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正反対?7年教えて気づいた「スペイン語」と「フランス語」応募者の違い

2023年5月27日

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正反対?7年教えて気づいた「スペイン語」と「フランス語」応募者の違い

2023年5月27日

今までレッスンの応募で必ずお返事が早くすぐに振込確定までしてしまうフランス語応募者と、応募してきているのに返事がなかったり、全く意味のわからない質問をされたり、時には逆ギレしてしまうスペイン語応募者。

この違いはなんなのだろう?ともやもやしていた時期があったが、それもいつものように忘れてしまっていた。

けれども今年の数ヶ月前(2023年3月)に偶然的にも1ヶ月の間で5件ものスペイン語応募が入り、そこであるものが確信に変わってしまった。このことを私自身忘れないためにも、この記事に残そうと思って書いている。

※まず、全てのスペイン語学習者とは言っていなく、あくまで私のところに応募に来るスペイン語学習者の傾向であることを先に言っておく。つまり全てのスペイン語学習者がこれに当てはまるとは考えないでほしいということだ。

あくまでも多言語の初級(ビギナーコース)を7年の間教えている私だからこそ見えたある視点として参考にしてほしい。

というのもフランス語もスペイン語も教えている人というのはそう多くないので、そういう教える側から見た一種の視点として読んでいただければと思う。

※偏見、独断で書くので悪しからず。

 

①ざっくばらんなスペイン語応募者と、礼儀正しいフランス語応募者

私のところに応募してくるスペイン語学習者は、応募の際に自身の目的が明確ではない場合が多い。またお客様は神様的な思考の層が非常に多く、これはフランス語応募者とはかなり違うところだと感じた。

2023年3月~4月に、今までスペイン語の応募はそれほど大量にくることはなかったにも関わらず、ドサっと応募がきた。

5名ほどだろうか。どれも20代の女性であり、外国語経験や社会人経験が浅い層。応募の動機などの文章がきちんと書かれていなかったり、ノリでインスタにDMしましたぁ〜♫みたいな感じの人だったり、明らかにきちんと丁寧にメールのほうから応募してくるフランス語応募者とは違うのである。→日本語での言葉遣いにも両者は違いがあった。

私が感じたのはスペイン語応募者のほとんどが明確な目標と情熱があまりなく、なんとなくスペイン語をやってみたい。相談してみて先生のノリが良かったらそれに決めようかなぁ〜♪程度なのではないか。という事。

フランス語応募者の場合、最初のメールで、マルチンさんから教わりたいのでよろしくお願いします。などのような文言が入っていることが多く、他の言語の応募に比べても長期で入ってくる人が多い。スペイン語の応募者はそれとは全く逆なのがまた面白いのである。

 

②スペイン語=お金を払う言語という認識ではない?

※写真はスペイン語などとは関係ない(ウクライナのショッピングモールの最上階で撮影したもの)

私が感じるのは、おそらくスペイン語話者はスペイン語の発音は簡単なので、スペイン語は自分でもなんとかやればできる。そもそもお金を払ってレッスンを受けるものではないという前提条件があるのではないか?ということ。

これはインドネシア語の生徒さんとも話したことがあるのだけど、インドネシア語やスペイン語は発音が簡単なのでわざわざお金を払って学ぶ言語ではない。という意識があるのではないかと思う。→現在入っているインドネシア語の生徒さんはある程度インドネシア語もでき、接頭辞、接尾辞、共接辞、インドネシア語だけでなく多言語学習におけるお話などを聞きたいからということで応募。

フランス語の場合、発音ができない学習者の場合、人の手を借りた方が伸びやすかったりするのだけど、スペイン語の場合は先生をつけてどこをヘルプしてもらおうか?と考えた場合、そこまでする必要もない。

とはいっても私のスペイン語レッスンに入ってくる人はたいてい、中級手前の人が多い。つまり語彙は1000程度以上あり、ある程度の挨拶フレーズはポンポンでてくるし、平易な文章は読めるけれども、普段自分が使いそうな決まりきったフレーズから少し外れると、出てきづらいレベルの人たち。

こういうレベルの人たちは自力でこのレベルまで来ることはできたが、それ以降は人の手を借りたい。という層で、人の手を借りた途端、グっと伸びる人たちである。

そして2023年3月~4月に応募がきたスペイン語学習者のほとんどが初級の手前であり、まだ1000単語も覚えていない層である。つまりこの段階ではまだスペイン語=お金を払う言語という認識ではないのかもしれない。→スペイン語自体に確信が持てていない段階で、気まぐれ的になんとなく応募しよう。という層なのかもしれない。

一方フランス語の応募者は発音をきちんと直すことに価値を求めていることや、フランス語を学習している自分が好き(自惚れている)な人が断然多く、フランス語にお金をかけるのは全く厭わないタイプが多い。またフランス語の話になると、日本の日常から離れている感覚で、つまり頭の中で理想のフランス像の中に浸っている人が多い。

 

