で観光客だと分かったのか、英語で説明してくれた。モスクワにはたくさんのキルギス人がいるが、彼らは肌の白い人から黒い人まで、韓国人や日本人に非常に似てる人もいるので、正直私がモスクワで歩いていても、一般のロシア人は中央アジア人なのでは?と思うと思っていたので、少し意外だった。

 

⑨イルクーツクのタクシー運転手

イルクーツクで英語が流暢な30代くらいの運転手のタクシーに乗った。外見はコーカサス系の顔立ちが少し入ったロシア人で、どうしてそんなに英語上手なのにタクシーの運転手をしているの?と聞くと、結婚した女性がイルクーツク出身なのでこちらに移住することにしたのだとか。

なんでもモスクワでは学歴も良かったが、モスクワの生活に疲れてシベリアに移住してきたのだとか。英語が上手というのはいうまでもないが、私がいろんな話をしてもその話題に全部ついていける人だったので、番号を聞いた。

 

 

⑩友達経営のモスクワの日本食レストランにて

モスクワには日本人の友達が一人いて、彼と結構会うことが多かったのだけど、その彼が経営している日本食レストランで感じたことを紹介しよう。中心部からちょっと歩いた北東部にあるスハレフスカヤあたりにそのレストランはあるのだけど、そこはモスクワの新宿に相当するアルバート通りとは違い、移民はあまりいない印象。アルバート通りは田舎者を寄せ付ける中心部なので、モスクワ人じゃない人の割合が多い気がした。

それはさておき、そのオシャレな夜の街に位置するレストランで彼は着物を着て車でやってきた。一緒に彼と近くのカフェでコーヒーか何かをを頼んだのだけど、みんな凝視状態。何この人?みたいな感じで、私は有名人のマネージャーか何かになった気分だった。

モスクワのように和服を着る人がほとんどいない場所で、つまり、彼が和服を着ているだけで、もうそれは有名人だったのだ。しかもその友達はロン毛でパーマがかかった感じで、目鼻立ちもはっきりしているので、和服を着ると昔の侍みたいな味のある感じになるのが、また目を引いたのだと思う。

それがロン毛でもない普通の髪型、サラリーマンっぽい男性、韓流っぽい顔立ちの男性があれをやってもあれだけ目立ったりはしないのではないか。やはり男性の着物もロン毛の人が似合うのだなという印象。

で、彼と私はそのまま彼のレストランに行ったのだけど、そのお店のお客さんから「一緒に写真撮って〜!」という感じで忙しそうだった。そのレストランは日本語の話せるロシア人女子たちがたくさん集まっていて、それもそれで不思議な光景だった。

 

最後に

日本人といえば、とりあえずロシアでは珍しがられる。けどもちろんその日本人がどのような態度を取るかによる。偉そうな振る舞い、服装をしていれば、興味を持たれないだろうし、アジアに興味がないロシア人からすれば、中国人と同等扱いにされるだろうし、これは一概には言えない。

けど、シベリアではより日本人に関心のある人が多い印象を受けた。やはり地理的にも彼らはアンテナをモスクワ方面だけでなく、東アジア方面にもはっている。また、モスクワでは日本人!という感じの反応はあまりないが、サンクトペテルブルクでは逆に、ロシアで一番先端をいった街だからなのか?とにかくTOKYOレストランだか。そういうものが多く、これもまた印象的。

またショッピングモールに色々行ってきたが、入り口の手前にはSONYなど、日本のメーカーが置かれていることが多く、シベリアはある意味、貧しいから日本が凄い。という感じになるのに対して、サンクトペテルブルクではある程度豊かだから、日本のものを欲しいわ。という感じで、それはそれで対照的だった。




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