ウラル・チュルク・モンゴル系言語 ノマド視察・ノマド滞在記

罰ゲーム国家「モンゴル」生活で起きたいくつかのトラブルや不快な出来事

  1. HOME >
  2. ウラル・チュルク・モンゴル系言語 >

罰ゲーム国家「モンゴル」生活で起きたいくつかのトラブルや不快な出来事

2023年の夏アラフォーの青春を過ごしに2回目のウランバートルで数ヶ月間アパートを借りる生活を体験。

2019年キルギスの2ヶ月アパート生活を終えウランバートルに2週間生活体験をしてみたが今回は3ヶ月以上という割と長かったということもあり以前とは見えてくるものもかなり違った。もちろんいい部分はたくさんあり、この5年以上で住んでみた国の中でもモンゴルという国は私にの中ではかなり上位になることは以下の記事でも上げたが、

「5年間のノマド生活で、住み続けたいと思った国々とその理由」

この記事では逆にネガティブに感じた負の側面について列挙していきたいと思う。

数日間の旅行では感じられない、一定期間いたからわかるその感覚がこの記事では少しでも感じてもらえるかもしれない。

 

①空港→市内までの距離が遠い

※一番上の大きな丸が市内中心部(ほぼ全域が渋滞)、一番下の丸が新空港、その中間が旧空港の位置

ウランバートル市内の過度な渋滞を回避する目的で日本の支援で建設された新ウランバートル空港は40km以上の距離がある。旧空港は写真の左上の赤丸であり割と近かった。けれどもウランバートル市内の深刻な渋滞から抜けるだけで1時間ちょっとかかるので、旧空港から市内中心部も、新空港から市内中心部も体感としてはあまり変わらない。

特に新空港から旧空港までまっすぐ行く道路は全く渋滞がなく20分ちょっとなので、この区間は非常にスッキリした気持ちになる。地獄はこの旧空港あたりに入ったところから始まる深刻な渋滞である。

 

②世界トップレベルの渋滞と、運転の荒さ、自転車で突っ込まれる、バスに轢かれそうになる

※アパートの窓からみた渋滞。ここは二車線しかないのでまだマシなほう。。。

インドのデリーやジャカルタなどの渋滞都市にも引けを取らないレベルの渋滞。上でも述べたがウランバートル市内を出るのには必ずと言っていいほど1時間以上はかかる。皆暇つぶしにフェイスブックなどをやっていたりする人が多い。

さてモンゴルはかつてソ連の衛星国だったが現在の旧ソ連圏と違うのは車優先社会であり歩行者よりも車が強い。なので気を付けることが必要。地区や周りの雰囲気によっては歩行者が安心できる道路もある。

また世界最高レベルの極寒(冬)ということもありモンゴルでは80%以上は日本車だと思う。そのほとんどが中古車なので日本とは車線が反対であるため、日本車を運転するのは追い越しなどの面でも非常に難しく、それをモンゴル人は平気でやっているため、非常に危ない運転をすることがある。

おそらく日本の煽り運転はまだかわいいほうで、私が田舎に行った後ウランバートルに戻る際のタクシー(一般人にお金払うと載せてくれる)は、かなり煽りまくってスピード出していた。→ガタイも良く怖そうな顔をした運転手だったので、昔の韓国?みたいに外見的にも強いものがある意味では上にのしあがるのかもしれない。

で、私が一つトラブルに巻き込まれたのは、歩いているときに自転車が後ろから突っ込んできたことである。

色んな国に行っているがこれは人生で初だ。デリー郊外のアパートの敷地内で鼻の目の前をボールが掠れたことがあったがそれ以来と言ってもいい。後ろから小学生くらいの男子が勢いよくマウンテンバイクで突っ込んできた。ブレーキが効かなかったという言い訳だったが相手もかなり速度を落としてきたので怪我はなかったが、白いズボンの後ろの部分が泥まみれに近い状態に。知り合いと一緒に歩いていたのでブチギレることもできずに冷静に、家に帰って洗濯するだけだよ。と冷静を装ったがかなりショッキングな出来事だった。

