2015/12/24

プロソディ / 発音 / アクセント / イントネーション (抑揚) 意味の違い

キミの英語には、アクセントがある。とよく外国人に言われたことはありませんか?

ん?アクセント?そう。誰もが知っている、あのアクセント。アクセントがあるなんて言われたら、反射的に嫌な気持ちになりますよね?でも、アクセントって一体何なのでしょうか?

私はアクセントというのは、

photograph [ˈfoʊt̮əˌɡræf]
photographer [fəˈtɑɡrəfər]
photographic [ˌfoʊt̮əˈɡræfɪk]

のように、強勢するところ、つまりストレスのことをアクセントだと思っていました。

はい、そういう意味もあるのです。ですが、


実際に、accentuate [əkˈsɛntʃuˌeɪt] というような動詞もあるように、強勢(ストレス)のことをアクセントとも言います。これがややこしいのですね。

ですが、現在広く使われているアクセントの概念には、こちらのページを開くと、わかりますが、2つの意味があります。
https://en.wikipedia.org/wiki/Accent



accent (sociolinguistics) / アクセント(社会言語学)
In sociolinguistics, an accent (/ˈæksɨnt/ or /-ɛnt/) is a manner of pronunciation peculiar to a particular individual, location, or nation.[1] An accent may be identified with the locality in which its speakers reside (a regional or geographical accent), the socio-economic status of its speakers, their ethnicity, their caste or social class (a social accent), or influence from their first language (a foreign accent).[2]

社会言語学的にいうアクセントとは、特定の個人、エリア、国家に特有の発音方法。そのアクセントによって、どこの地方に住んでいるとか、社会的、経済的な地位、民族性、カーストまたは社会階級、その人の母国語などがわかります。こういうことを、アクセントの総称として私たちは何気なく使っています。

accent (phonetics) / アクセント (音声学)
Accent (/ˈæk.sənt, ˈæk.sɛnt/) is the phonetic prominence given to a particular syllable in a word, or to a particular word within a phrase. When this prominence is produced through greater dynamic force, typically signaled by a combination of amplitude (volume), syllable or vowel length, full articulation of the vowel, and a non-distinctive change in pitch, the result is called stress accent, dynamic accent, or simply stress. When it is produced through pitch alone, it is called pitch accent (although this term is often used with a somewhat different meaning; see below). When it is produced through length alone, it is called quantitative accent.[1] English has stress accent.

こちらは、上記に述べた、

photograph [ˈfoʊt̮əˌɡræf]
photographer [fəˈtɑɡrəfər]
photographic [ˌfoʊt̮əˈɡræfɪk]

のような強勢(ストレス)の意味で使われるアクセントです。

そして、このアクセント(音声学)のほうには、2種類のアクセントが存在します。 それは、

ストレス・アクセント (Stress Accent)
②ピッチ・アクセント (Pitch Accent)

つまり、アクセントの中には、ストレス・アクセント呼ばれるものがあり、これを皆、アクセントという代わりに、ストレスと言っているのです。そして、アメリカ人でさえも、発音記号の強勢(ストレス)する箇所を、ストレスと言ったり、アクセントと言ったりするからまたややこしいのです。もう一度言いますが、ストレス・アクセントが正式名称です。

これで謎が解けましたね?

これって、おそらくどうでもよいと思っている方が殆どだと思っているのですが、これはこの記事の要(かなめ)ともいえる部分です。

多くの日本人学習者は、英語を②のピッチ・アクセントで話しているきらいがあります。というのも、日本語は②のピッチ・アクセントだからです。


(松崎選手?ピッチャー…)

ピッチとは、野球のピッチャーをイメージしてもらうとわかりやすいのですが、投げるという意味が本来の意味です。それが、音声学の周波数、音の高低に使われるようになりました。

箸、橋の発音の違いを外国人に聞かれた記憶はありませんか?

ピッチ。

つまり高低で意味を表す言語、それが日本語とも言えます。

日本語には、

①ストレス・アクセントが存在しません。

ですが、英語には①も②も存在するため、大変リズミカルな言語となっています。
ここで、アクセントという言葉の定義が、2つあるということをお分かりになっていただけましたか?

