人種・民族・外見・風習

ラテンアメリカ人と中東人の顔立ちが似ている理由

2015年10月6日

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ラテンアメリカ人と中東人の顔立ちが似ている理由

2015年10月6日


 
 
白人でもない。黒人でもない。そういう人たちを見た時、”どこの国の人なの?”と思ったことはないだろうか?特に、中南米、中東、インド、アフリカ北部、南ヨーロッパに行っ
たことのある人たちは、そう思うかもしれない。
また船舶業界で携わっていて、フィリピンや島国の船員とよく顔を合わせる人も、なぜこの人たちはみな、似たような顔をしているのだろう?と思ったことがあるに違いないと思うのだ。
そんな私も、これらの国々の人たちの中で、どこの国なのだ?と見分けられない時期がやはりあった。そして、正直今も見分けがつかない。
韓国済州島のフェリーターミナルで集団で船に乗ろうとしていたフィリピン人なのか南米人なのかわからない人種を今でも不思議に思う。
あのひとたちは一体どこの国からきていたのだろうか?と…。フィリピン人にもみえれば、なぜか南米人とかバングラデシュ(インドから分離した国)にもいそうな、なんとも言えない感じなのだから…。
そもそも、私は本音を言うと、こういう、いかにも発展途上国だよね?という感じの浅黒い人種には今まで興味を持っていなかった。
けれども、私は20代のときに、どこに国籍なのかわからないような浅黒い人種を何度もみてきたのだ。
この記事では、その疑問を少しでも解くために、写真付きで紹介していきたいと思う。まず、中東人の顔から見ていこう。

中東系の人々

この写真はイラク人の写真だ。もちろん、みんながこういう顔というわけではない。けれども、平均的にこういう顔が多いという解釈で見たほうがいいと思う。
まず、中東系って何なの?というところから始めよう。中東とアフリカは大陸的には分離されているが、地図をみてもわかるように、もともと中東はアフリカの一部だったように思える。
なので、サハラ砂漠以北のアフリカは、アフリカとして扱われるよりも、北アフリカ+中東として一緒くたにされることが多い。その中間に位置するともいえるエジプトのカイロはまさにアラブ文化の中心であり、北アフリカのもっとも西側にある国モロッコから、中東のもっとも東に位置するイラクまで、すべてイスラム教国家だ。
この北アフリカ+中東に住んでいる人は、日本人がイメージする黒人(アメリカに住む黒人)などとは顔が違い、どちらかというと、白人と黒人が混ざったかのような、そんな感じにも見える。
上の写真はイラクの中でもちょっと濃いほうの顔であったりする。アラブ世界には、浜崎あゆみみたいな顔の、いわゆる中東ではそれほど濃くない部類に入る顔の人も多いからだ。
中東には、上の写真のような人が多く住んでいて、それらの多くは毛が濃い。そのため中東では女性なんかでも、眉毛が繋がっているほうが美人。という考え方もある。
実際に上の人たちを少し薄くした感じなのが、ドバイの皇太子で、こういう系統の男性は、中東のみならず西洋でも人気のある顔となっている。

 

で、上の写真のような濃い系の中東人、つまりアラブ人(北アフリカ人のこともアラブ人と呼ぶこともある)が、モロッコからスペイン、そしてリビアからイタリアなどに渡っていき、ヨーロッパにも濃い系の人たちが渡っていったと思われる。
つまり、ヨーロッパではラテン系の国家(ラテン語系統の言葉を話す国のこと)である、スペイン、イタリアなどを中心とした南欧に、濃い系の顔が多く、北ヨーロッパ(ドイツを中心とした周辺国)には、濃くない感じの人たちが多い。と言われるのはそのためではないだろうか。
もちろん、スペイン人、イタリア人がみな濃いというわけではない。そういう人たちの割合がほかのヨーロッパに比べて高いというだけの話である。
で、あまり知られていない情報なのだけれど、711年~1492年まで現在のスペインがあるイベリア半島の大部分は、イスラムの統治下にあった。
そのため、現在のスペイン語で専門用語などを表すときに使用される高級単語のほとんどが、アラビア語由来となっているのだ。
これは英語が、ラテン語やギリシャ語などを専門用語に借用したり、日本語が漢語(中国語)を専門用語にあてはめたりするのと同じである。
この歴史をスペイン人が認めたがらないので、当然、現在ラテン・アメリカ(中南米や南米)に住んでいるスペイン人の子孫であるラテン・アメリカ人に、中東系の人と似ているね?というと、失礼にあたるので注意を…。
彼らは、知識人以外は、知らないのだと思う。そもそも中南米の教育水準は高くないし、ましてや中南米に住む多くのラテン・アメリカ人はカトリック教徒であるので、アラブ人や中東人と似ているね?と言うと、イスラム教なの?砂漠の人々なの?黒いね?というふうに連想させてしまうので、かなり相手をバカにしているように取られてしまう可能性がある。


 

で、なぜ、スペイン人が現在スペインという国がある地域が以前、イスラム勢力に統治されていたのか認めたがらない?
私の推測なのだけど、おそらくスペイン人は私たちはヨーロッパ人よ?と思っていたいのでしょう。現在は人々の移動がとても活発化しているので、あまりヨーロッパ内でも人種の区別はないように思うけれど、北ヨーロッパと南ヨーロッパの白人は顔が全然違う。
これはこちらの記事でも書いたけれども、明らかに顔の特徴が違うのだ。そこに美女が多いロシアなどの東欧を含めると、またその違いがはっきりするのが分かる。
当然、南欧はあまり白くはなく、ブルーの瞳やブロンドが多い北欧とは、違い、南欧は黒い髪の毛が多い。
また、顔の特徴として南欧人がコンプレックスに思っていることのひとつとして、鼻が凄く高い、つまり鉤鼻(カギバナ)を気にする人も多い。
ユダヤ人=鉤鼻と言われたりすることがあるように、これは中東のDNAが、南欧に強く入っていることを証拠づけるものかもしれない。
で、次にラテン・アメリカ人の顔を見てみよう。

ラテン・アメリカ人

 
こちらの写真はアメリカに住んでいるヒスパニック系の人たちだと思う。言葉の定義として、ヒスパニック系とかラテン・アメリカ人などの区別が分からない人も多いかもしれない。
この際、ここでハッキリさせておこう。ヒスパニックという言葉はそもそも人種に対して使われる言葉ではなく、スペインと歴史的に関連した。という意味になる。
つまりアメリカでヒスパニック系と呼ばれる人たちはスペイン語が話せる人のことを言う。
で、ラテン・アメリカ人といえば、ラティーノと省略されることもあるけれど、その定義を知っている人はあまりいない。(アメリカ人でさえ、知らないことが多い)
上の地図の緑色部分が、ラテン・アメリカである。中南米のほとんどの地域がラテン・アメリカに属する。けれども、南米北部に二つだけ、ラテン・アメリカとされていない国がある。
それが、
 
・ガイアナ(イギリス連邦加盟国)
・スリナム(旧オランダ植民地)
イギリスといえば、英語
オランダといえば、オランダ語
これらは言語学で分類すると、
・スペイン語
・フランス語
・イタリア語
のようなロマンス諸語とは違い、ラテン系の言語ではないのだ。つまり、人種をDNAで区別することが難しいので言語学的に、ラテン・アメリカというエリアを定義していると思われる。
その理由に、フランス領ギアナも、緑色に塗りつぶされている。つまりフランス人もラテン人というふうに扱われているということになる。

 

