2020年1月。私は初めてエジプトの地を踏んだ。この時、エジプトという国が自分のイメージしているものよりももっと日本に近い。と思えるような感覚があった。
なんだろう。
私の中ではトルコという国は、平均的な外見（頭の形）から地理的にはインドの手前にあってもいい国。と思っているのだけど、それに近いことがエジプトにも若干言えそうな感覚があるのだ。
つまり何が言いたいかというと、エジプト人の中には日本人からみても親近感を持てるような顔立ちの人が少数ながら存在するということである。
顔立ちというか骨格と言ったほうがいいのだろうか。
そして私はそういう外見の人と幾度となく？目が合った（目でヤルみたいなことじゃないからね？笑）。
似たもの同士がお互いに気になるという現象だろう。
さて、この記事では私がいつも疑問に感じていたそのエジプトにいる日本人に近い顔立ちの話を書いていこうと思う。
日本人に近い。というよりも彫りが浅い（白人にもアラブ人にも見えない人種）と言ったほうがいいかもしれない。
この記事を書きながらそんなことを掘り下げていきたいと思う。
①ツタンカーメンの顔を見れば一目瞭然
2024年3月に行ってきた王家の谷（エジプト南部のルクソール）。そこにはツタンカーメンの墓もあるのだけど私はあえて行かなかった。
ラムセスの墓などの壁画は見てきたのだけど、ツタンカーメンの墓はお勧めしないとガイドの人に言われたのと、追加で3000円くらいかかるとのことだったので。
いずれにしても私は今回、紀元前に描かれた王家の谷の壁画などを実際に自分の目で見てきて今まで名前しか知らなかったツタンカーメン（今までずっと勝手に女性だと思ってたけど男性だったって最近知ったくらい）。について知りたくなったわけだ。
そんなツタンカーメンを仮面などから復元したのが以下の顔。
※今回は、この方のブログにある写真をお借りすることとする。
http://hanadayori2004.blog115.fc2.com/blog-entry-135.html
ほら。黄金のマスク？と重なるでしょ？っていうのはいいのだけど・・。
多分、多くの日本人は私のようにそれほど多くの人種を見てきてはいないので、これを見ても勝手に中東系の顔立ちでしょう？って思うかもしれない。
けどこれってどう考えても西ヨーロッパ人やアラブ人からみると薄い顔なのである。
ツタンカーメンに普通にカツラをかぶせて、目をやや一重ぽくして日本語ネイティブになっただけでおそらく多くの人はこの人が外国人だとは気づかないと思う。
日本人の平均とは少し離れた若干濃い感じにしか思わないと思う。
エジプト人🇪🇬って平たい顔族。って人、現代にもたくさんいるんだよなぁ。
私はずっとエジプト人は日本人に似てるって思ってるんだけど、それって英語圏で調べてると私と全く同じ考えの人がいた。
エジプトって驚くほど顔の種類が多い。… pic.twitter.com/vpGiE0Wjpl
— MULTILINGIRL♬ (@_multilingirl_) March 3, 2024
こういう顔立ちについては思わずtwitterにもあげたが、これらの顔立ちは中東の堀が深いイメージとは全然違うことがわかる。
https://www.quora.com/What-are-common-facial-features-of-Arab-people
ちなみにアラブ人の整った顔立ち（平均顔）みたいなのはこんな感じ。やはり前者とは違うよね！？
②エジプト人の種類
エジプトという国は地理的にみてもわかるように、大陸的にはアフリカ、文化的にはアラブ、それに加え地中海国家でもある。
なので、
①南ヨーロッパ系＝芸能人に多く、アレキサンドリアあたりにも多いと言われている。
②アラブ系
③ベドウィン＝北アフリカ系（もともといた遊牧民）＝モロッコのベルベル人などもそうだけど東アジア人に近いような顔立ちが多いとも言われる。
④黒人（サハラ砂漠以南の割と黒い人たち）＝アメリカにいるような日本人がイメージする黒人。
⑤アジア太平洋に近い顔立ち（ここはなぜ？）＝この記事ではこの種について話している。
など、世界のどの国にもいそうな顔立ちがいると言われている。
この記事では一番最後のアジア太平洋に近い顔立ち。つまり顔の彫りが浅いエジプト人の話をしている。
で、私はこのように自分の思ったことを書いた後に、quoraでエジプト人の意見を調べてみた。
https://www.quora.com/Are-Egyptians-closer-to-the-Amazigh-or-peninsular-Arabs-Are-they-a-mix-of-both
エジプト人の中身である。単純な思考で言えば、エジプトはアラビア語を話すのだからアラブ人だ。というものである。けどそれは600年あたりにイスラム教が誕生した時に、エジプトがイスラム化されたのでありそれ以前はアラブ人はいなかった。とも言えるかもしれない（いたらごめん）。
で、これを見ると、
①北アフリカ人＝北アフリカに昔から住んでいたベドウィン（68%）
②アラブ人（17%）
③ユダヤ系（4%）
④東アフリカ人（3%）＝ケニアなど
⑤トルコ系（アナトリア半島から来たという意味で）（3%）＝Asia minorと書いてあるところ
⑥南ヨーロッパ人（3%）
おそらく、エジプトはオスマン帝国領エジプト（1517–1805）として約300年もの間オスマン帝国と繋がっていたし、それ以前の時代にトルコ系民族（現在のキルギスやモンゴル西部の人たち）がトルコに移動した後にもエジプトの流れたのかな？とか、やはり古代エジプト人は割とコーカソイド系というよりも東アジア人っぽかったのかな。とか色々想像してしまう。
