ノーベル賞と言えば、ユダヤ人が有名。なぜユダヤ人だけノーベル賞受賞者の多くを占めるのか。というのは、いつも話題に上る。
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また、意外にもハンガリーという国も人口に対するノーベル賞受賞者は多く、それはまだ日本でも知られていないので、調べてみる価値もあり。
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そんな中、アジアでも唯一、なぜ日本だけがノーベル賞受賞者を受賞するのか。ということは、毎年10月のノーベル賞受賞発表の月になると、必ず中国人や韓国人の間では、非常に話題になってくる。
2000年以降だけを計算すると、日本はノーベル科学系賞受賞数で米国に次いで2位を占めているのもポイント。
※韓国は金大中元大統領が2000年にノーベル平和賞を受賞しているが、これは科学系の賞ではない。

2018年時点で、2000年以降のみすでに18人目。→2019年に1人増えている。
全23人のうち、物理学、11人、化学7人、生理医学5人で、分野別に均等に配分されている(23人のうち2人は後に米国国籍を取得した)
こういう事実は、特に韓国で話題になっていることが多く、韓国人の科学者はどうしてだろう?と考えていることが分かる。
ということもあってか、韓国語のウェブサイトでこの件についてどのように書かれていたこの話題と、私の考えを少しだけ書いていきたいと思う。('ω')ノ
http://news.jtbc.joins.com/article/article.aspx?news_id=NB10600918
①基礎研究と応用研究の違い
まず、よく日本がノーベル賞受賞者を多く生み出す理由の一つに、基礎研究が韓国よりも進んでいるということがあげられている。
つまり日本とは違い韓国の場合は、基礎科学を無視し応用化学にフォーカスしている点だ。この説では韓国でもっとも流行っている説である。
韓国では、応用科学(応用研究)、つまり、当面の生産に役立つ技術開発に集中していると言われている。つまり基礎研究で生み出したものを利用して、何かを作るということが、韓国は得意なのだ。
②大韓民国の科学技術への投資は、世界最高水準
「アラブ人国家に囲まれた技術大国「イスラエル」がヨーロッパ扱いされる理由と、日本と違う部分」
上のランキングは、GDP比基礎研究投資のランキング。日本は韓国よりも、GDP比において、研究投資費はそれほど高くはない。一方、大韓民国のこの部分での投資は、世界最高水準であることがわかる。
その上、2016年に韓国では6万本程度の論文を発表。この数字はフランスと同じくらいであり、日本、ドイツ、イギリスなどの韓国よりも人口や経済規模の多い国は、10万本程度である。さらに驚くべきことは、韓国の研究開発投資、研究開発人材、科学技術分野の論文本数すべて過去20年間驚異的な速度で増加しているという事実もある。
つまり韓国の研究費に対する投資は、決して日本よりも劣っていないことが分かったと思う。とはいっても、研究投資にいくら費やしたか。というのは、ノーベル賞受賞者数とは全く関係ないことが分かる。
なので、韓国人は常に、日本人は韓国人にはない何かを持っているのではないかと疑っているのだ。
③韓国には、快適な研究環境がない?
