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チベット語を勉強するメリットと、インドに住むチベット系民族の実態

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チベット語を勉強するメリットと、インドに住むチベット系民族の実態




マルチリンガール。お前、ついにチベット語にまで手を出してしまったのか。とお思いのあなた。正解です(笑)。キルギス語、ベトナム語、ジョージア語、モンゴル語などのマイナー言語学習を経て、今年はチベット語も始めようという気持ちだ。

その中で私自身、チベット語の言語系統や、人口、民族などを整理する必要があったので、この記事ではそういったことをまとめていきたいと思う。それ+インドにおけるチベット人の住む場所なども載せていきたい。→中国に行かなくてもインドにもたくさんのチベット人がいるので、将来的に私も行くことを想定して。

また最初に言っておくが、チベット語を勉強するメリットはない。とはいってもこの言語や民族に興味を持つにはまさにチベット語のちょっとしたフレーズの勉強は必須であるし、またそこから見えてくる、他の人には感じ取れないセンスをつかめることは言うまでもないだろう。

私もその新しい感覚を得るために、現在インド国内のチベット人の住む居住区をみて回ってこようか。と思っているところである。

さて、まとめていこう。

 

①シナ・チベット語族からみるチベット語

まずチベット語という言語を語っていく前にチベット語とは中国語と同じ言語系統だということを理解しておく必要がある。この地図はシナ・チベット語族の言語を色分けしたもの。この中には大きく分けて、中国語(北京語、上海語、広東語など)や、チベット語、ビルマ語などがある。

この語族は農業伝播と共に拡張していったという仮説が有力となっている。つまりこの語族は7200年くらい前の中国北部に住んでいた農耕民族に由来するらしい。

それが、ミャンマーの方に行って現地のミャンマー人とまざって現在のビルマ語(ミャンマー語)になったり、チベットもまた現地にもともといた民族と中国北東部の人たちが混ざり合う形で現在の言語や、人たちの外見を形成しているのかもしれない。

つまり、現在チベット高原に住んでいるチベット人たちも、もともとは現在の北京あたりから南下していって、現在のチベットあたりに住む民族と混血したのか?という感じ。この図は英語版のwikipediaにあったものだがわかりやすい。

また、そう考えると、チベット人と日本人のハプログループの一致にもなんとなく繋がるような気もする。。。

「日本人は黒人?日本人と同じ【ハプログループ D】を持つ、チベット人と、アンダマン諸島のオンガン人(ジャラワ族、オンゲ族)」

 

②ビルマ語と、チベット語はお互いに分かり合える?

次に、シナ・チベット語族は、中国語などのシナ語派と、チベット語やビルマ語などのチベット・ビルマ語派に分けることができ、つまりチベット語とビルマ語は同じブランチなので、似てるのでは?ということになる。そんな中、海外のサイトにはこの二つの言語はお互いに理解し合えるのか?というスレッドが立っていた。

https://www.quora.com/Can-Burmese-understand-Tibetan

確かに所々似ているところはあるが、理解はし合えないようだ。とはいっても、チベット語とビルマ語が近い関係にある。という知識は持っておいたほうが良い。

 

③チベット語の種類

そしてチベット語。このチベット語にはアラビア語における書き言葉と話し言葉のように、二つ存在する。書き言葉はどのエリアでも共通で通じる言葉。一方、話し言葉はいくつもの方言に分かれている。

https://www.tibethouse.jp/about/culture/language/

チベット自体が歴史的にかなり広範囲な国であったことからも分かるように、それぞれの方言を持つのは当たり前なのだけど、かなりお互いには通じないらしい。とはいっても共通語として古典チベット語(書き言葉)があるので書けばわかるようだ。

中央チベット語(ウー・ツァン)、カム・チベット語(チャムド、四川省、青海省、雲南省)、アムド・チベット語(青海省、甘粛省、四川省)、チョネ語(甘粛省、四川省)、ラダック語(ジャンム・カシミール州)、バルティ語(パキスタン)、ブリグ語(ジャンム・カシミール州)、ラーハウル・スピティ語(ヒマーチャル・プラデーシュ州)、ゾンカ語(ブータン)、シッキム語、シェルパ語(ネパール、チベット)、キドン・カガテ語(ネパール、チベット)

これらはチベット系の言語の中の、12の大方言群と言われるもの。ラサを中心とした「中央チベット語」が中心的な言葉であり、多くがこの方言を話す。そして、よくインドでチベット語留学などが、ダラムサラで行われているが、ここは、ヒマーチャル・プラデーシュ州なので、ラーハウル・スピティ語(ラダック語などよりも中央チベット語に近く意思疎通しやすいそう)。と言いたいのだけれども、これは英語圏で調べても、ダラムサラで教えているチベット語の方言がどこの方言なのかは書いてなかった。

とはいっても、以前以下の本を買おうとしたことがあり、この本に書かれていた情報として、

現代チベット語会話〈Vol.1〉

本書は、チベット文化に対する外国人の興味を着実に推進させることにその主たる目的を置いています。ラサ方言を対象とし、説明の方式は西洋の学問における文法や言語学の方式に従いました。ダライラマの亡命政権が位置する北インドの街ダラムサラで外国人の語学教育に公式に採用された教科書であり、世界中で最も広く用いられている教則本です。

