ロシア語(スラブ系言語)

ロシア語が英語に比べ簡単な理由(文法や単語、発音)

2024年4月29日

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ロシア語が英語に比べ簡単な理由(文法や単語、発音)

2024年4月29日

2020年ジョージアでロックダウンにあった頃から本格的にロシア語の学習を初めて、4年くらいが経とうとしているのだろうか。

あの時はとりあえずもうたくさんのロシア語フレーズや文章を理屈なしで覚えた大変過酷な時だった。twitterのこの映像を見ればお分かりいただけると思う。。→久々に自分の映像見て冷や汗をかいてしまいましたわ😅

アラビア語やフランス語よりも後に勉強したがあまりにもロシア語が楽しくてハマり、今はこれら二つの言語よりも理解していると言えると思う。

一方でちらほら関わった人の中でもロシア語の学習をやめてしまった人を多くみてきた。

その中でも英語力が高い人とそうでない人では、ロシア語の文法理解もかなり違ってくるということも、ここ何年もレッスンをしていろんな生徒さんをみてきて感じたことでもある。

英語力がある人はたとえ最初ロシア語の学習の速度が遅くても、あとでかなり加速していく。

一方母語以外の外国語力がないとフレーズを覚えたり簡単な単語の理解で止まってしまうのではないだろうか。

さて、この記事では英語力がある程度(中級くらい)あると想定して、そういう目線からロシア語をみてみたいと思う。

そのことによっていかに、ロシア語って英語よりも実は簡単?(そうじゃない部分ももちろんある)。

と思ってもらうことで、ロシア語の学習のモチベーションを高めてもらえたら幸いである。

 

①現在形において、be動詞が不要

I am Japanese. という場合、ロシア語では、я японец(ヤー イポーニェツ) となり、英語における、am(be動詞)をつける必要がない。

けど、自分が女性の場合は、я японца(ヤー イポーンカ)となるので、そういう意味では気をつけなければならないが、私にようにたまに男、たまに女って人じゃない以外は、どちらか1パターンになるはずなので、そこは全然問題とはならないはず。

英語でも、is ってあってもなくてもいいものなのに文法上つけておく。という感じだが、ロシア語にはこれは不要。けど、これが過去形になると突如出てくる。

I was there.(私はそこにいた)=Я был там. → was に相当するロシア語があるということ。

 

②現在完了形がない

英語学習者は、

①I travel.

②I will travel.

③I traveled.

④I have traveled.

⑤I had traveled.

⑥I have been traveling.

⑦I had been traveled.

⑧I was traveling.

みたいな時制に相当多くの時間を使う。そもそも、英語の現在完了形には4つの意味があり、それぞれのセットとなる接続詞などをみながらどの意味になるのか当てはめていくのだけど、ロシア語の時制は、現在、過去、未来しかないのでシンプル。

上記をロシア語にすると以下。

①=Я путешествую.

②=Я буду путешествовать.

③④⑤⑥⑦⑧=Я путешествовал.(驚き。。。)

つまり過去形と現在完了形が同じ扱いということで、日本語とほぼ同じ。

ちなみに、これは英語圏でもロシア語が難しい!と言われている中で、ロシア語が堪能な英語ネィティブが学習者を励ますときに使われる言葉でもある。。

なので日本語のように現在・過去・未来の形だけを考えればよく、ロシア語には不完了体と完了体という動詞を分類する用語はあるが、英語におけるような現在完了形的な時制はない。と思えば良いと思う。

そもそも文法用語に完了という言葉があるのでどちらも同じようなものなのでは?と思ってしまいやすく注意が必要。。

 

③will(助動詞)がなくても未来形を表すことが可能

※写真の絵は、トビリシで借りていたアパートにかけてあった絵。。

 

英語的な発想だと、これから〜するというとき、will は外せない。

I will go(私が行きます)

文法的には、突発的に発するとき以外は、I go(行っています=学校などに通っているときに使う)とはほとんど言わない。

なのでどうしても、

Я буду идти туда = I will go there のように、буду(be動詞の未来形であり、英語における willの意味)。

としたい。もちろんこれでも間違いではない。

けど、ロシア語には、デフォルトで will がついている形がある。それが、完了体。

Я пойду туда. = I'll go there.(私はそこに行きます=これからの意味です)。

ここは書きすぎると頭おかしくなると思うのでこのくらいにしておく。

なぜなら、ロシア語の完了体は、未来形を表すといっても意味わからない。って言われてしまうからである。

それについてはロシア語学習歴が少し長くなってこないと、理屈だけでは頭に入らない部分。

ちなみに以下にそのことはnoteのほうで公開した。

「ロシア語の完了体が未来形を表す理由」

 

④現在進行形がない

③にちょっと関連するのだけど、ロシア語では不完了体を使うと基本的には、現在進行形を表すことになる。

я пойду = I will go(行きます=これからの意味で)= поが、willだと思えば良いかもしれない。

я иду = I am coming(来てるよ=今向かってるよの意味)