いずれにしても3%ほどトルコ人のように彫りがそれほど深くない人もいるということなのかもしれない。
ちなみにルクソールのバスで知り合ったエジプト人男性は、自分の彼女を日本人っぽい外見だよ〜と隣にいる彼女を見せびらかしていた。その女性は私にとっては日本人っぽく見えなかったが平均的なエジプト人よりもやはり顔の彫りが浅く、肌がブラウンに行く手前という感じで平均的なエジプト人よりも明るい肌をしていた。
なのでエジプト人の間でもやはり日本人似（北東アジアでは昔から日本が何かと知名度が高いので、中国人っぽいというよりは日本人っぽいっていうんだと思う）カテゴリっていうのがあるのかもしれない。。
③アジア太平洋に近い顔立ちのエジプト人が持つ目
https://www.quora.com/Why-do-some-Egyptians-look-like-Asians
何千人ものエジプト人を実際に現地で見てると、勝手にイメージしていたエジプト人ではないような顔立ちも多い。
その共通点が上のスレッドでも書かれていたように目である。
エジプトには目が一重の人も結構いて私も実際何度も見てきた。＝特にアラブ人ではなく北アフリカ系（もともとエジプトにいた人たち）
また上の図のように、欧米人（イランや北インド人なども含む）のように目と眉毛の間の空間が欧米人ほど深くない人も多い気がする。
蒙古ひだがあるようなイメージだとわかりやすいかもしれない。
これは上のURLのスレッドでエジプト人自身がそのように書いているのが印象的だった。
'https://www.youtube.com/watch?v=Zsz0ou4VX2g&list=PLA5UIoabheFOAh0iUZUngrB73Y56NTdtl
で、これは easy egyptian arabic という言語学習系の動画なのだけど、私は以前この5分くらいに出てくる女性をこの動画で見た時に、他のエジプト人よりも親近感を持った。
目元が東アジア系に近いのは後ろにいる肌の暗い男性と比べれば一目瞭然である。肌の色も骨の作りもなんだか違う人種のようにさえ思える。
このスクショを見てわかるようにエジプト人って顔の種類がものすごく多様なのである。
ちなみに、北エジプト人は地中海系の人（南欧のようにブラウン系）が多く、南エジプト人はスーダンに近いことからもっと肌が黒いとはよく言われているのだけど、Quoraなどでエジプト人やアフリカ人、北アフリカ人の人種の違い的なスレッドでよく出される北アフリカ人のイメージを出した写真がこれだ。
肌が真っ黒というわけでもなく、目が細い。白人世界であってもこの目は割と一重瞼扱いされるのでは？
北アフリカはアラブが来る前まではベドウィンなどがいた土地なので砂漠の中で目に砂が入らないように目は小さめに作られたのか？とか色々想像を掻き立てる。
この左の男性なんかも、目が一重瞼っぽいような感じにも見える。
同じインド人で同じような肌でもなぜかこちらの顔の方が親近感が持てる。という感じがするのが不思議である。
④古代エジプト人の平均顔
これらは古代エジプト人の平均顔らしい。
でも、これらの顔は私がイメージしている中東にいそうな顔である。。。
なので上で紹介した古代エジプト人の彫刻とはなんか違うね。
私が思っているアジア太平洋に近い顔立ち（一つ前で紹介したような目が割と一重に近く見える北アフリカ固有人種？）はここには残念ながらいない。
でも、上のtwitterにも出した、エジプト新王国時代の第18王朝のファラオだったアメンホテプ4世の正妃ネフェルティティの顔の骨格や、
Billede af Nefertiti-busten, opdaget i Akhenatons hovedstad Amarna den 6. december 1912. Busten befinder sig i Neues Museum, Berlin.
以下のような顔立ちって、現在のエジプトに決して多いわけではないのだけど、やはりいて、
Mummy Mask of a Man, early 1st century C.E. Stucco, gilded and painted, 20 1/4 x 13 x 7 7/8 in. (51.5 x 33 x 20 cm). Brooklyn Museum, Charles Edwin Wilbour Fund, 72.57.
私にはどうしてもイメージするようなエジプト人とは違うカテゴリに見えてしまう。かつ、親近感を抱いてしまうのだ。
こういう動物的な感覚？は自分しか感じることができないので非常に面白くて記事にしている。
⑤現代エジプト人の平均顔
https://theraceofegyptians.quora.com/Egyptians-are-70-to-90-Egyptian
さきほどアラブ人の男女の平均顔を紹介したがそちらよりも、こちらのほうが薄く見えるのが不思議である。
やはり現代エジプト人の平均顔を見てもそこまで彫りが深い感じがしない。
⑥エジプト人のアイデンテティ
この写真にはエジプトのアイデンティティと書かれてある。
エジプト人が口を揃えていうのが、自分たちは白人でも黒人でもない。ましてやアラブ人でもアジア人でもないというもの。
エジプトでは上の写真のような顔立ちの女性の芸能人は多い。なにかスラブ系を濃くしたような感じというか。。
そんなスラブ人も顔は白人だけれども西ヨーロッパ人からみると東アジア人が白人に混ざったように見えるのである。
つまり今のエジプトもそれに近いのではないか。特に表に出てくるタイプの顔立ちというのが。
というのが私が最近エジプト人を見ていて思ったことだ。
まだまだマルチリンガールの人種研究は終わりそうにもない。。笑