で、
ラテン・アメリカ人=中南米の国々でスペイン、ポルトガル、フランスの植民地になった国の人々
ヒスパニック系=アメリカにおいて特に国境を接するメキシコ(スペインの植民地だった)からやってくる移民
というのは、なんとなく理解いただけたと思う。
で、話は上のラテン・アメリカ人の写真に戻ろう。この記事の一番上にある中東人の顔よりは顔が薄くなったような気がしないだろうか?
というのも、ここで重要なのは、ラテン・アメリカ人は、以下の混血であるのだ。
・中南米のインディアン(原住民)
・白人
・黒人
もともとアメリカ大陸にはインディアンが住んでいた。その後、白人がアメリカに入り込んできたり、中南米をポルトガル人やスペイン人が次々と植民地化する。そうすると、白人が押し寄せてきた。
で、彼らはもちろんビジネスを始めなければならないので、それらの国々にアフリカのサハラ砂漠以南に住んでいる黒人を奴隷貿易として連れてくる。
そうすると、いろんなのがミックスしてしまって上の写真のように、ちょっと混血して薄くなる。
そのようにミックスすることで、まさに、アラブ系でもなければ、白人でも黒人でもない、どっちでもないような感じになってしまうと思うのだ。
なので混血が進まないで白人と黒人が隔離されている現在のアメリカでは、混血がうまい具合に進んだブラジル人には美女が多い!と話題になることもある。
また、世界の人口の半分くらいは、いわゆるブラウン系、黒褐色(こっかっしょく)の肌の人たちが多く、日本人が一番見分けをつけるのが難しい部分だと思うので、以下の記事も参考になると思う。
世界中の黒人(人種的にネグロイド系というわけではなく、肌が暗い人たち)を集めた記事を作ってみたので。
上の記事を見ると、特にインドなど、なぜ肌は浅黒いのに、白人のような骨格をしているのか?というのも分かってくると思う。
これは私が長年、なんでだろう?とずっと考えていて、いろいろな歴史を調べたり、スペイン語、アラビア語などを研究しているうちにたどり着いた答えだ。反論は随時受け付けます。(笑)
ちなみに、私が韓国に留学していた頃、大学に付属している言語センターというのがあって、ブラウン系つまり黒褐色(こっかっしょく)の肌で、少し鼻が高かったので、サウジアラビア系?と言ったら、ボリビア人ですとちょっと機嫌悪そうに言われた記憶がある。当時の私には、本当に似ていて区別がつかなかったからだ。

もう一度言いますが、間違ってもラテン・アメリカ人にアラブ系みたいだね、とか中東系みたいだね?とは絶対に言わないでね?

以下、もう一度、ヒスパニックと、ラテン・アメリカ人(ラティーノ)の違いを、英語圏のサイトを訳す形で掲載してみた。

 

ヒスパニック(スペイン語圏出身の人)
スペイン語を母国語とし、主に中南米や南米出身の人でアメリカやカナダに住んでいる人を指す。これは現地の人と区別するために用いられるのでしょう。特にメキシコから流入してくる人を指します。これが社会問題になっているので。ヒスパニックの人口増加などがとても懸念されていますが、これはまさにメキシコ人の流入のことを指しています。
ラティーノ(スペイン語圏出身者に限らずラテンアメリカ全域の出身者)
ラテンアメリカ全域とは、ざっくりいうと、中南米・南米。つまり北米のアメリカとカナダ以外のアメリカ大陸の地域のことです。ポルトガル語圏のブラジル人やフランス語圏のハイチ人なんかも、これに当てはまるということです。

以下、フェイスブックでのコメント

Matsuoka さん
確かに、アタシのイメージでは、同じヨーロッパでも、イギリスの方とスペインの方は違います。アタシが初めてイギリスに行った時、すごく白くてみんなお人形さんみたいだと思いました。でも、フリースクールでは、いろんな国の人がいたからあまり肌の色は意識して考えたことなかったです。ちなみに昔アタシは韓国に行ったら、東南アジアの方に韓国人と間違われ、写真撮ってといわれましたが、一応韓国人ではないと伝え、一緒に写真撮りました。笑

Yamamoto さん

たくさんの、シリア、レバノンの人達が、ブラジル、アルゼンチンなどの国々に、移民として移住しております。。。。もちろん他の国(中東)からも移住していますが、、、アルゼンチンのメネム元大統領もシリア系移民だし、、、、確かサッカーのマラドーナもアラブ系の血が

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