※上記例文で使っているロシア語動詞の原型はgoなのだけど、英語っぽくすると、comeになるので、英文ではcomingにしている。

いずれにしてもロシア語では不完了体と完了体を同時に覚えることによって、英語における will だったり、-ing などが不要になる。

簡単に言えばロシア語の文章は英語で解釈できるのだけど、それを表す部品やその方法がかなり違うということだと私は思っている。

 

⑤to不定詞や、意味上の主語が不要

важно это знать

It is important to know this(これを知ることは重要です)

この例文のように、いわゆる英語の意味上の主語と言われる最初の It はロシア語に訳す必要がない。

①でもやったように、is も不要。そして英語における to 不定詞なんてものも不要。。。。

なのでこの例文では、英語では6単語なのにロシア語では3単語しかないのである。

私のレッスンでも何千もの実際に使われているフレーズを出しているので、その中から見ても、このようにロシア語の方が単語数が少なる場面を何度も見てきている。

これはロシア語をやればやるほど出てくる部分でもあり、楽しい。

 

⑥the(定冠詞)や、a(不定冠詞)がない

不定冠詞はあるものの、the(定冠詞)はないので、英語のように、theを入れるべきか?などといちいち考える必要がない。

すごく変な例文だけれども以下比較してみよう。

Мне нравится подвергаться воздействию солнца.
I enjoy being exposed to the sun.
私は太陽にさらされるのを楽しんでいます。

英語では、the sun(太陽)を、sun(太陽)だけにしてしまえば、同じ発音だけどスペルが違う、son(息子)と勘違いされてしまう可能性もあるが、ロシア語ではその心配がない。

もちろんロシア語にも似たような単語が非常に多いが、ロシア語の基本単語では英語ほど同じ発音のものがないと思う。

さらに、ロシア語は、the(定冠詞)が必要ない上、

У меня было плохое настроение. = I was in a bad mood.(私は機嫌が悪かった。)

a(不定冠詞)もない。

Я хочу яблоко. = I want an apple. (一つのリンゴが欲しい)

けれども、Я хочу одно яблоко. = I want one apple.(一つのリンゴが欲しい)のように、ちゃんと1つを明確にしたい場合、одно(一つの)を入れるような感じになっている。

英語でもa を実はいれなくてもいいよね?というところでも入れている文法上入れている場合があるので、こういうのはロシア語ではいらない。と覚えておけば良いかもしれない。

 

⑦単語量が英語に比べ少ない

どの言語も同じくらいの単語があると私は信じているが、英語もロシア語もどちらも教えていて気づいているのは、ロシア語の方が単語量が少ないということだ。

これはフランス語にも言え、フランス語も英語に比べ日常で使う単語数は少ない。

例えば以下が良い例になるかもしれない。

①inner(内面の)
②inside(内側の)
③indoor(屋内の)
④interior(内観の)
⑤internal(内部の)

英語って意外に、内の。を表すだけでも5つもあったりする。日本語も明治の時に頑張って西洋語を漢字に当てはめたので、上のように全て対応する言葉が見つかるが、ロシア語の場合、それほど全ての西洋語をロシア語にはいちいち置き換えて単語を無駄に増やしていない感じがある。

私が調べただけでも、上記のうち3つは、внутреннийという単語で済ますことができるので、実質3つしかない。けれども英語は5つもある。

 

⑧英語より圧倒的に発音が簡単

ロシア語は基本的にカタカナで表すことができる。厳密に言えば、イとウが混ざったような母音があったりするのだけど、旧ソ連圏、特に中央アジアの言語にはそういう母音がないので彼らは日本人のカタカナベースのような発音でロシア語を話すこともあるが、それでもネイティブ扱いされている。

英語のように、口内の筋肉を鍛えてRの発音を習得する必要もなければ、th や、f みたいな面倒なものもない。

let me introduce myself(自己紹介させてください)

позвольте представиться = パズヴォールチェ プリツターヴィッツァ

割とカタカナでクリアに発音すれば通じる。リズムと音程を習得すれば、少し緩くしても理解される。

日本語の発声でも割とロシア語はいける。英語は日本語で話す時の発声とはかなり変えなければならない=英語レッスンでもいつもこれを言っています。。。笑

youtubeなどで、英語(米語)とロシア語を聞いてみるとそれは一目瞭然で、もし日本人が英語由来のカタカナ語などが頭になく、英語の教育も受けていないという状況なら、英語とロシア語を聞いた時、耳にクリアに残るのはロシア語なのである。

 

最後に

少しはロシア語に対する不安が消えたでしょうか。

ロシア語はキリル文字という難しい文字のイメージがあるので入りづらい言語ではあるけれども、音から入ったり、上記のように実は英語よりもシンプルな部分も多いということを知っていながら、さらに興味を持って進めれば必ず簡単なフレーズで受け答えできるくらいのレベルにはなる。

それはビギナーにロシア語レッスンをして多くの生徒さんを見てきたから言えることで、私自身も長年の困難もあったが、ロシア語に対する知識を深めれば深めるほど、割と英語よりも簡単なのでは?と思え、ロシア語に触れない時間はないというサイクルに入っているくらいである。

この記事が一種のロシア語のモチベーションになっていただければと願う。。

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