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ヒュッゲ?日本人が目を付けない「デンマーク」から学ぶべき部分と、知らない意外な事実 TOP6

2017年5月29日

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ヒュッゲ?日本人が目を付けない「デンマーク」から学ぶべき部分と、知らない意外な事実 TOP6

2017年5月29日


デンマークという国の存在を知っている人がどれだけいるだろうか。北欧を一括りで考えている人にとっては、おそらくデンマークという場所がどこにあるのかすら知らないのだと思うのだけれども、デンマークとはヨーロッパで最大の面積を持つ国である。と言えば、おそらく多くの日本人が否定するかもしれない。

また北欧といえば、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドというイメージを持っている人もいるかもしれないが、ドイツと陸続きになっており北部に突き出ているユトランド半島と、コペンハーゲンがあり人口210万人も擁するシェラン島、つまりデンマークも北欧に含まれる。

ちなみにスカンジナビアにはフィンランドは含まれなく、ノルウェー、スウェーデン、デンマークとなるということもお忘れなく( ´艸`)フィンランドは完全に、ヨーロッパとは言語系統も違い、ヨーロッパの中の異端でもあるハンガリーや、モスクワ周辺の少数民族で話されている言語系統と同じものであり、ヨーロッパとは少し違うとも言われている。→なので日本人には近づきやすい国なのかも…。

「実は逆?日本人とフィンランド人は似ている?演歌やアイヌとの関連性も。共通点 TOP5【海外の反応】」

そのくらい日本人は北欧やスカンジナビアについて知らない。ということをまず知っておくべきなのだよね。デンマークのことになると、もっと知らないと思うけど( ゚Д゚)

①デンマークはヨーロッパ最大の面積を持つ

※なんか、北海道のばあちゃんとか思い出すわ…w

ロシアはモスクワを中心とした部分(ウラル山脈より西側)はヨーロッパと考えられているが、ロシア人の中には、自分たちはヨーロッパ人ではなく、ユーラシア人と考えている人も多いので、ここではロシアは除くことにする。

「ロシアはヨーロッパとアジアどっち?それとも、ユーラシア?【ロシア人の反応】」

つまり、ロシアを除けば、ヨーロッパ最大の面積を持つ国である。無論、EU最大の面積を持つ国。

意外にも、デンマークがグリーンランドという巨大な島を持っているということはあまり認識されていない気がする。

そんなデンマーク領のグリーンランドには日本人に似たイヌイットが住んでいるのもポイント。

「なぜ、グリーンランドの【イヌイット】は日本人に似ているのか?」

以下の地図をみればそれは、すぐにわかるだろう…。

また上のグリーンランドの記事でもまとめたけれども、イヌイット(カラーリット)にはシベリアの北方民族に似ている人が多く、顔はモンゴロイド系である。

それは上に張り付けた、ばあちゃんを思い出すような、懐かしい写真をみてもわかる。

また、日本から遠く離れた地でありながらも、グリーンランドに限らず、スカンジナビア半島(ノルウェー、スウェーデン)の北側(ラップランド→いわゆる裏の北欧)には、サーミ人を始め、日本人のようなモンゴロイド系の民族が今でも住んでいる。

「裏の北欧人「サーミ人」や日本の「アイヌ民族」は、白人と東アジア人のハーフ?が話題になっていた件【海外の反応】」

生粋のモンゴロイド系もいれば、骨の形がコーカソイド(白人)なのにもかかわらず、目や鼻の特徴がアジアっぽいような人もいる。

以下の白人のようにね…。

「白人や黒人なのに、「一重まぶた」で日本人や韓国人に似ている!?「内眼角贅皮」になる理由」

②世界最古の王室

世界最古の王室=皇室と考えている日本人は、もっと国語を勉強したほうがいい。現在、世界における王室と皇室の存在は同等なものだとしても、

王室=Royal family であり、皇室(Imperial family)だ。英語でさえ表現が違うのにも関わらず、日本のネットでは、皇室こそが世界で一番古い王室だと言うものがいる。

確かに英語圏でも、日本=世界で一番古いと言われることがあるが、やはりそれは王室・皇室を合わせたときの考え方。

デンマークの英語版でも、現存する王室でずっと続いている最古の王室と表現されている。

Monarchy of Denmark

また、王室というのは、日本の皇室と違い、何度も王朝が変わっているので、皇室のようなずっと何代も男系が続いている日本人からすればややこしいが、以下により詳しく書いた。

