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現存する英国(イングランド・アイルランド・スコットランド)貴族の頂点、公爵 TOP30

2018年10月24日

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現存する英国(イングランド・アイルランド・スコットランド)貴族の頂点、公爵 TOP30

2018年10月24日


フランスや日本では廃止されてしまった貴族制度。フランスでは、1789年7月14日に起こったバスティーユ襲撃(フランス革命の始まり)の後、憲法制定国民議会が8月4日に封建的特権の廃止を宣言。つまり、貴族の廃止が行われる。

日本では、江戸幕府~明治政府に代わる過程で、もともと血筋的にも地位が高かった人に、公爵や侯爵の地位を与えていた時期があった。(いわゆるイギリス貴族を真似た華族)

「日本の旧華族(貴族)階級の頂点「公爵」リスト TOP19」

けれども、これも戦後廃止。

ちなみにフランス革命によってフランスの貴族が廃止されてしまったと書いたけれども、実際にはイギリスの貴族ほどの恩恵は受けないものの、フランスの貴族もまだ続いていている。という事実も発覚。

これは、BBCニュースでも、なぜフランスの貴族は無くならないのか?という記事からも分かる。次回、フランスの貴族についてもぜひ書いていこうと思う。

Why France's aristocracy hasn't gone away (BBC news)

フランスの貴族は、現在フランスの法務省によって、称号や、出生証明書などの公的文書が管理されているようだ。

https://en.wikipedia.org/wiki/French_nobility

で、この記事ではフランスの現存する貴族を書いていこうと思う。

おそらくイギリス王室と違ってイギリスの貴族と聞いてもパっと思い浮かぶ顔というのはないのではないだろうか。

エリザベス女王なんかは人前にいつもでているので目立つけれども、イギリス貴族はそうではない。なので、写真付きで、紹介していきたいと思う。

ちなみに、イギリスの貴族の場合、その一番上にあたる公爵のほとんどが王室の人間であるところも、覚えておくべきところかもしれない。

日本の場合は、華族をみてもわかるけれども、皇室離脱をしているのが特徴的。また、イギリスでは、貴族に認定された年代によって、その貴族の名前も違っている。

スコットランド貴族(~1707年)
グレートブリテン貴族(1707年~1800年)
アイルランド貴族(~1868年)
連合王国貴族(1801年~1898年)

というように。特に現在アイルランドはイギリスではない。けれども、日本が大日本帝国の時に朝鮮貴族を作ったように、

「朝鮮貴族の「侯爵、伯爵」リスト TOP21 と、韓国を裏切った親日派(チニルパ)→「乙巳五賊」「丁未七賊」「庚戌国賊」リストに載った人物たち」

国が変わっても、イギリス王室が認める形で存在しているのだという。つまり、日本の皇室が今もなお、朝鮮貴族を認めているというようなイメージだろうか。

アイルランド貴族は、貴族のランクとしてイングランド貴族、スコットランド貴族に次いで3番目で、グレートブリテン貴族と同列である。連合王国貴族よりは上になる。

というような文章も発見。

ちなみに、イギリス貴族の中で、一番古い6つの公爵が、以下である。

コーンウォール公爵(1337年)
ランカスター公爵(1351年)
クラレンス公爵(1362年)→1892年で廃止
ヨーク公爵(1385年)
グロスター公爵(1385年)
アイルランド公爵(1386年)→1388年に喪失

以下、ウィキペディアの英語版によるものを引用

The oldest six titles – created between 1337 and 1386 – were Duke of Cornwall (1337), Duke of Lancaster (1351), Duke of Clarence (1362), Duke of York (1385), Duke of Gloucester (1385), and Duke of Ireland (1386).