おそらく、みなさんはアクセントという単語をみて、薄っすらとしか思いつかないイメージで話していると思うのですが、このように、きちんと言語化して整理すると、3つも意味があるという事です。

そしてこれらの意味を知っている人と知らない人には、当然、現地の人がどのように話しているのかを研究できる速度も変わってくるでしょう。

発音とは?
みなさん、よく発音を気にしますが、発音とは国際音声記号に沿って発話 (utterance) することですよね?これは誰でもわかると思います。母音と子音をきちんと発音する。これが発音です。
たとえば、イギリスとアメリカの発音は違います。
dog [dɒɡ] / dog [dɑɡ] 
このように母音が違いますよね?イギリスではドーグのように発音しますが、アメリカではダーグのように発音することが多いです。

抑揚 (intonation) とは?
質問の時、最後に上がったりしますよね?けれど、質問だけれども、最後が下がったりしたりもしますよね?こういうのをイントネーションと言います。

発声 (phonetion) とは?
日本人でも、声の質は皆それぞれですよね?音楽をやっている人は声が大きい人も多いですし、鼻が詰まって、鼻声で声が甲高い人もいたりします。たとえば、英語が分からない人で日本語を話しているのに、なぜかその人の日本語が英語っぽく聞こえたりします。たいていそういう場合は、歯に矯正装置(ブラケット)をつけていたりします。あと、歯が少し出ている人も、口で息している場合が多く、鼻から音を出すような発声になっていることが多く、英語を話しているように聞こえたりもします。
ここでお気づきだと思いますが、英語は日本語よりも鼻を使うことが多いです。試しに鼻をつまんで英語を話してみてください。ずいぶんと英語が話しやすくなりますよ?自然と、日本語的な発声の仕方から、英語っぽい発声の仕方に変わるのです。

韻律・プロソディー (prosody) とは?
ウィキペディアのページによると、
言語学における韻律(いんりつ)あるいはプロソディー(Prosody)とは、発話において現れる音声学的性質で、その言語の一般的な書記記録からは予測されないものすべてをいう。具体的には抑揚あるいは音調、強勢、音長、リズムなどを含むが、これらのうちで文脈によって異なりうるものを指すのであって、その言語で決まっているアクセント(高低アクセントあるいは強勢アクセント)、声調言語の声調、音長を弁別する言語における長母音・短母音の区別といった性質は含めない。
韻文における韻律は、基本的にはそれを構成する単語の形(アクセントパターン、声調、音節・モーラ数など)に基づいて定められたものであり、無関係ではないが別の概念である。

上記、太字で書いているように、韻律とは、言語学での意味と韻文における韻律の意味と二つあり、ここで書いているのは、もちろん言語学での意味の韻律です。これが一番理解されていないところです。韻律(韻文)のほうは詩についての内容なので、このページでは割愛します。

ちなみに、私がアメリカンアクセントのプロソディになるために使用している本はこちら。かなり評価が高いテキストで、この一冊を持っているか持っていないかではやはり、違うようです。

私は特にページなどを気にせずに、このCDについているオーディオをシャドーウィングしています。というのも、プロソディは理論よりもサブリミナル的に覚えるのがいいといわれているからです。ちなみに私はこれを注文したら次の日の夜に届きました(笑)はやっ!!CD5枚入っているので、一か月1枚のペースでやっています。

「英語のプロソディはサブリミナル的に覚える」


(画像をクリックするとアマゾンの詳細ページでレビューなどが確認できます)

韻律 (言語学) → こちらを理解してください
韻律 (韻文) → 理解しなくていいです。

その韻律・プロソディ―というのは、ウィキペディアによると、
日本語の例を挙げると、「…じゃない」という言い方は3種類の意味に用いられ、それぞれ異なる韻律で発話される。…を否定する文字通りの意味では「な」にアクセントを置く。また、「…ではないが~ではある」という意味を持たせる場合は「じゃ」にアクセントが置かれる。…を肯定する意味(反語)では尻下がりの抑揚になる。特に強調する場合など、「な」を長く発音することもある。疑問の意味では尻上がりになる。
英語でも、ルールは決まっていないけれども、人々の感情で上がったり下がったりするときありますよね?これはイントネーションパターンでも調べることができず、現地に住んで、聞いて、自分自身もやってみないと身につかないものだと思います。
私は国際音声記号、またはイントネーションパターンをある程度理解していますが、この韻律・プロソディ―に関しては、理解しているとは言えません。