ウランバートルでは日本以上に自転車や電動キックボードを歩道でスピードを出して走行している人が多いので注意。

あやうく死ぬところだった。体験もした。→写真撮ったけどもう思い出したくないと思って削除した。。

バスに轢かれそうになる→友達が住んでいるウランバートル郊外のゲル。そこは終点なのだけど20時くらいに到着したので周りはかなり暗く、バスが数台ある状態。私は友達を待っていて少しスマホに夢中になっていたが目の前にはバスがあり、運転手はこちらから見える状態。なのでまさか突っ込んでくることはないだろうという普通の感覚だった。

ところがいきなり私に向かって進み始めてきた。こんな経験は初めてでギリギリとまではいかないが危うく轢かれるところだったのでブチギレて抗議したが、その運転手はさらにこちらに来る感覚がしたところで友達が車で迎えに来てくれた。非常に奇妙な体験で、もし私が逃げなかったら確実に轢かれていたというレベルだったことに今も軽いトラウマ。

ちなみに自転車に乗って暴走している若者のチェーンがいきなりブチギレた瞬間も見てしまった。→こんなのも人生で初めて見たよ・・。

 

③世界最高レベルのガソリン代

車を普段乗らない私にはわからない感覚だったが、モンゴル生活で初めてガソリン価格について勉強させられるハメになる。

1リットルいくらか。という各国ガソリン代の比較サイトでは、

0.029(イラン)→タクシーがめちゃ安いことで有名

0.372(エジプト)

0.471(カザフスタン)

0.565(ロシア)

0.736(キルギス)

1.256(日本)

1.410(モンゴル)

2.066(フランス)

このようになっている。

確かにキルギスではタクシーや都市間バスの値段は安かった。モンゴルは冬にはエンジンをつけっぱなしにしないと車が壊れてしまう国である。またどこに行くにも車が必要な社会であり若い人たちも車を持っている人は多い。つまりモンゴルで生活するということはその人生の多くを車に費やさなければならないということである。

しかも車に乗っても渋滞が激しくウランバートルから出ない限りまともにスピードを出して車を運転することも不可能。まさに呪われた国。と言っても大袈裟ではないのだ。

月収平均6万円の国で、日本よりもガソリン代が高い。しかも日本人より多く車を使う時間が長い。これはどれだけ大変なことか理解できると思う。

 

④モンゴル通貨トゥグルグの複雑さと、異常な物価の高さ

まずトゥグルグという言葉を覚えるのにも相当時間がかかった。→愚痴

この国の一番大きい紙幣は20000トゥグルグ(日本円でおよそ800円くらい)。現在のモンゴルの物価水準を見ればせめて韓国のように日本円で5000円くらいの金額を一番大きい紙幣にするべきだとは思う。

さてたとえば3万円相当をキャッシングでATMから引き出した時に、一応ATMの前で数えてみるものなのだけど、それでも紙幣が多すぎて時間がかかってしまう。

で、アパートを借りる際に30万円近く最初に数ヶ月分の料金を払う際、まずATMで数回に分けて引き出すのだけど、これがまさに地獄だった。4ヶ月分の料金をオーナーに渡す際もまず自分が数えて次に友達が数えてその後にオーナーが数えるという、なんとも非効率な時間?に冷や汗をかいてしまったくらいだ。

写真はアパートを借りる際に証拠として撮影した写真(30万円分くらいある=1万円だったらたったの30枚なのに・・)。

※アパートを借りる際はいくら支払ったかの領収書を書いてもらうことや、このように支払った証拠の写真を撮ることは私はいつもかかさない。

ちなみに物価についてなのだけど外国人がいわゆるAirbnbなどでアパートを借りようとした場合、その多くは安くても7万円からであり、普通10万円は覚悟するべきである。モンゴル語のサイトで借りる場合は長期的に貸すことがメインであるため、最低でも3ヶ月+1ヶ月のデポジットが暗黙の了解となっている。その場合でも安くて6-7万円の部屋である。それ以下の場合、満足したようなアパートは借りられない。

食費に関しても綺麗なお水、安全な食品で日本に近い食事をするには3万円はかかる。私は多く見積もって4万円くらい見積もっていたがおそらく3万円超えるか超えなかったくらいだと思う。