快適な研究環境が与えられているのか?というのも、日本の研究者たちにノーベル賞受賞者が多いか。を考えるときに重要な点である。
日本の研究者が、実際に快適な研究環境を得ているのか?という質問に、多くの日本の研究者は、日本人のノーベル賞受賞者と環境の良さは関係ないというのだそう。
例えば、多くの日本人の研究者は、まるで世界のすべてのもの失い、1人だけこの世に残ってしまったかのように、ひたすら研究に没頭する。また、30年、40年もその同じ繰り返しであることが多いという。
④日本のノーベル賞受賞者の共通点
日本人のノーベル賞受賞者は、23人全員が一人の例外もなく、国公立大学出身であるという。その話を聞くと、日本の国立大学と私立大学には何か待遇の面などで違いがあるのだろうか?という疑問も湧く。
とは言っても、私立大学のほうが国立大学よりも収入は30%以上高いことが多く、環境面に根本的な違いはないと言われている。
その意味でも、このノーベル賞受賞者の共通点である国立大学というのは、いまだ不明なままだ。
⑤日本のノーベル賞受賞者は、ほとんど純粋な国内派
韓国では、日本の研究者は外国の科学界と緊密関係にあり、そのようなネットワークによって、韓国よりも優位なのではないか。と言われることがある。
とはいっても、日本のノーベル賞受賞者のほとんどが、国内派であるという点である。つまり、彼らのほとんどは海外留学をしていない。
※もちろん研究者として成長してから、海外研修として短期的に行く場合はある。
けれどもノーベル賞受賞にたどり着いた学問的な根源はあくまで日本で培ったものだという事を強調したい。
ここで日本と韓国とで違う部分は、日本人の場合、日本で育ち日本の大学に行き博士号を取得する。そのため海外経験が浅いため、英語力はあまり良くない。
対照的に、韓国の主要な大学の教授のほとんどがが、アメリカやイギリスの名門大学博士取得者である。
⑥職人精神は、日本だけのものではない
日本人研究者たちとこの話題について話していると、面白ことに多くの日本人が、「日本特有の職人精神や気質によってノーベル賞を受賞できる」と信じている事だ。
つまり日本人は利益のためよりも、自分がなんか一つのことについて深く掘り下げることの楽しさに没頭することが好きである。ということだ。それは現在のオタク文化にも見ることができる。
確かに日本の科学者たちには特有の誠実さと職人技があることは認めよう。しかし、この話を聞くとき、私は思うのだ。もともと職人精神のある日本人が、なぜ突然2000年以降にノーベル賞を次々と取るようになったのか。ということだ。
ご存知の通り、ノーベル賞は1901年度の受賞は開始している。けれども、日本人で科学的なノーベル賞を受賞したものはたった5人に過ぎない。
一方で、2000年から2018年までの19年間、いきなり18人も受賞しているのである。
また職人精神がノーベル賞受賞者を生む要因なのであれば、なぜ過去120年間そのほとんどが欧米諸国の人たちなのだろうか。という疑問も残る。
なので、この日本人による職人精神・気質が、ノーベル賞受賞者を生み出すといのは非常に説得力がないのである。
⑦マルチンの意見
韓国人側の書いた「なぜ韓国ではノーベル賞受賞者が現れないのか」に関する記事を色々見ていて思ったけれども、2000年以降に続々と登場した受賞者の生まれた年のほとんどが、1950年前であるということには触れられていなかった。
ご存知の通り、韓国は1945年に日本の統治下が終了した後に、混乱が起きて、大学の先生が不足した時代があった。
このとき、例えばフランス語の先生は誰でもなることができた。という韓国の先人の話があるくらい、教育において後れを取っていた時代があったことも原因なのかもしれないと思ったりもする。
「ソウル南部のコシウォンに住んでいたとき、80歳の韓国人に聞いた日本統治時代の真実」
以下のノーベル賞受賞者をみても、やはり戦後韓国が高度経済成長(1960年代後半~1970年代)に入る前に生まれたものが多い。→※日本の高度経済成長は、1954年~1973年あたりと言われている。
※このリストの中には、現在は米国籍になっているものも少なくない。
そのことを考えると、韓国もこれから10年先くらいに、ノーベル賞受賞者が続々と出てくる可能性は決して否定できないと思うのだ。
以下、「なぜ韓国ではノーベル賞受賞者が現れないのか」に対する海外の反応
■+798
ノーベル受賞者が出てくるはずがないでしょう。韓国の科学はそのほとんどが産業科学ですよ。基礎科学はバカ扱いされてきたので、多くの優秀な学生は皆海外留学で外に出てしまいますね…。
■+290
医学部に行った多くの優秀な奴たちが、ノーベル賞受賞者にもなれず、お金を稼ぎまくりに整形外科医になったんだろう。
このほかにも、コメント欄は、日本のように職人気質が無く金儲けにしか頭がない自国の人たちが恥ずかしいというような類のものが多かった…。
Reference
http://www.ohmynews.com/NWS_Web/View/at_pg.aspx?CNTN_CD=A0002483421
https://www.youtube.com/watch?v=lDe4IryiRxE
https://www.youtube.com/watch?v=FmONOq9r9Ks
皆さんはどう思いますか。コメント欄に残してくださいね('ω')ノ