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ジャララバード州(キルギス)で訪れた町、村など(宿泊、観光地、移動方法)

2023年3月28日

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ジャララバード州(キルギス)で訪れた町、村など(宿泊、観光地、移動方法)

2023年3月28日

2021年9月あたりに私がオシュに2ヶ月ほどアパートを借りている時、周辺の町や村には毎週のように行っていた。長い間多くのことをまとめられていなかったが、最近またこの近くに来て色んなことが繋がってきているので、このタイミングで投稿していきたいと思う。

ちなみにジャララバード州は日本人がほとんど行かない場所でもある。その理由は、ビシュケクの旅行者の多くがイシク・クル湖に行くこと、そしてキルギスからオシュまで行く人はここを通り過ぎてしまうからである。

なのでキルギスが好きで何回か来る人に限られてしまう。という場所だと思う。この記事ではそんなジャララバードについて私の体験記をまとめてみた。

 

①ジャララバード州の概要

ジャララバード州は、オシュ州の上にある州。その中心に位置するジャララバード市は人口で言えばキルギスで3番目に大きい都市。

位置的にはウズベキスタン東部のフェルガナ盆地の上に被さるように存在しており、衛星画像でないと分からないが、ジャララバード州の南部の多くはフェルガナ盆地内であり、そういう理由もあってかウズベク系住民が多い州でもある。

ビシュケク方面からは湖のような溜池(湖に見えるが実は溜池)の近くにトクトグルとカラクリがあり、そこまでは乗合バスやタクシーでおよそ6時間くらいはかかる。今回私が行ったのは、その溜池のさらに南部のいくつかの村や町である。

※上の地図は、今回私がオシュ→ジャララバード→バザール・コルゴン→アルスタンバプと行った経路。

オシュからは3時間くらいで行くことができる。オシュからは北にまっすぐウズベキスタン側のフェルガナ盆地を通れば1時間くらいで到着しそうなくらいの距離なのだけどなにせ不自然な国境が確定されてしまっているので、円を描くように遠回りで3時間くらいもかかってしまうのが現状。

 

②ジャララバード市

12.3万人(標高766 m)のジャララバード市はキルギス第三の都市。もともとこの土地にはウズベク人が住んでいて、1909年当時の人口は1100人程度でそのほとんどがウズベク人。

今回借りた宿は以下。

同行してくれたキルギス人の友達にもまったく同じ部屋を隣にとった。せっかく一緒に来てくれてるのに、面倒臭い私と同じ部屋になるのは嫌だと思ってね。→親との旅行でも親の分も別にとってる。そのほうがお互い快適なので・・。

一部屋、1,778円なので、二人で3000円ちょっとか。貧困国のキルギスにしては高いのでは?と思うかもしれないが、ジャララバードなどは外国人向けの宿があまりなく競争が発生していないので割とこの条件でこのくらいの値段は普通。

ジャララバードの中心部はオシュよりも整備されているかも?みたいなところもあり面白かった。また以下のようなオシャレなカフェもあった。

以下は公園で、子供が自分よりさらに小さい子供に対してビジネスをしている光景。こういうのはキルギスでよく見かけて、ものすごく印象的だった。

以下は丘の上からみたジャララバード。やはり乾いた土地、緑がそれほど多くないのであまり綺麗には見えなかった。

けれども市内は小綺麗だし、私がイメージしていた何にもない田舎という感じではなかった。

 

④バザール・コルゴン(Бaзaр-Кoргoн)

バザール・コルゴン(英語版)は標高728 mにあり、4万人ほどの人口を抱える都市。ウズベク人が80%で、キルギス人が20%。

ジャララバードからアルスタンバプに行こうとしたが直行便がなかったので、バザール・コルゴン行きに乗りやってきた。で、バザール・コルゴンからアルスタンバプまで乗合バスで行こうとしたが、地元のオバハンなどがぎゅうぎゅう詰めになるくらいドッと乗ってきて、私とキルギス人の友達は一番後ろに座っていたが、彼は立たなければならない羽目に。

キルギスでは歳上、特に女性がやってきた時は席を譲らなければならなく、私は譲るもんか!って感じでずっと座っていたが、オバハンたちとぎゅうぎゅう詰めになる程の感覚に我慢できず、もうタクシー乗る!とか言いながら二人で降りてタクシーに乗った。。