また、今回調べた中で、公爵は30以上あったけれども、うまく30にまとめた。これで、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国における貴族の頂点、公爵の人物の全体像が把握できたことになる。

 

①ランカスター公

創設年 1351年3月6日
創設者 ヘンリー・オブ・グロスモント
現所有者 なし
相続者 
チャールズ (プリンス・オブ・ウェールズ)

この記事の中で、このランカスター公爵というのだけは特別な存在である。もともとランカスター家というのは、イングランドのランカスターを領したランカスター家のことで、のちにイングランド国王となったため特に著名であり、現在は公爵の地位はない。

もっと掘り下げると、在位期間が、1399年9月30日~1413年3月20日のヘンリー4世 (イングランド王)が、ランカスター家であり、この在位期間もランカスター朝であった。

ただし、ランカスター公は1413年に王冠にマージされた(爵位保持者がイングランド王位を継承した)ため、ランカスター公爵位の保持者がこれ以降存在しない。

などとウィキペディアにも書かれていた。ランカスター公爵位は存在しないが王冠にマージされたということは、これらの土地が現在、エリザベス女王2世のものであるということであろう。

なので英語版のランカスター公爵をウィキペディアでみると、エリザベス女王の写真が出てくるのだと思う。

https://en.wikipedia.org/wiki/Duke_of_Lancaster

 

②コーンウォール公(イングランド)

創設年 1337年
創設者 エドワード3世 (イングランド王)
現所有者
 チャールズ (プリンス・オブ・ウェールズ)
相続者 ウィリアム (ケンブリッジ公)

ロスシー公(スコットランドの公爵位)も同じである。つまりスコットランドが独立してしまった場合、チャールズはスコットランドの侯爵位をはく奪されるかもしれない。( ´艸`)

ノーフォーク公(イングランド)

創設年 1483年6月28日
創設者 リチャード3世 (イングランド王)
現所有者 エドワード・フィッツアラン=ハワード
相続人 ヘンリー・フィッツアラン=ハワード

爵位の元所有者エドワード・フィッツアラン=ハワードは、2002年6月24日に父マイルス・フィッツアラン=ハワードの死去により、第18代ノーフォーク公爵以外にも、以下の爵位を継承したとされている。

・第36代アランデル伯爵
・第18代サリー伯爵
・第16代ノーフォーク伯爵
・第13代バーモント男爵
・第26代マルトレイヴァース男爵
・第16代フィッツアラン=クラン=オズワルデスタ男爵
・第5代グロソップのハワード男爵

という感じで、1人だけで色々な爵位を持っていることがわかる。また、相続人は、かなり若い。以下に相続人の記事に顔写真が載っていた。

Henry Fitzalan-Howard, Earl of Arundel and Surrey, is the new President of St Barnabas House and Chestnut Tree House in Sussex

ちなみに、ここまでは、現在のフランクフルトから発祥したアシュケナージ系ユダヤ人のロスチャイルド家よりも古い。

「ロスチャイルドの五家(フランクフルト、ウィーン、ロンドン、ナポリ、パリ)と、その末裔たちの現在」

 

④リッチモンド公爵(イングランド)

創設年 1675年
創設者 チャールズ2世
現所有者 チャールズ・ゴードン・レノックス

リッチモンド公爵は、これ以外にも、レノックス公爵ゴードン公爵という称号も持っている。それにしても眼鏡が丸く、スーツが青いっぽいせいか、知的なオシャレ男性に見える。

 

⑤グラフトン公(イングランド)

創設年 1675年9月11日
創設者 チャールズ2世
現所有者 ヘンリー・フィッツロイ
相続人 アルフレッド・フィッツロイ(ユーストン伯)

あまりにも整った顔をした公爵。この貴族の写真の中でも、一番有名デザイナーにいそうな顔に見えると思ったのは私だけだろうか?( *´艸`)

「なぜ世界の有名ファッションデザイナーにはゲイが多いのか?」

 

⑥ボーフォート公爵(イングランド)

創設年 1682年12月2日
創設者 チャールズ2世
現所有者 ヘンリー・サマセット

写真は以下から確認できる。
Henry Somerset, Marquess of Worcester

 

⑦セント・オールバンズ公(イングランド)