と書いてあることからもわかるように、ダライ・ラマはもともと中央チベットから亡命してきているので、ダラムサラで教えているチベット語もラサを中心としたチベット語だということがわかった。

そのほかにも、インド北部のチベット人エリアでもあるラダックの「ラダック語」、ブータン(彼らもチベット系の民族である)で話されている「ゾンカ語」、インド北東部にあるチベット系の民族が多く住むシッキムの「シッキム語」など、こうやってまとめてみると、中央チベット語だけでなく、実にチベット系の言語にはいろんな言語があるという発見。

https://www.britannica.com/topic/Tibetan-language

 

④インドにおけるチベット人の人口が、18万人だけではない理由

インドにいるチベット人はどのくらい?と思った時、wikipedia の英語版でチベット人人口を見ると、たったの18万人ほどしかいない。今まで私にとってずっとインドに住むチベット人はこういう認識だった。

けれども、チベット語というよりもチベット諸語を話す民族であるラダック人(27万人)、シッキム人(61万人)を合わせると、だいたい106万人くらいになる。

シェルパ、バルティ、Yolmo、Jirei など。まだよくわからないチベット系民族もいるが(アルファベットのものは、日本語の情報がないやつなので・・)。

またお隣のブータンは70万人の人口。ここもまたチベット系の民族なのである。中国には600万人のチベット人が暮らしているが、我々がチベットに行く、特に長期で行こうと思うと厳しいので、このインド国内に100万人、つまり中国の6分の1に相当するチベット人がいるということはまた明るい情報かもしれない。

https://en.m.wikipedia.org/wiki/Tibetan_people

https://en.wikipedia.org/wiki/Languages_of_India

またチベット人に加え、我々と外見が似ている東アジア系の顔をしたインド人は、もっといる。この地図は、黄緑色のところがインド・ヨーロッパ語族、南部の青っぽいところがドラヴィダ語族。そして、ヒマラヤをなぞるように赤くなっているところが、シナ・チベット語族。

この言語を話す人たちは数百万人ほどいると言われ、ミックスしているものもいるが、外見はこんな感じ。この女性は、シナ・チベット語族のアディ語を話す民族のwikipediaページから拾ったもの。

https://en.wikipedia.org/wiki/Adi_people#Language

チベット人やチベット語の情報とともに、こういうインドに住むモンゴロイド系の少数派を調べていたのだけれども、私が現在狙っている街の一つとして、ミゾラム州があり、そこもやはり人口の90%以上が、日本や東南アジアなどに顔立ちが近い人たちなのである。

「ミゾラム州の(アイザウル)でノマドは可能か。そしてミゾ語とは?」

そういうものも含めると、インドにはおよそ1000万人くらいのモンゴロイド系がいるのではないか?なんていう結論に至った。

 

⑤インドで、チベット人が多く住む街

まず思いつくのがラダック。ここは、ILP(許可証)が必要。インド有数の観光地。またダライ・ラマがいるダラムサラ。ここは割とデリーからバスで12時間ほどで行ける模様。ダラムサラ全体で言えばチベット人は少ないが、この北部にあるマクロード・ガンジ(McLeod Ganj)がチベット人地区となる。

また、デリー市内北東部に、マジュヌカティラ(Majnu-ka-tilla)というエリアがあり、そこもチベット人街。私はここに行ってきた。モンゴロイド系の人ばかりなのであの疲れてしまうデリーにおいては毎日通いたいほどの場所だったのが印象的だった。

そしてあまり知られていないチベット人地区としてバンガロールから西にバスで数時間程度の場所に、ビラクッペ(Bylakuppe)=7万人という集落があり、チベット以外で、ダラムサラに次いで二番目に大きいチベット人集落。

 

この動画は、そんなビラクッペに行ったインド人の動画。標高は、1,024 mであり、南部にある集落だけど、避暑地としても機能。この動画では、市場に辛ラーメンも売られていた。多分、彼らはこんなインドの南部に住んでいながらも、外見が近い、日本や韓国、中国などのほうを向いているのかもしれないね。

またダラムサラで撮影されたチベット人ユーチューバーによる募金の映像は以下。

募金している人のほとんどがチベット人なので、どんな感じの人なのか雰囲気を確認することもできる。

 

⑥チベット語が勉強できるコンテンツ

チベット語の勉強を始めてから知ったのだけど、私が英語のレッスンで使っているVOA(ボイス・オブ・アメリカ)には、なんとチベット語版もあるということを知った。

https://m.youtube.com/c/VOATibetan/videos

まずは聞き流すところからはじめるのもいいかもしれないね。こんなチャンネルをみていると、いかにチベットが歴史的に中国西部の大部分に関与していたかを考えさせられるし、そこから広がってモンゴルや、ロシアに組みこまれたブリヤート共和国などではいまだにチベット仏教が盛んであることへのつながりを感じさせられる。

私も今年は少しずつフレーズを積み重ねるくらいにとどめ、そのうちダラムサラで数ヶ月チベット語を習得するのも悪くないかもしれない。というのもYouTube動画でも公開したように、インドの5年ビザをすでにとってしまっているので・・(笑)




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