平均月収6万円の国で、これは非常に過酷である。

 

⑤イタ過ぎるモンゴルのオバサン、クセモノが非常に多い

モンゴルでのオバサンパワーはかなり凄い。韓国の比じゃないかもしれない。2019年初めて訪れたウランバートルではバスに乗っている時にシャネルっぽいカバンを持った50代くらいのオバハンに席を譲れみたいな感じで私が座っている間、私の手の上に荷物を起き始めたので、英語でブチギレたら去っていったが、おそらく彼女は私のことをモンゴル人だと思っていたのだろう。年上が絶対上という空気がそこにはある。

後ろに座っていた若い女性がよく言ってくれた。みたいなスッキリした顔をしていたのは覚えている。最近年上にしっかり者が言える若ものが増えている印象も受ける。→バスの中で若者が年上に口答えしている場面を数回みた。

2023年のモンゴルではアパートの近くにあるデパートでオバサン職員(服屋の店員)に歩き方を真似された。私は意識しないとピョンピョン歩く癖があるがその時デパート内の写真を撮ろうと思い写真に夢中になっていたのでそんな歩き方をしていたのかもしれない。すぐに写真をとってGoogleマップのレビューに載せた。

またツェツェレグという小さな町のカフェに朝早く行った時、女性店員数人がまだ何人かでテーブルを囲んでいた。そして私が店舗に入ると、ジロジロみて笑ってきたので、それもレビューに残した。おそらく私みたいなフェミニンな男性がモンゴル、特に田舎には少ないので笑ったのだと思うが不快だったのでそれもレビューに残した次第だ。普段だったら海外でこんなことがないのでGoogleマップのレビューなんてほとんど書かなかったがモンゴルは異常にそういう体験が多かったのだ。

 

⑥血を吐いていたスラム街の女性や、路上で寝るホームレス、喧嘩

この男性はバス停の裏にあったベンチで普通に寝ていた。撮影時は誰も周りにいなかったが、この後、普通に一般人もこのベンチの近くに立ってスマホをいじったり、あまり彼を気にしている人もいないというのが驚きだった。ウランバートル市民はこういう光景には慣れていて特別避けたりしないようだ。

またウランバートルを見渡せる丘に登る途中、舗装もあまりされていないゲル密集地域を通ったのだけど、血を吐いている女性を初めて見た。40代くらいだろうか。貧困によって年齢は判別できないレベルだったが玄関の前で一人血を吐いていて、近くに停まっていた車の中から、大丈夫?という感じにモンゴル人がそれを見ていた。

助けたいと思う人がいる一方、お金がなく助けられない。というような複雑な空気を感じ、数日間暗いこの問題についてずっと考えていた。

こういう貧困とは別にアルコール好きな人が多いこともあるが飲食店や道路などでオジサン同士が喧嘩している場面をよく見た。割と韓国の繁華街などでもよく見た光景だけれども、この意味ではモンゴルも韓国も人前で喧嘩したりするのは多いかもしれない。

 

⑦バスの複雑さ

ウランバートル市内を自由に動き回るためにはまずバスを覚えなければならない。これに慣れるには1ヶ月くらいかかる。

特定のナンバー(バス番号)は高頻度で来るが、特定のナンバーは30分経っても来ないことがあり、その時は最悪の気分になる。特に冬は皆どうしているのか?と思う。なぜならバス停などは屋根しかないからだ。マイナスの世界にもなる国なのだからハウス形式なバス停を作るべきなのだろうけどお金がないのだろうね。

日本が提案した地下鉄はお金がないので廃止になり、今後もこのバスの複雑さと驚くほどの渋滞で10年くらいは悩まされると思う。

 

⑧モンゴル鉄道と都市間交通網と、その予約システム(外国人はオンラインでチケット購入不可能)

ウランバートルのみの生活だったりモンゴル旅行で東西に伸びるモンゴル鉄道に乗るだけであればそれほど困難ではないが、外国人は長期滞在の場合、滞在登録が必要でありそれによって番号が付与される。その番号があると銀行のカードなどを作れたりオンラインでも手続きが用意なのだけれども、南北に縦断するモンゴル鉄道や、モンゴル全土に張り巡らされている都市間バスを利用する際チケットをオンラインで買うことができない。そのためバスターミナルやウランバートル駅に直接その都度行って買っていた。

バスチケットの場合は必要事項を記入後銀行で支払うことも可能だが、銀行の窓口は平気で1時間くらい待たされることも多い(頭の悪い客がずっと店員と話しているということが多いので)。これは非常に非効率だと思った。

※またウランバートルから地方に行くバスはたくさんありバスの車体も割と新しくなってきているので便利だが、田舎から田舎へのバスがないので注意。上の地図はウランバートルからチョイバルサンは交互にバス移動が可能、ウランバートルからバルーン・ウルトも交互にバス移動が可能だが、チョイバルサンとバルーン・ウルトは割と近いにも関わらず往来する人があまりいないことや自家用車で行く人が多いのでバス路線がない。という意味

 

⑨ビザの難易度が高い・限られた国境(大まかに2箇所)、国境が休日の日もあり

モンゴルでは日本人はビザなしで1ヶ月しか滞在できない。韓国人とアメリカ人は3ヶ月なのに。。→どうして日本はモンゴルにたくさん投資してきたりODAでも頑張ってるのにこの扱い?

どの外国人も1ヶ月のみ延長できる(3ヶ月間で1ヶ月のみ延長できるという仕組み)

つまり3ヶ月ほどいたい場合、韓国まで往復8万円近く払ってまた再入国するか、安く済ませるなら中国のビザ(コロナ以降日本人も中国に行く際にビザが必要になった)を取得してスパイ法が施行されたあの中国に行かなければならない。

日本人が3ヶ月間モンゴルにビザ免除されていれば私はわざわざモンゴル鉄道で13-15時間かけて、さらに国境で5-6時間待たされるということを2回もする必要はなかった。

しかも、話は戻って1度だけ(3ヶ月の間で)延長できるのだけどオンラインからだとなかなか通りにくく、渋滞のため市内中心部から1時間もかかる旧空港付近にある入国管理局にわざわざ行かなければならない。この場合すぐにビザ延長が可能。モンゴル人の友達の情報も書く必要がありできれば友達と一緒に行ったほうがいい。

 

⑩Googleマップは当てにならない国

この国で苦労したことの上位にくるのではないか?くらい重要なことは自分の足でしっかり見に行かないとこの国の実情はわかりにくいということだ。特にGoogleマップで必要なお店を探そうとしてもかなり情報が古いか、閉業しているか、ということがよくある。直近のレビューがあればまだやっていると思っていいが直近のレビューが一年くらいないと怪しい。

ビザの関係でコピー機や、顔写真などを撮る際にかなり苦労した。→とにかく歩き周らなくてはならなく、バスを待たなければならなく。で、無駄に時間が消費してしまうという負のスパイラルである。

 

突然の停電

停電は多くの発展途上国で起こることなのでこれは番外編。

日本の災害時なんかもそうなのだけど、結局現金が一番強いってこういうことなのだなと学んだ。この停電時、私はちょうどバスで郊外の街に行こうとしていて、英語とモンゴル語のフレーズ集をどうしても読みたくて本屋に目をつけてあった本を買いに行ったが、レジの人がレジが停電で動かないから売れない。と言ってきた。けど私は現金で払いちょっとしたお釣りはいらないから。ということで購入することができた。

その後、バスターミナルに着いたはいいけど、そこもレジが動かなく発券ができない状態だった。→オンラインで決済する人によって満席になるのでは?という心配で不安だった。が、しつこく念押ししたためきちんと乗る予定のバスに乗れた。この体験は以下。

「モンゴル東部(3泊4日)での移動ルートと泊まったホテルや、ノマド目線での感想」

 

最後に

今までの数年のノマド生活の中でも今まで見てこなかった光景をたくさんみたこのモンゴルでの数ヶ月生活体験。多くのことで苦労した分、私も経験値も少し上がったのかもしれない。

-ウラル・チュルク・モンゴル系言語, ノマド視察・ノマド滞在記

© 2024 MULTILINGIRL♫ Powered by AFFINGER5