創設年 1684年1月10日
創設者 チャールズ2世
現所有者 マレー・ボラクラ-ク
相続人 チャールズ・ボクラーク

 

⑧ベッドフォード公爵(イングランド)

創設年 1694年5月11日
創設者 ウィリアム3世/メアリー2世
現所有者 アンドリュー・ラッセル
相続人 タヴィストック侯爵ヘンリー・ラッセル

現所有者のアンドリュー・ラッセルの写真は以下のURLにある。始めてみた。と思えるくらい四角い顔の人が登場するので、閲覧注意!

https://alchetron.com/Andrew-Russell,-15th-Duke-of-Bedford

 

⑨デヴォンシャー公(イングランド)

創設年 1694年5月12日
創設者 ウィリアム3世/メアリー2世
現所有者 ペレグリン・キャヴェンディッシュ
相続人 ウィリアム・キャヴェンディッシュ

以下、動画が見られる。(意外とイギリスの貴族はインタビューなどにも出ている模様)

Keeping Chatsworth Current with the 12th Duke of Devonshire

 

⑩マールバラ公(イングランド)




創設年 1702年
創設者 アン女王
現所有者 チャールズ・スペンサー=チャーチル
相続人 ジョージ・スペンサー=チャーチル

なにやら、ファッション雑誌?に出てきそうな写真がでてきた。このリストの写真の中では一番カジュアルな感じにも見える。

⑪ラトランド公爵(イングランド)

創設年 1703年3月29日
創設者 アン女王
現所有者 デビッド・マナーズ
相続人 チャールズ・マナーズ(グレンビー侯)

ちなみに、デビッド・マナーズの夫人は、ベルボア城の不動産管理者と恋に落ちていると報道されていた。以下の記事にデビッド・マナーズの写真もあり。

Duchess of Rutland 'falls in love with the estate manager at Belvoir Castle'

 

⑫ハミルトン公爵(スコットランド)




創設年 1643年4月12日
創設者 チャールズ1世
現所有者 アレグザンダー・ダグラス=ハミルトン

 

⑬クイーンズベリー公爵(スコットランド)

創設年 1684年2月3日
創設者 チャールズ2世
現所有者 リチャード・モンタギュー・ダグラス・スコット
相続人 ウォルター・モンタギュー・ダグラス・スコット


リチャード・モンタギュー・ダグラス・スコットは、クイーンズベリー公爵のほかに、バクルー公爵でもある。

ちなみに、写真の技術が凄いのか、それとも若いのか。年寄りには見えるけれども、なぜかその年齢の人たちと比較すると若く見える。

⑭アーガイル公爵(スコットランド)

創設年 1701年6月21日
創設者 ウィリアム3世
現所有者 トーキル・キャンベル

 

⑮アソル公爵(スコットランド)

創設年 1703年
創設者 アン
現所有者 ブルース・マレー

南アフリカで生まれ育ったようだ。写真は以下の記事に載っていた。

Dukes of hazard: How dwindling number of non-royal aristocrats are facing extinction

 

⑯モントローズ公爵(スコットランド)

創設年 1707年
創設者 アン
現所有者 ジェームズ・グラハム

⑰ロクスバラ公爵(スコットランド)

創設年 1707年
創設者 アン
現所有者 ガイ・デイヴィッド・イニス

 

⑱マンチェスター公爵(グレートブリテン)

創設年 1719年4月13日
創設者 ジョージ1世
現所有者 アレグザンダー・モンタギュー

 

⑲ノーサンバーランド公爵(グレートブリテン)

創設年 1766年10月22日
創設者 ジョージ3世
現所有者 レイフ・パーシー
相続人 ジョージ・パーシー

現当主のレイフ・パーシーの相続人の写真はウィキペディアにあり写真も見ることができる。

 

⑳リンスター公爵(アイルランド)

創設年 1766年11月26日
創設者 ジョージ3世
現所有者 モーリス・フィッツジェラルド
相続人 不明

リンスター公爵は、この記事の中でも二つしかないアイルランド貴族である。

 