これが、多くの人が私の英語がネイティブではないという理由だと思っています。

一方、韓国に2年近くいた私は、韓国語を話すとき、発音は下手ですが、韻律・プロソディ―に当たるものは、自然と現地の生活で身についてしまったので、よく、なんでそんなに上手なの?と言われます。単語が全然わからないのに、現地の人には、自分の韓国語と私の韓国語のこの韻律・プロソディが同じように聞こえるため、上手と錯覚してしまうのでしょう。
その韻律・プロソディ―の中で、もう1つ重要な部分があります。
それは世界中の外国語は、3つにわけることができるという点です。こちらは日本語圏でも情報が少ないので英語版URLを添付しておきます。
https://en.wikipedia.org/wiki/Isochrony
かなり専門になってきますが、ここを知ると、なぜ自分の英語がネイティブっぽく聞こえないのか、ご理解いただけると思います。(読んでいる方が全員というわけではありませんが…)

Syllable timing
音節で読む言語です。スペイン語やフランス語、中国語がこれにあたります。 たとえば、スペイン語を例に出すと、
私は日本人です。 Soy japonés. [ˈ①soi ②xa➂poˈ④nes] 4音節です。 これが日本語のモーラになると、 ①ソ②イ➂ハ④ポ⑤ネ⑥ス となります。
中国語も、1つ1つの漢字をきちんと読んでいくのが基本となるので、①の syllable timing に分類されています。
日本人にとっては、一つ一つ発音するということで、③のstress timing よりも簡単に思えます。
以下使用。 (For your reference)


Mora timing

(数少ないハワイ語と英語が比較できる動画)

これを見ると、ハワイ語と英語が、まるで日本語と英語のように、歴然としているのがわかります。おそらく、この動画をみてしまったら、ハワイに親近感を持ってしまうでしょう。

ハワイ語なら別に、子供に英語耳を鍛えさせなくても、学べそうだと思いませんか?これは、韓国語がわかる私だから断言しますが、韓国語の発音より日本人にとって簡単です。

モーラとは、モラトリアムという単語をご存知の方なら、おわかりだと思うのですが、モーラとはいったん止まるという意味があります。つまり英語で言えば、"pause" モラトリアムは日本語では、猶予のような意味で使われますね?モーラを日本語で言うと、拍(はく)といいます。拍手のように、手を一度叩くことですね。
「チョコレート」は、「①チョ」「②コ」「➂レ」「④ー」「⑤ト」=5モーラです。
これを音節にしたらどうなるか?

「チョコレート」は、「①チョ」「②コ」「➂レー」「④ト」=4音節です。
こういう考え方です。
のように、手をたたきながら、1つ1つ発話することです。英語圏の人が日本語を学ぶときは、手をたたきながら、練習したりします。なぜなら、モーラ言語は、世界の主要外国語では日本語だけだからです。他にもありますが、
Gilbertese language
Luganda

Hawaiian language 
など、グーグル翻訳にも載っていないようなレアな言語です。つまり、モーラ言語と聞くと、言語学者の人たちは日本語を思い浮かべるでしょう。

Stress timing アラビア語・ロシア語・英語などはこれに当てはまります。 英語を例にしてみましょう。

(これは、とてもわかりやすい動画です)
ロシア語でも、英語のようにストレス(強勢)に位置していない母音は音が変わってしまいます。簡単に言うと、あまり聞こえないという感じで、本来の国際音声記号の母音とは違ってきます。これは、英語とロシア語が共通している部分です。
一方、アラビア語も➂のStress timing に当てはまるのですが、母音は変化しません。

Can you speak Japanese 
①[kæn yu spik ˌdʒæpəˈniz] (国際音声記号をきちんと発話した場合) ②[kən yə spik ˌdʒæpəˈniz]
①は、キェァニュー ②は、クヌー 
なぜなら、このセンテンスで強調するべきところは、日本語を話す。という箇所だからこちらは国際音声記号通りに発話します。

(こちらの画像にクリックするとアマゾンのクチコミページに移動します)



この本には、すべてのアメリカ英語のイントネーションパターンが掲載されています。YouTubeでオーディオ、またはインターネットでスクリプトもPDF化で公開されていますが、本腰を入れて学びたい場合、手に取ってみるのもよいでしょう。 American Accent Training という大変有名な一冊です。

話しは戻って、

ポイントは英語やロシア語の場合、強勢(ストレス)されない母音は音が弱くなり、国際音声記号の母音とは違う音、つまり、弱い音になります。ここが知識としてあるのと、ないのとでは、これから英語を聴くときに意識するところも変わってくるはずで、知っている人のほうがより英語を聴きやすいくなる、話しやすくなるのは言うまでもないでしょう。
こういうすべての要素がネイティブスピーカーと同じようになると、アクセントがあるね。とは言われないようになります。そういう私も韻律はとても苦手ですが(^-^;

こんな記事もオススメです。
「複数言語を操るマルチリンガルになるためには?」

0 件のコメント: