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「河野太郎」外相のアメリカ英語がネイティブすぎる件と、話し方を参考にするべき理由

2018年2月14日

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「河野太郎」外相のアメリカ英語がネイティブすぎる件と、話し方を参考にするべき理由

2018年2月14日


この記事は2018年2月に書き始め、2019年8月、カザフスタンのアルマトイで編集しているので、当時のブログに内容を付け足す形となっていることを先に言っておく。

ではでは以下。。

最近、ニュースをみれば河野太郎という名前をよく聞くようになった。そんな私は、河野氏のファンでもある。

なんだろう、河野氏と言えばキャラが濃いというか、一度みたら忘れられないような印象を与える顔、また少年っぽい仕草などもあり、非常に個性的に映る。

もしかしたら、眉毛が独特で、男らしいから惹かれているのかも…( ´艸`)そんな、河野さんでも、キャラ的に超えられない、アメリカで有名な日本人男子がいるのだけどね…。

正直、河野氏はここまでキャラは濃くない…。

「川崎宗則さんのカタカナ英語が、アメリカ人から評価される理由【アメリカの反応】」

川崎氏の場合、英語が全然話せない状態から、アメリカのメディアに、その独特なカタカナ英語で通訳を介さず英語を頑張ろうとする姿勢!が話題になり、評価されているところがあるのに対して、河野さんは以下に紹介する経歴を見ても、やはりきちんと勉強されているからね。

とはいっても政治の世界では河野氏は非常に目立つ。考えてみて欲しい。前外相は岸田文雄氏だったけれども、彼と言えば、オバマさんの広島訪問のとき、一緒に並んでいたくらい、国際的な認知度も高いのにもかかわらず、河野氏のあの独特な存在感には敵わない。

①河野太郎氏のライバルは、韓国の外相「康京和」!?

また、お隣の韓国では康京和(カン・ギョンファ)外相という、これまた韓国でもほとんど見かけないような外見の知的な女史がいて、彼女もまたある意味独特だ…( ゚Д゚)

この康京和さんもある意味、韓国ではものすごく人気である。ソウル地下鉄のアナウンスをしていたくらい英語の発音が綺麗。

また彼女の動画をみたコメントには、「白髪女なのに、美しく見える!」と言い出す人までいた。けれど、これって彼女が特別人気かというよりは、彼女の英語が上手だから人気なのではないか。とも思ってしまうのだ。

「非常に韓国離れした、韓国の外相「康京和」氏の英語がネイティブすぎる件【韓国の反応】」

河野太郎(@konotarogomame)氏のtwitter より(外交上手)

で、話は戻って、日本もそうだが、韓国では英語ができるだけで外見が良いのと同じくらいのステータスとなるからだ。

そのため整形だけでなく、英語の発音矯正にしっかり取り組む韓国人は日本人以上に多い。けれども、日韓を行き交っていて思うのは、日本も韓国も英語のできる人同士のレベルはさほど変わらない。

で、康京和氏の英語はたしかに洗練されていて美しいと個人的には思う。韓国人特有の発声法ではないのも不思議。

※韓国人の中には、ネイティブっぽい発音の人も大勢いるが、声の出し方で韓国人だと分かってしまう場合があるのにもかかわらず…

②河野太郎氏の経歴

河野氏の英語に関して書く前に、以下、簡単な経歴を追ってみたいと思う。

YMCA幼稚園(YMCA=キリスト教女子青年会)


1981年(昭和56年)4月に慶應義塾大学経済学部に入学するも2ヶ月で退学

マサチューセッツ州アンドーバーでサマースクールに通う。

コネチカット州のボーディングスクール、サフィールドアカデミーで1年間過ごす

1982年9月にワシントンD.C.のジョージタウン大学に入学

1984年にジョージタウン大学を休学
ポーランド中央計画統計大学(現在のワルシャワ経済大学)に交換留学

1985年(昭和60年)1月にジョージタウン大学に復学

1985年12月にジョージタウン大学卒業

と、ものすごい経歴。この経歴を見て思ったのは、雅子さまみたいにロシア、NYなど幼児期にあっち行ったりこっち行ったりはしていないものの、大学卒業後の経歴が凄い。

「皇后(エンプレス)、雅子さまの英語力。と経歴に世界各国が注目!【海外の反応】」

またポーランドにも交換留学に行っていたという部分も非常に興味深い。ちなみに河野氏はポーランドで警察に逮捕され、翌朝まで留置場に入れられたという暴露までされている。

③河野氏の英語を検証(発音・イントネーション)

この英語を聴くと誰もが、「え、河野さんってネイティブなの」と思うのだろう。河野氏の英語関連の動画のコメントを見ていると、顔も出さない匿名の人たちが、「彼の英語はネイティブっぽくはないけど、十分だよね」と言った書き方をしているものもいる。

で、このネイティブっぽいっていうのは一体何なのだろうか。河野氏の英語は発音もイントネーションも、一般の日本人のレベルをかなり超えている。

例えば、

・japan→a は、aeの発音。日本人はたいていaeを恥ずかしがって発音しない
・change→チェインジと言っている。日本人はたいていチェーンジと言ってしまう
・how→ハウはイギリス英語。アメリカ英語はハオ
・turn→Rの発音がバッチリ

これら0:38まで出てくる単語を聞いても、英語学習者の70%は正しく発音できていないが、河野氏は普通にアクセントの位置も、アメリカ英語とイギリス英語の発音の違いも分かったうえで話している。

以前も紹介したが、英語をきれいに話すには、ピアノと同じで一つ一つの単語のアクセントの位置、発音を理解したうえで、イントネーションを学ぶことである。


「プロソディ / 発音 / アクセント / イントネーション (抑揚) / ピッチ。これらの意味の違いと役割」

それに加えて、日本人が崇拝してやまないアメリカ英語っぽく聞こえるには、aeを伸ばしたり、アメリカ英語のR(世界の主要言語で米語だけに存在する)を習得したり、リエイゾンで単語と単語を繋げるようにするため、tの音をd化したりと、これまたやることが多いのだ。

正直、これほどまでに日本側の意見を流暢に、言葉を止めずに話せる河野氏は日本の政治界に必要不可欠な存在だろう。

 

④重要なのはかっこつけ英語ではなく、ロジカルに説明する力

で、二つ目の動画は、BBCの日本語版なのだけど、河野さんはもちろん英語でインタビューに答えている。英語が流暢だけでなく、自分の考えを誰もが理解、納得できるような言い回しで、きちんと回答されているのは誰が聞いても分かるだろう。

で、私は一つ言いたい。

「ペラペラも夢じゃない?一日5分でOK!」とか、「ネイティブと通話レッスン」など、特に「格安」や、「ペラペラ」、「ネイティブ」などをうたい文句にしている英語学習法に翻弄されている多くの日本語学習者に言いたい。

そんなもの学んでもお金にならないから。

英語は文法を一番重視し、同時に一つ一つの単語を語源レベルで学んでいき、少しずつ蓄積しながら、最後に発音をやるほうが望ましい。

英語を学ぶ動機=ペラペラ話して注目を集めたい。というよりは、人の話をきちんと聴くリスニング力があり、人からされた質問に対してきちんと答えることのできる英語力、これが多くの人が目指すべきところだと思う。

特に自分の意見を続けて言うのが苦手な日本人は、文法をしっかり学んでブログや日記で自分の思ったことを書く癖をつけることで、英語力は伸ばしつつも、自分の考えを発信できるようにしたほうが良い。

なので、ただ漠然と、「ネイティブ」とか「帰国子女」という言葉に劣等感を感じて、ライバル心を持っているような人は、人生の多くを英語だけに使ってしまわないように注意してね…( ゚Д゚)

 

⑤日本人同士で競争しても仕方ない

医薬翻訳を辞め現在海外でブログ生活をしながら、英語・アラビア語・中国語メンターとして10人に言語のいろはを教えている私。そのほとんどが、TOEIC700点以上で、読み書きは上手だが話すのが苦手という人が多い。

私も含めてだが、英語は日本人らしく話せば良いだろう。もちろん、単語一つ一つにおける最低限のアクセントはしっかり覚えておくべきで、イントネーションパターンなども覚えておくべきだろう。

私はこの部分をきちんと知っているので、英語を話しても聞き返されることがほとんどない。なので、敢えて鼻にかかったアメリカ英語や、いわゆる喉英語みたいな話し方をしない時も多い。

そもそも、日本人に対してアメリカ人みたいな話し方をして欲しいとは誰も期待していないことなのだ。

にもかかわらず、日本語圏では、特に「ネイティブ」という、いかにも鼻にかかったRの音を話す白人をイメージさせる言葉を使い、ネイティブっぽくなければダメという風潮を創り出している。


つまり、日本人が日本人を貶している馬鹿げた現象(外国人からすると異様に映る)

そのため芸能人がちょっと日本語っぽい英語で話すと、英語ができもしない人が匿名のコメントで、この人の英語は英語っぽく聞こえない。などと言う。

けど、そんなことに時間を使うなら、もっと実用的なことに時間を使ったらどうだろうか。( ゚Д゚)

ある意味、日本語の英語がいわゆる日本人が思う「ネイティブ」っぽくなってしまえば、普通のアメリカ人と変わらなくなってしまうので何の話題性にもならないのである。

私は英語で話すときは、日本語っぽい話し方もよくするし、ネイティブを意識した話し方もする。なぜなら、日本語っぽい話し方をすると、好感を得られることが物凄く多いと気づいたからだ。

XJAPANのYOSHIKIなんかも、もちろん英語は上手だけれども、彼はそもそもネイティブというのを意識した話し方をしていないと思う。

だからこそ、好感を得るのではないだろうか。

つまり、話は河野太郎氏の話に戻すけれども、このくらいの英語が一番日本人としてちょうど良いのであり、これ以上、英語の発音に時間をかけることは、英語教師を目指しているか、英語マニア以外、やる必要はないと私は思うのだ。

ちなみにイケメンの小泉進次郎氏の英語はいかにもカタカナ英語だが、それが通じているのなら、私は普通にかっこいいと思う。なぜなら誰も日本人に対して、アメリカ人のような発音を期待していないからね。

「日本の有名人(政界、官界、財界編)の英語力 TOP30」

 

FBでお友達にシェアしたところ、以下のコメントをいただきました!

光香子さん
発音、ほぼネイティブですね!子供の頃、そういった環境だったのかな?

Emiさん
分かりやすいだけではなく、説得力がありますね。
こういう、中身のある話し方ができるようになりたいものです。


播磨さん(フリーランス通訳)
すげー解りやすい英語(・_・)。こういう英語を目指したいです。


北原さん
ご指摘のとうりです。最近の二世議員は、よくやりますね。馬鹿にできません。河野さんしかり、小泉進次郎しかり。


廣瀬さん
外国に留学する時ほとんど自力で頑張ったという話しは聞いた事が有ります。


岡部さん
次の首相はこの人にやってもらいたい。


Sodeyamaさん
通訳ばかりに頼ってると、通訳者の通訳が外交上非常に大きな割合を占める事になってしまいます。
もしその通訳者が…


加賀さん
本気で、相手と向き合うには、通訳いれないのが、本当だね。

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