㉑ウェリントン公爵(連合王国)

創設年 1814年5月11日
創設者 ジョージ3世
現所有者 アーサー・チャールズ・ウェルズリー
相続人 アーサー・ジェラルド・ウェルズリー

 

㉒サザーランド公爵(連合王国)

創設年 1833年1月14日
創設者 ウィリアム4世
現所有者 ジェイムズ・ハミルトン

顔写真は以下。
arthistoryreference.com/t145/2465a.htm

 

㉓アバコーン公爵(アイルランド)

創設年 1868年8月10日
創設者 不明
初代公爵 ジェームズ・ハミルトン
現所有者 ジェイムズ・ハミルトン
相続人 不明

初代アバコーン公爵であるジェームズ・ハミルトンは、2度にわたりアイルランド総督(在任1866年 - 1868年、1874年 - 1876年)を務めている。

アイルランド貴族(英: Peerage of Ireland)は、アイルランド卿またはアイルランド王としてのイギリス君主によって叙された貴族の総称。アイルランド貴族の創設は19世紀末で終わった。アイルランド貴族は公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵からなる。イギリス君主は、現在はアイルランド共和国の中にある土地から派生した爵位を含む、アイルランド貴族の管轄権を行使し続けている。

ちなみに、アバコーンは15,000エーカー(61平方キロメートル)以上の土地を所有するアイルランド島最大の地主の一人である。

現在、アイルランド島の北部は、イギリス領になっているが、そこにある北アイルランド・ティロン州ニュータウンスチュワートバロンズコートを邸宅としているようである。

ちなみにアイルランドの北がイギリス、南側がアイルランドという国になっているというイメージは、北海道北部がロシア、南部が日本になっているイメージと似ているかもしれない。

「北海道が独立したら、アイルランドやデンマーク並みの国家が誕生するが、最終的にはロシア連邦に組み込まれる?」

㉔ウェストミンスター公爵(連合王国)

創設年 1874年2月27日
創設者 ヴィクトリア
現所有者 ヒュー・グローヴナー

現所有者のヒュー・グローヴナーは、とても若く好青年だ。以下の記事に写真が載っていた。
One of Britain's richest men inherits billions and avoids paying inheritance taxes

 

㉔ゴードン公爵(連合王国)

創設年 1876年
創設者 ヴィクトリア
現所有者 チャールズ・ゴードン=レノックス

 

㉕ファイフ公爵(連合王国)

創設年 1900年4月24日
創設者 ヴィクトリア
現所有者 デビッド・カーネギー

名前は、スコットランドのファイフにちなむ。現当主の写真は以下の記事にあった。
https://alchetron.com/David-Carnegie,-4th-Duke-of-Fife

 

㉖グロスター公(連合王国)

創設年 1928年3月31日
創設者 ジョージ5世 (イギリス王)
現所有者 リチャード

ケント公(連合王国)

創設年 1934年10月12日
創設者 ジョージ5世
現所有者 エドワード
相続者 ジョージ・ウィンザー

名前は、アングロ=サクソン七王国の一国であるケント王国に由来する。

 

㉘エディンバラ公(連合王国)

創設年 1947年11月20日
創設者 ジョージ6世(イギリス王)
現所有者 フィリップ(エリザベス2世の配偶者)
相続者 チャールズ (プリンス・オブ・ウェールズ)

 

㉙ヨーク公爵(連合王国)

創設年 1986年7月23日
創設者 エリザベス2世
現所有者 アンドルー

 

㉚ケンブリッジ公

創設 2011年4月29日
創設者 エリザベス2世
現所有者 ウィリアム
相続人 ジョージ・オブ・ケンブリッジ

 

㉛サセックス公爵

創設年 2018年5月18日
創設者 エリザベス2世
現所有者 ヘンリー


Reference Site
https://en.wikipedia.org/wiki/British_nobility
https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_dukes_in_the_peerages_of_Britain_and_Ireland

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