「日本(皇室)は最古じゃない?世界一古い王室(王朝) TOP25」

ちなみに、デンマークの王室は、ノルウェーと同じ、グリュックスブルク家である。ヨーロッパでは、隣の国同士で結婚したり、領土の奪い合いなどで同じファミリーが他の国の君主になることがしばしばある。

たとえば、フランスには王室がないが、スペインやルクセンブルグは、歴史でも習ったブルボン王朝が引き継がれているとかね。

「ハプスブルク家、ブルボン家、ザクセン=コーブルク=ゴータ家、ロマノフ家、ホーエンツォレルン家。現在もヨーロッパに存在する貴族の末裔たち」

 

③フォルケホイスコーレという人生の学校

https://changemaker.set-hirota.com/2018/07/06/917/

義務教育=教育という概念しかない日本人にとって、「フォルケホイスコーレ」という言葉を聞いても、その意味を説明しても少しわかりづらいかもしれない。

フォルケホイスコーレというのは英語に直した場合、Folk High School というような感じになる。Folk とはフォークダンス(Folk Dance)にも使われている、人々、皆という意味であり、つまり皆の学校である。

ここでは国籍、年齢、性別関係なく皆で一緒に学ぶことができ、人生で多くのことにぶち当たりながらも、そういうものを共有したりすることもできる、日本人には思いもつかないような場所である。( ゚Д゚)//

単位や学位は取れないが、自由な雰囲気の中で自然を謳歌しつつ学べる全寮制の学校である。と言われている。

フォルケホイスコーレは最近、日本のネット上でも広まっていて、実際にそのような学校を目指して活動している人もいた。(上の写真のURLがまさにそれ)

検索してみると、意外にも日本のド田舎に、若い人もお年寄りも、男女関係なく4ヶ月間とか一緒に住みながら勉強している学校があるよぉ(^_-)-☆→上の写真がそれ。

こういうデンマークが始めた考え方が世界に広まっているのはやはり凄い。

 

④LGBTの特権が、ヨーロッパでも最高級

男だからこうしなさい。女だからこうしなさい。という古い体質がいまだに残っている日本や韓国では理解されないようなことがデンマークでは既に開始している。

ヨーロッパや北米ではLGBT、特にゲイやレズビアンなどの同性同士の結婚はほぼ多くの国で採用されているので、アジアを除いた先進国ではLGBTの人権が守られているのは最近常識化しているので、そのことについてはここでは語らないが、

で、何が驚くべきか。というと、デンマークでは私のようなトランスジェンダー(自分の性別と、社会的な役割で自認するジェンダーが一致しない人)が、自分のジェンダーを女性と認識していれば、ホルモン治療や、性転換手術なしで、自分のジェンダーを女性に変更することができるということなのである。

日本語には、ジェンダーという概念がないので日本人や韓国人はこのことについて理解しにくいのだが、

性別(sex)=生殖器で分けた男女の区別
ジェンダー(gender)=自分がその国の社会の中の役割とされているどちらの性別だと自認しているのか

という違いである。

「トランスジェンダーにとって住みやすい国 TOP10 と「LGBT」が学ぶべき言語がスペイン語な理由」

この自認するジェンダーの選択は、ヨーロッパと南米に押し寄せている。私が思うに、日本も2030年くらいまでには、このレベルに追いつくというか、世代交代と、風潮的に、同じようになっていくと思う。

 

⑤英国人も称賛する「ヒュッゲ」とは

このヒュッゲというのはここ数年イギリスをはじめ世界各地で注目されている言葉である。ヒュッゲというデンマーク語は、どの国の言語にもない新しい概念であり、その意味を説明をオクスフォードの英英辞書で調べてみると、以下のように解釈されていた。

幸福を与えるような、暖かく、心地よい状態の質

ご存知の通り、デンマークは北海道よりも更に上の北欧にあり、年間を通して日照時間が少ない。またスペインや、イタリアなどの地中海沿岸の国に比べれば年間を通して冬のほうが長く、家の中で過ごすことのほうが多くなる。

そんなデンマークでは家の中を居心地の良いものにして、家族や友人と、そんな狭い部屋でポカポカ居心地がいい時間や空間を楽しもうという考え方がある。

このヒュッゲという言葉は、特に気候条件が似ているイギリスでブームになり、2016年、Collins の英英辞書で、Brexit, Trumpism, JOMO などという言葉と並び、流行語となったことで、日本語圏でも有名になった。(Reference)

ヨーロッパと言えば、南欧を除いて、本州よりも涼しい時期が多いので北海道人に少し似ている感覚があるのかもしれない。

例えば、ヒュッゲの言葉の意味に、暖かいとか、心地よいという概念があるが、これって寒い国では、暖炉のそばでみんなで暖まったりするイメージ。北海道や雪の降る地域で例えると、雪が積もっていて外に出るのが億劫なので、冬のこたつに入ってローソクをともして皆でおしゃべりしながら冬を越すというイメージに似ているのかもしれない。

西洋人が読む聖書では、寒い時は体を寄せて温まる。というような話も出てくるので、寒い時は、狭くて、暖かくて、居心地の良い場所で温まる。のがいいんじゃない?という考え方なのかもしれない。

 

⑥ヒュッゲが日本に定着しない理由

日本でヒュッゲが生まれない理由。それは、日本では都市化が進んでいたり、家族一緒に暮らすというスタイルも少なくなっている。また日本は消費社会なので、どこへ行ってもお金を使う仕組みになっている。

ということではないと思う。日本人はまだ給料に比べて外食したりする余裕がある国だからだ。現在韓国に住んでいる私が感じるのは、韓国人は日本人の給料よりも平均的に低い(大企業は同等も多い)にも関わらず、ヨーグルトが日本の二倍もすることや、野菜が高いなど、生活に必要な日用品が意外に高かったり、外食も日本と変わらない値段ということである。

デンマーク人も1人当たりのGDP(2018年)においては、606万円と、日本の393万円よりも200万円と低いが、消費税が25%、所得税(国税)、住民税の平均が25%とも言われているので、手元に残るお金がそれほどない。

という事情もあるのだと思う。なんていってもヨーロッパで外食は高い。

ちなみに私がパリのベトナム料理店で日本で500円くらいしかしなさそうな料理を頼んだ時、なぜか2000円くらいしたのを覚えている。なのでヨーロッパの先進国で外食は気を付けたほうがいいかも。

また、デンマークは年間を通して雨が多いことでも有名。

https://www.holiday-weather.com/copenhagen/averages/

この棒グラフをみても、夏の間はほとんど雨だということも分かる。そうすると、家で過ごす時間が長くなるのは、理解できる。デンマークにとって、暖かくて過ごしやすい夏に雨が多いのである…。

そして、デンマーク人と言えば、家具のセンスがいいと言われているが、家に閉じこもる時間が多い分、家にお金をかけることも多く、快適な部屋作りに専念する人が多く、その中から様々なアイデアが生まれるともいわれている。

そういう国だからこそ、ヒュッゲという言葉が生まれるのではないか?

またデンマーク人は冬は、日照時間が少ないため、太陽の代わりにキャンドルを見つめたりするのだとか。なのでキャンドルの購入量は世界でも多いそう。

キャンドルという炎を見るだけでやはり違う。確かに、この炎のユラユラ感は癒される。

そういうこともあってか、できるだけお金を使わずに親しい者同士で家の中を快適な空間にアレンジして、そういう隠れ家的な生活を楽しもうというのが、ヒュッゲだと思うのだ。

日本人も、こういうヒュッゲスタイルを日本風にアレンジして、今度は日本からヒュッゲに似た新しいスタイルを発信してほしいね( ´艸`)

デンマークが幸福度ランキングで毎年上位に挙がるのも、こういう考え方が根底になるのかもしれない。

最後に

ヨーロッパで一括りしてしまっている日本人は注意!英語がグローバル化言語となっている現在においても、ヨーロッパでも英語のできない人はたくさんいるので、現地の言葉を覚えておくことも重要。(特にレア言語を覚えた場合、人脈は広がるだろう)

「北欧の言語(オランダ語、スウェーデン語、フィンランド語、デンマーク語、ノルウェー語、アイスランド語)を勉強するメリット、需要、重要性」

また、ヨーロッパの小国では日本よりも新しいことを進めていく動きもあるので、色々勉強になることが多い。エストニア共和国の電子居住権なんていうのは、今じゃ誰でも知っていることかもしれないが、

「日本人でも欧州連合エストニア共和国の居住者になれる!安倍首相も持っている「e-residency」を取得するメリットとは?」

ヨーロッパで働きたいと思っている若者は、オランダという国に目をつけてみるのもいいかもしれない。オランダはドイツよりも1人当たりのGDP、身長が高く、また新しいことをどんどん始めていくので、イノベーションにおいて、ヨーロッパのイスラエルみたいな性格がある。

そんなオランダではいまだに日本人の特権があるともいわれているので、下手にヨーロッパの大国言語を学ぶよりも、英語+オランダ語という選択肢もあるということもお忘れずに( ゚Д゚)

 


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