そしたら、キタイ!(中国人!)みたいに言われたのを覚えている。中国は経済発展していても、昔のイメージもあるのでキルギス人の中には見下げてるものも多い印象。

ちなみにアルスタンバプから帰ってくる時に、上の地図に丸をつけてあるグロブスがあった。このグロブスはオシュにもあり、なんでも揃っているスーパー。私はなぜこのグロブスがこんな田舎の郊外にあるのだろう?とすごく不思議そうにタクシーに質問していたのを覚えている。

 

④アルスタンバプ(Арстанбап)

アルスタンバプ(英語版)は、標高1,600 mにある人口1.2万人ほどの小さな村。人口のほとんどがウズベク人。キルギス人は5%以下と言われている土地柄。この地域には滝が二つあり、野生のクルミ畑みたいなもの(1000年も前から存在していたと言われている)が有名。外国人にはあまり知られていないが、国内でも有名な観光地のうちの一つである。

私はバザール・コルゴンのバスターミナルからタクシー(誰かの車で行く事)で往復2000円くらいだったか、4000円くらいだったが忘れたがそれで行ってきた。

上の写真は村の中心部に入っていく感じ。大きな山が待っているのが印象的だった。

村の中心部から5分もしないところにタクシーを置いて、タクシーの運転手も合わせて3人で10分くらい歩いたところに滝があった。

そしてその先にはキルギス人が載せているインスタグラムの写真とまではいかなかったが、綺麗な光景も見れた。

本当はもっと山を時間をかけて進んでいくとかなりの絶景が見れるのだけど、その場合、アルスタンバプに滞在しないといけないので、今回はそれは叶わなかった。

タクシーの運転手は40代くらいの男性。顔がザ・キルギス人と言う感じで、モンゴル人のような輪郭をしていた。一方、私と同行したキルギス人友達がアルスタンバプにきて最初に感じたのは、そこに住む人の顔が濃い事である。濃いというのはつまりモンゴロイド系の骨の形というよりも欧米人のような長頭型のような顔立ちの人が多かったということ。

彼はこれはキルギス人でもウズベク人でもない。なんだろうタジク人?と言っていた。そもそも歴史などを整理してみると、フェルガナ盆地にはもともとソグド人がいたので、その人たちがずっと代々アルスタンバプ周辺に住んでいるということで説明がつくのではないだろうか?この村に住む大多数がウズベク人だが、ウズベク人というのは色々な種類がいて、もともとタジク人だったものが現在はウズベク人だというパターンもあり結構深い。

最近(2023年)私はウズベキスタン東部のフェルガナ盆地の視察も行ってきたが、シルダリヤ川(タジキスタン北部のホジャンド〜カザフスタンのアラル海方面まで流れていく川の上流は地図を追っていくと、このアルスタンバプあたりなのに気づいた。

キルギスの山の上のいくつかの川がシルダリヤ川に流れ、それがフェルガナ盆地を横断し、ホジャンドの市内を横切り、タシュケントの西部を通り遠く離れたアラル海の方まで流れていくという感じだ。→読んでも、相当この周辺の土地に詳しい人じゃないと私が何を言っているのか分からないと思うけどね・・。

なのでアルスタンバブがシルダリヤ川の上流の一つになるということを考えれば、ここが昔から何かしらの聖地みたいになっていてもおかしくないと思った。上のグーグルマップが示すシルダリヤ川は上流がキルギスの国境の手前くらいで切れているが、そこには何本もの枝分かれした川があり、そのうちの一つがアルスタンバブに繋がるという感じだ。

 

道のりのスポット

もちろん町に行って散策するのも楽しいが、そこまで行く道のりで色んな光景を楽しむことができた。私が一番感動したのはこの光景。道中何度も馬が身を寄せ合って日陰に入っている光景を見た。けれどもその撮影のためだけに乗り合いのタクシーを止めるわけにもいかないと思っていたが、今回はきちんと止めてもらって撮影した。

こちらはアルスタンバプからの帰り道。両脇にずっと木があって、なんかすごい綺麗な光景だなと思って、車を止めてもらった。

右側を見ると、ずっと藤間で広がる平地と、手前にいる家畜。私がずっと求めていた異世界の田舎である。この辺には外国人が泊まれる宿がないので通り過ぎることしかできないが、こういう光景の一つ一つが、キルギス語へのモチベーションになっている。

そのほかにも写真はとれなかったが、馬を乗って移動している田舎の若者や、そういうあまり足を踏み入れることのできない小さい村などの多くの光景が今でも頭に焼きつき離れない。

 

ジャララバード州で、今後行ってみたい町

トクトグル、カラクリはまだ行っていないので行ってみたい。またタシュコムルという町もあり、そこにも行ってみたい。いずれにしてもキルギス語がもっと上手になった時のお祝いとして行きたいな

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