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キルギスがマルチリンガル環境に最適な理由と、学ばれている言語 TOP10

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キルギスがマルチリンガル環境に最適な理由と、学ばれている言語 TOP10




キルギスに縁がない人にはものすごくどうでもいい記事なのだけど、私自身今回3回目になるキルギスが、多言語環境という意味でかなり良いと感じているので、その理由や、キルギスで学ばれている言語をTOP10形式にして紹介していきたいと思う。

海外ノマドが4年目になりそうな今、3年間色々な国でアパートを借りて、結局は戻ってくる運命にあるこの国。人口600万人ほどしかなく、北海道と人口、面積も同じくらいのこの国で、いくつもの言語を練習できるということに気づいたのは最近。

繋がりが多くできてきたからということもあるが、地政学的にこの国は外国語力がその人の将来を左右するような、GDPの30%が海外からの送金国である。

つまり多くの学生がキルギスで就職するというよりは、どこかしらの言語を学んで若いうちは外国に出稼ぎに行く。そのため、この国に長くいるとなにがしかの外国語を学んでいる友達がどんどんできてくる。

なので最近は海外ノマドで色々飛び回るよりも、この小さい国で、言語パートナーを作る方が、語学学習に適しているのかなと思い、最近言語パートナーを作る方向で動いています♬

さて、私の主観によるランキングを書いていこう。




10位 ヒンディー語

これはおまけ。キルギスではヒンディー語は全く人気がないが、インド人人口が非常に多い。そのため、ヒンディー語を練習する環境はすぐに作れる。ちなみにキルギスには日本人と同様インド人がビザなしで入ることができるので、インド人が多い。

特に旅行者だけでなく、キルギスの大学の医学部の多くがインド人であり、キルギスの病院などもインド人が多く勤務している。ヒンディー語が書かれている病院もあるくらいである。

市内中心部にも裕福なインド人〜郊外の貧乏大学生まで色々なインド人がいるので、ビシュケクでインド人をみない日はないくらいである。

 

9位 フランス語

日本と同様、フランス語は仕事をしにいくとかそういう理由ではなく、余裕のある人、こだわりのある人、フランス的な考え方が好きな人、ロシア語という自分達(キルギスに国境を引いたロシア様)が崇拝している言語に強い影響を与えた言語としてしっかり認識している層が、学ぶ場合が多いように思う。

※ロシア語はフランス語の強い影響を受けていることは以前書いた。(同じ単語も多い)

「ロシア語単語の中にフランス語が多すぎる理由と、ロシア貴族の公用語がフランス語だった本当の理由」

ちなみに、レクサスに乗っている若い男子と会った時に、フランス語を学ぶことに強いこだわりを持っていた。彼はロシア語も英語もある程度でき、次に日本語学んだら?と提案すると、その次にやりたいのはフランス語と言っていた。

 

8位 アラビア語

キルギス人はムスリムだが、その割にはアラビア語がものすごく人気があるというわけではない。日本でも仏教徒がサンスクリット語を学ぶか?というと話は少し大袈裟だけれどもそこに近いものがある。とはいってもアラビア語は現在も強い力を持っている言語であり、モスクでは一部をアラビア語で読むし、ビシュケクにもアラビア語を学ぶことのできる大学がいくつかある。

私の年下くんのお友達も軽いアラビア語ができるのでお互いにカフェで話したりすることもある。

ムスリム社会なので、アラビア語が少しでもできると尊敬される。

ちなみに、キルギスの大学におけるアラビア語学科はイスラム教の国である割には、複数の大学にしか設置されていない。けれども、いくつかのウスータズ(教授)が子供たちにグループレッスンをしているらしく、そこに行けばフスハーの会話力を伸ばせる可能性がある。

 

7位 トルコ語

トルコ系のモスク、大学など、ビシュケクにはトルコ系の人たちが経営するものが多い。例えばトルコ系の大学ではロシア語表記が一切なく、トルコ語とキルギス語のみの表記となっている。これは非常に面白い。

トルコ航空がイスタンブールービシュケク路線を継続させていたり、同じチュルク語としてキルギス語とトルコ語はかなり似ているので学びやすい。なぜトルコ語が人気なのか?という理由は、単にロシアおに次ぐ出稼ぎ先であるということが大きい。

