キルギスに来て3回目の私、現在4ヶ月ほどビシュケクにいるが、今までのキルギス滞在は合計8ヶ月くらいになる。ウズベキスタンやカザフスタンよりも断然キルギスにいる事が多い。なのでどうしても私の中で中央アジアというのはキルギスを中心に考えてしまいがち。
その感覚?でカザフに行くと、想定外の事が何回か起こった。
今回ビシュケクからアルマトイ経由でタルディコルガンに行ったのだけど、その時に感じたのは、3年前にアルマトイに来た時もそうだけど、何かキルギスと比較すると、やはりキルギスの方が安全というか、安心できるという感覚が説明できないレベルであるということである。
「カザフの「タルディコルガン」でノマドは可能か?気に入った理由」
つまり、私にはアルマトイで感じた外見も含むカザフ人の雰囲気(態度)と、キルギス人のそれとはかなり違うと感じているのである。
キルギス人にカザフ人の事を聞いてみると、キルギスとカザフは基本的には同じ。と何度も言われたので、キルギス人もカザフ人も同じ。と勝手に思っている私からすると、少し衝撃的な事も多かったし、また2回目にカザフに来て、色々体験したからこそ、確信に変わった部分もあり、これは記事にしょうと思った。
で、言葉には表せないものの、3回目のカザフスタン(アルマトイは2回目)で色々あったため、カザフスタン人の国民性を色々と調べていたところ、以下の3つがポイントということもわかった。
①強気な性格
②自由意識
③目には目を=やられたらやり返せ!
なので改めて、今まで3回訪れたことのあるカザフスタン、特にトラブル系のことを振り返りながら、紹介していきたいと思う。
また対処法も最後に書いていきたい。
①アルマトイ空港→市内のぼったくりタクシー
2019年、初めてアルマトイに到着した時、SIMカードのない状態で市内に向かおうとした私は空港から出ると、そこにはタクシーの運転手が沢山いた。日本人とも見分けがつかない男子がそのタクシーに乗っていて、あいのりタクシーということで市内に行くことに。
私は、タクシーの料金を事前にネットで調べていたので料金は知っていた。けれども、それよりも高い。しかも相乗りなのに。
運転手は世界各国で働いたことがある人のようで英語は堪能。なので文句を言ってもすぐにわかる。隣の男子も英語ができるので、私は文句を言いまくった。「おかしいでしょ?」とピッチを上げた英語で話してると、隣に座ってた英語できる人が、「君は、日本人っぽくないね。賢いね。」などと褒めてくれた。
つまりカザフでは特にタクシー業界に限っては騙すのが当たり前。先に大きなお金を要求するのは当たり前という感覚の人も多いという事はこの時学んだ。騙された方が悪いと思っている人も多いので、こちらが主張することが重要。
こんな経験ばっかりしてるので、私は感情的に「はぁ!?」っていつも英語で言ってしまいます(笑)。
②自転車レースの選手?に、軽い暴力?
その日私はバスでビシュケクに向かおうとしていた。そしてサイラン バスターミナルの前の道路が歩行者天国になっていた。そして私は全然気付けなかったのだが、自転車レースがたまたまその時行われていた。そのための歩行者天国だったのである。
タクシーで降りた私はその事に気づかず、自転車レース用の歩行者天国を渡ってバスターミナルの方に向かおうとした(自転車レースといっても、全然人がいない)。たまたま私が渡ろうとした時に自転車を飛ばしてきた選手が私の肩か、スーツケース(大きいやつ)を「おい、おめぇ」みたいに押してきた。
この件に関しては私も悪かったが、軽い暴力?だとしても、そういうことを旅行先で受けた事はほとんどないので(トルコのアンタルヤの両替所で、トルコ人かアラブ人かわからない人にドーンと押されたことがあるが)、この事は今でも覚えている。
③乗り換え時、税関(手荷物検査)の職員
※写真はデリーからビシュケクに行く時に経由地となったアルマトイ空港で撮影。
デリーからアルマトイの空港経由でビシュケクへ。その時、カザフスタンには入国しないものの、乗り換えの時に手荷物検査がある。そこにいた若い男性が調子に乗って私が荷物を機器に?通そうとすると、ちょっと待てとか言ってきたので、英語で捲し立ててやった。