ちなみに、トルコ語とキルギス語を同時にやっている私としては、数字の数え方はほとんど同じだったり、文法のルールも同じなので、方言レベルの違いではないか?と最近思えるようにもなってきている。

 

6位 日本語

※写真は、ビシュケクにある日本センター。

ビシュケクの大学の外国語学科を見てみると、中国語学科と韓国語学科はあっても、日本語学科はどこにでもあるわけではない。ODAでの援助額は、アメリカやドイツに次ぐ3位なのに、なかなか日本語教育が広がっていかないのは、出稼ぎ先として日本がまだ注目されていない、またはキルギス人を受け入れる準備ができていないからかもしれない。

今後この流れは変わり、おそらく韓国語を超えるくらい日本語が学ばれるようになると思う。

オシュに住む日本語に精通した私の友達も、日本語学習はこれからどんどん広まっていくと自信を持って言っていた。

以下のような日本人、キルギス人同祖論には多く関心を占める人がいる一方、キルギスに足を運ぶ日本人はいまだにやはり少ないので、日本人がもっとキルギスに関心を持つ必要があると私は思う。

「住んでみて分かった「キルギス人」の外見(ハプロ)と、性格・気質 TOP5」

ベトナムの日本人学習者がいきなり増えたように、キルギスでも同じようなことが起きるのではないか?と期待中。。。




5位 ドイツ語

意外と人気が高いのがドイツ語。これはロシアでも同様で、経済的な意味でドイツに強い憧れを持つ人が多い。けれどもドイツ語を学ぶ人の多くがドイツへの出稼ぎが目的である。また、調べてみるとキルギスのODA援助額の上位にドイツがきていたり、スイスとの貿易額もTOPに入るレベルなので、こういう意味で、ドイツとキルギスの繋がりが我々が知らない間に、結構強くなっているのだと思う。

また、キルギスの観光業は遊牧民文化など、山や湖の観光が多く、ドイツ人のようにお金もあり、観光も大好き、そしてさらに文化的に、民族的に違ったものを求める層のドイツ人が多いので、そういう人たちはキルギスにたくさんお金を落としてくれることから、観光業でもドイツ語が注目されている。

 

4位 韓国語

個人的に、日本よりも韓国とキルギスの繋がりは強いように感じる。韓国はキルギス人労働者を多く受け入れていることや、若い人を中心にエンターテイメントの分野での認知度が高く、韓国語学習者が高い。

それは大学の韓国語学科の多さでもわかる。

また、中央アジアに関しては韓国はかなり力を入れているところがあり、留学や出稼ぎ先などとして、キルギス人を受け入れていることや、キルギスに住む高麗人とのつながり、キルギスにやってくる韓国人観光客の多さ(日本人よりも数倍多い)をみても、国の規模の割には、日本よりも韓国の方がキルギスとのつながりが強いと感じる。

特に、どの大学の外国語学科をみても韓国語学科が多いというのはポイントで、Googleマップの韓国語教育の拠点「Tsentr Obrazovaniya Respubliki Koreya V G. Bishkek」(389クチコミ)と、日本語教育の拠点「Kyrgyz Republic Japan center」(39クチコミ)、クチコミ数の盛り上がりをみても、やはり韓国語の方が進んでいるように思える。

ちなみに私がキルギス語を学ぶ際、英語で書かれた教材よりも韓国語(日本語と同じ膠着語)で書かれた本の方が理解しやすいので、韓国語とキルギス語が併記されているものを購入した。

日本語圏におけるキルギス語の教材がかなり無いというのも、キルギスにおいてまだまだ日本人が進出して、頑張っていくべきだと感じる。

 

3位 中国語

ここキルギスでも中国語は多く学ばれている。よく見れば、キルギスという土地は中国の一番西側の州にも思えてしまうくらい、実は中国の隣にある国なのである。

またビシュケクでは農業、ロシアからの出稼ぎ、中国の製品を中央アジアに転売するビジネスなどで成り立っているため、中国に留学するキルギス人の若者も多い。つまり、日本人が中国を見ているようにキルギス人にとっても、広大な大地と人口(つまりビジネス)が魅力的なのだと思う。

ちなみに、ウイグルからカザフスタンのアルマトイに行った時、アルマトイからビシュケクの相乗りワゴンに乗ったのだけど、そこにいたキルギス人女性と私の共通語は、まさに中国語だった。彼女はちょうど中国からビシュケクに帰る途中で、カザフスタンの空港経由でアルマトイにやってきたという。

それ以外にも今までキルギスでは中国語を話す若者と何人も会ってきた。




2位 英語

ロシア語優位だったキルギスでは英語も最近はかなり浸透している。特にロシアへの出稼ぎが今後厳しくなってきているので、英語圏やドイツ語、日本語、韓国語の学習者が増えるとともに、若い人たちの間の意識が高い人たちの間では英語がさらに通じるようになる可能性がある。

若い世代を中心に、ロシア依存という体質を変えていく意識、またLGBTの運動がキルギスで起こったこともあるので、中央アジアの中で唯一民主的な土地柄とも言われていることもあり、今後、英語の通じる人はさらに増えていく可能性は非常に高い。これは実物である。

 

1位 ロシア語

ロシア語とは以下の記事にも書いたが、本来はキルギス人の母語ではない。けれどもソ連から独立してまだ30年しか経っていないので、当時のソ連を生きた時代の人たちが今も自分の言語のように使っていることもあり、なかなかロシア語の地位は下がらない。

「中央アジアでロシア語の権威が落ちないと思う理由」

中央アジアではロシア語=社会的信用のような役割もあり、特にキルギスとカザフスタンではそれが強い。今後、少しずつ英語にシフトしていくと思われるが、それも多くの人が思っているよりもすぐには来ない。というのが私の感じるところ。

キルギスへ旅行にしかきたことがない人や、ネットでしか情報を得ていない人は、ほとんどのキルギス人がロシア語を母語のように扱っていると信じている。それは都会のビシュケクに住む人たちもそのように思っているのである。

けれども、キルギスは都市化が進んでいない国であり、ビシュケク都市圏はせいぜい200万人に満たないくらい。つまり、600万人のうち、300万人ほどは完全に村などの数千〜数万規模の町に住んでいるので、実際は国全体ではロシア語が流暢にできる。というのはエリートまでいかなくても、ある程度教育を受けている証拠なのである。つまりキルギスでは国の半分くらいはロシア語がきちんと話せないということである。実際に私はオシュでそのような人を何人もみてきた。

その証拠に、私がオシュで通っていたロシア語の学校では、多くのキルギス人がモスクワに出稼ぎに行くためにロシア語を勉強していた。

「キルギスのオシュでロシア語学校。1ヶ月7500円で体験してみた話(英語学校情報もあり)」

また私のキルギス人の友達でも、英語はできるけどロシア語は苦手という人から、トルコ語の方が得意。など、ロシア語が苦手な人もいる。それでもやはり国全体でロシア語崇拝が強く、これは数年〜10年くらいは続くのではないかと思う。




キルギスが多言語拠点として最強だと思う理由

ヨーロッパの言語だけをいくつか学んでいる多言語学習者とは違い、私のように東洋、西洋、インド、アラブ、多方面の言語を学ぶものにとって、この国がいかに天国であるのか?ということがこれで分かったのではないか?と思う。

地政学的にも、西から東、北から南、割とユーラシアの真ん中にある国であり、小国なので外国語力なしでは成り立たない国でもある。なので外国語学習に熱心な人が多く、若者の人口も多いので、練習相手がいくらでも見つかるのである。

ヨーロッパの言語、東アジアの言語、さらにイスラム教の国なのでアラビア語、インド人人口が非常に多いのでヒンディー語、またユーラシアの上位言語であるロシア語、また現地のキルギス語はトルコ語と言語系統が同じでトルコ語のセンスも養え、キルギス語の単語には多くのペルシア語が流入しているのでペルシア語もかなりかじれる。

私が辿り着いた多言語国家。それがまさにキルギスなのである。

ちなみにコーカサスのジョージアも多言語拠点としては良いが、あそこには韓国語、ヒンディー語、中国語、日本語に関心のある人がキルギスに比べて少ないので、ヨーロッパの言語を中心に勉強している人にとっては多言語拠点としては良いかもしれない。

「東欧なの?アジア人差別もある?「ジョージア」生活でのトラブルと、負の部分と、良い部分」




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