アジア人は基本的に主張しないと思われているのか、こちらが一方的に英語で質問するように捲し立てると、いきなり優しくなった。私は前回のカザフ訪問で、カザフ人の行動パターンが少しずつわかってきてるので、今回すぐに対処できた。
④スマホショップの店員
ビシュケクからアルマトイに到着後、サイランバスターミナルの迎えにあるスマホの部品扱ってそうなお店で、SIMカードを購入しようとしたら、ここでかなり時間を取られてしまう。若く身長の高いカザフ人のスタッフが一人で営んでいるようなお店で、SIMカードを買おうとしたが、次々と違う客が来て、そちらの対応に追われている。
10分くらい経っただろうか?そのくらいにやっと購入できるところまできたら、実は外国人は携帯の正規ショップじゃないと買えないんだった。と言ってきた。それもSIMカードを箱から出した後に。それは請求されなかったが、彼も本気で忘れていたよう。
それはいいとして違和感を感じたのは、彼は英語を流暢に話すのだけど、特に声がでかい。俺の方が強いんだぞぉ。と言いたさそうな言い方。はぁ!?私も負けねぇヨォ。なんて感じで、とにかく早くして。を連発。
さて、その彼が近くに携帯の正規店があるのでそこを案内してくれたのだけど、その別れ際、色々日本の事を褒め出してきたのだ。そして、バスに乗る時間に間に合わなくなるので、適当に遇らっていたら、日本人は中国人を殺した。などと言ってきたのである。
私は苦笑いで、バイバイー。ってことでお別れいなったけど。
キルギスはこういうタイプの男には一度も会ったことがない。よほど自分に自信があるか、英語に自信があるか?じゃないと通常、大きな声で英語で延々と話したりできないはず。思わず、酔っ払ってる?って言ってしまったほどだ・・。→クスリかも。
⑤タルディコルガン行きのバスのジジイ
バスの切符売り場でチケットを購入しようとしていたところ、太ったジジイが私の肩に手を回してきて、今からバス行くぞーみたいな感じでやってきた。はぁ?と思いながら、離れた。というのも、私の腰を触るだけでなく、至近距離でデカい声で話すので、唾などを吸いたくなく、はぁ?という感じで嫌な顔をした。
そしたらその人は実は私が乗るバスの運転手。それからかなり機嫌悪そうで、反応悪くなってた。
⑥やる気のないホテルの男
タルディコルガンで一泊目に泊まったラブホみたいなところの門の扉を開けてくれる若い男子が、愛想悪かった。外見は東アジアよりの顔立ちで、扉の構造がちょっと特殊で開けられないみたいな素振りをしていたら、ガーンと強く開けてきたのが印象的だった。
おそらく、給料も良くなく、スタッフ同士の仲も悪いのだと思う。笑顔ひとつなし。
⑦カフェの店員
※写真は、サイランバスターミナルの横にある公園(ビーチがある。。)
アルマトイからビシュケクに帰る時、サイランバスターミナルの近くのカフェでバスを待つことに。
アイスアメリカノ(私はカフェではほとんど緑茶しか飲まないのでコーヒーとか普段飲まないが)を頼んだ。その時に「英語できる?」と女性のスタッフに言ったら、英語ができるウェイトレスを読んできてくれた。そして、その女性が注文をとってくれた。
私は、とりあえずわかるロシア語で、これ。と言いながら、それで全部です。と言った。
すると、英語で、デザートなどの説明をしてきたので、さっき言った通り、これで全部だよ。って笑いながら言ったら、苦笑いで、OK~などと言って去っていった。
で、私のテーブルにきたのは、ホットのアメリカノ。苦情を言って、アイスアメリカノだよ。と他の店員にいうと、他の店員は軽く謝ってくれたが、英語のできるそのウェイトレスが嫌そうな顔で、アイスアメリカノを持ってきた。
すると、さっきのホットのアメリカノに軽く氷を入れたくらいな感じで、まだ温く、しかも氷も既に全部溶けそうな状態のアイスアメリカノを持ってきた。これにはおかしいと思い、ジェスチャーや、これは嫌がらせ?という感じで、他の客にも見えるように訴えかけた。
その時、少し遠くにいたロシア人のちょっとふくよかな女性は、そのシーンをニコニコして注目していてた。
で、やっと氷がちゃんと適量入ったアイスアメリカノが到着。。
※写真は、3回目にやっときた氷が入ったアイスアメリカノ。喉が乾いてたのでゴクリした後に、写真を撮った。2回目の氷ほぼ溶けてたアイスアメリカノの写真も撮っておくべきだった・・(笑い)
ここまでやらないと、カザフのカフェは注文したものを届けてくれないの?と私はかなり凹んだ。で、帰り際に、どんな反応があるのか、あのウェイトレスは謝罪もないの?と他のウェイターに問い出してみた。
その中で、そのロシア人のふくよかな女性が英語が喋れるという事を聞き、彼女と話していると、私もカザフスタンではこのような事は何回か経験があるよ。と笑って言ってきたので、そういうものなのか。という感じで、その事は忘れることにした。
とはいっても明らかに態度の悪い感じで対応されたことや、他の国ではカフェでこんなに感情的になる人を見たことがなかったので、これは、私が英語で頼む時の態度が悪かったのだと反省することにした。
⑧地方都市とアルマトイとでは違うかもしれない
タラズやタルディコルガンでは不愉快な事はあまり感じなかった。もしかしたらこれはアルマトイの人が、カザフスタンの中でも群を抜いてプライドが高いからなのかもしれない。その理由はおそらくだけど、ロシア人と共存している社会だから?また、東アジア人から下に見られたくないというプライド?が特に都市部の人には強い?非常に興味深いところ。
⑨ロシア人はクッション役
※写真はエセンタイモール(Esentai Mall)の上階にあるカフェ(やっぱり裕福なロシア人多め。。)
カザフスタンには驚くほどのロシア人がいるということは前回の記事でも調査して公開した通りだ。
アルマトイでは人口の20%はいて、富裕層も多い。そしてショッピングモールなどお金が動くような場所にはロシア人が沢山いるので、ここはロシア?と思ってしまうほどである。なので収入が高いから穏やかということもあるのだろうが、私がカザフにいる間、いつも微笑みをみせてくれたのは、近くにいたロシア系か、ロシア人が強く入ったカザフ人である。
東アジア人とロシア人は、人種が異なるのでライバル心がなくなる事や、そのロシア人たちはカザフでは少数派なので、自ずと私のことを外国人だとわかったら優しくなるのだと思う。でも面白いのは、アルマトイなんかはいまだに、少数派であるロシア人に対して文句が言えないような空気感がある。それはおそらく彼らの方が優秀だし、文化的だし、カザフの国境を引いてあげた自分よりも上の人という意識があるからだと思う。
もちろんカザフ人でも優しい人は沢山いるし、今回あげたいくつかの出来事はほんの一部に過ぎない。けれどもキルギスと比較した時に、カザフ人は東アジア人に対してコンプレックス?みたいなものがあるのではないか?と今回確信したのだ。
ちなみに、アルマトイのゲストハウスに一泊したが、そこには20代前後のロシア人男女がスタッフとして働いていて、その片方は日本のキャラクターの服を着ていたり、私に何度も話しかけてきたりノリが良かった。
そして⑥の出来事で出てきたロシア人のふくよかな女性も、腕に日本語の刺青をしていた。つまりカザフスタンに住むロシア人の間ではカザフ人を知っている彼らだからこそ、アジア人の中でも一番進んでいる日本に対して意識が強いのでは?と思った。
⑩対策(トリセツ)
はっきりものを言うのは重要。切符売り場にしても、多くの人が列を割り込んできたりもするので。その時、絶対に中国人や韓国人と思われてしまうと思う。私はいつもそういう感じなので・・。いちいち待っていたり、小さい声で話してもカザフスタンでは誰も聞こうとしてくれない。
その中でも、英語よりもロシア語を翻訳機を使ってもいいので使ってあげる。彼らは自分達が英語ができない。ということでレベルを下げられたくないので、こちら側が現地の言葉を使う努力をすれば、大部分は解決するのでは?と思っている。
一方、1回目のアルマトイのスーパーで財布を無くした時、カメラに映っていないか、スーパーの警備員に話しかけたのだが、その時は英語で言った方がいい。周りのお客にかならず英語ができる人がいて、味方になってくれるからだ。
こういう時は周りにいる英語ができる優秀な人をかき集めるという意味で、大きな声で英語で訴えかける。そうすると相手側は、みんな見てるし対応しなきゃ。と思うようになるので・・
最後に
こういう未知な部分、またカザフで体験した不愉快なことがきっかけで、この国の人種や成り立つなどにさらに興味を持ってきたので、今後カザフスタンとはもっと長い付き合いになりそう。また何かあったら追記していく。