③収入の違い、学習に対する意識

フランス語応募者の場合、大学の教授、高校の教師、海外駐在員、フランス駐在員妻、外国人彼氏もちの女性など、海外意識がかなり強く、それなりに英語もでき、割と収入が高い層。私のレッスンには今までそういう人ばかりが入ってきている。

一方スペイン語の応募者の場合、英語があまりできない、アルバイトを掛け持ちしている、ワーホリ。物価の安い国で現地採用で働いている。などのパターンが多い。

で、やはり目につくのは、ざっくりした感じの人、気まぐれ感、思いつき、中途半端。などの言葉がでてきそうな人たちだ。→この共通点は私が直感的に感じ取ったもの。なので当てにしないでね。

以前どこかの記事でも書いたのだけど、スペイン語学習者と韓国語学習者の一部には共通点があり、英語や中国語、フランス語などの発音が難しそうな言語から逃げ、本当はそっちを勉強して流暢に話したいのだけど、自分には無理と勝手に決めつけ、韓国語やスペイン語など、割とカタカナで表せそうな言語から手をつけるというパターンで共通している。

そしてその言語に対する執着心というか愛情のようなものがない場合が多く、すぐに学習を投げ出してしまう。

フランス語学習者にはそういうのがない場合が多く、私はフランス語!だと確信していて、フランスのことを考えている自分が好き、フランス語の発音が好き、どうしてもルイヴィトンのような何年経っても愛され続けるフランス語を手にしたいの!という強い執着があるのとは全く逆なのである。

 

④英語や、英語の発音に対する強いコンプレックス

一部のスペイン語学習者の中には英語の発音に強いコンプレックスがあり、そこでスペイン語学習に逃げている場合がある。もちろんスペイン語も英語も上手な層もいるが、それは本当に学習者の中では一握り。

ましてや韓国語が上手だけど英語もできるという割合も少ない。これは韓国人で日本語が上手な人に限って英語は苦手という人が多いのと同じだ。

過去に私のところでスペイン語のレッスンを受けた人たちも、やはりフランス語の生徒さんに比べ英語力がない場合が多く、逆にフランス語学習者はある程度の英語ができていることが多かった。

 

⑤根拠のない確信と、揺るぎない確信

※写真はスペイン語などとは関係ない(ウクライナのショッピングモールの最上階で撮影したもの)

スペイン語の場合は経済大国であるアメリカにおいて英語につぐ話者数を誇る言語だし、スペイン語圏に向けてビジネスアイデアがあるのであればそういった意味でも非常にチャンスのある言語であり、外国語学習が嫌いな人にとっても、発音が馴染みやすいのですっと入っていけるビギナー向けの言語でもある。

つまり私は以前こんな記事を書いたけれどもスペイン語を過小評価しているわけではない。

「米国における「スペイン語差別」と、スペイン語学習における落とし穴」

けれどもスペイン語学習者の中には、かつての中国語学習者のように、人口の多さや、過度な宣伝などから、この言語今勉強した方がいいのだよね?と勝手に思い込んでやっている場合も多く、またフランス語やドイツ語、英語に比べ、スペイン語話者はチヤホヤしてくれるから、やる!!みたいな感じの人も多い。

一方フランス語学習者は、いくらフランス語の母語話者(第二外国語としての話者数も含めると2~3倍の話者数になる)がスペイン語の母語話者よりも少なくても、いくらフランス人に差別されても、一生かけてやろうという強い姿勢がある場合が多い。

この違いはなんだろう?おそらく日本で小さい頃から見てきたフランスという国に対する評価が、スペインやスペイン語圏全部よりもかなり上回っているからではないだろうか?

これはヨーロッパでもフランス語が第二外国語として強い人気を誇る理由と似ているのかもしれない。

「各国別、ヨーロッパで英語の次に最も学ばれている外国語は?」

実際、スペイン語学習者が根拠のない確信として人口が多い言語だから。学ぶ!というのは学ぶ動機にはならない。なぜなら一生かけてもそんなに多くの人とは話せないからである。人口を考える人は、その言語で自分が将来何をするのか?ということを明確に考えた方が良いかもしれない。

 

⑥スペイン語で気を紛らわしたい

日本社会で抑圧され、日本の空気感にうんざりしている人でスペイン語を始めている人も多い気がする。いくつかの過去の生徒さんにもそういう人がいた。大学卒業後、飲食店で働いているが日本の生活がつまらなく、海外に行きたい。でも英語が苦手。最近周りの人たちの間でスペイン語がブームで、有名な政治家のスペイン語通訳もやった人が開催しているセミナーに行ってみたが、ものすごく高額のレッスンで色々疑問に思い、検索しまくっていたら格安のマルチんさんのレッスンにたどり着いたと、最初のレッスンで悔しそうに語ってきた生徒さん。

この生徒さんはその日本から出たいという強い願望なのか、3ヶ月で200以上のフレーズをポーンと覚えてしまったので非常に印象に残っている。

特に20代の若い層、日本の閉塞感のある社会、職場環境にうんざりしてスペイン語を学び始めている人は多い気がする。

 

⑦本当に欲しいものの手前で立ち止まる

人間、欲しいものがあったとき、大抵本当に欲しいものよりも少しレベルを落としたもので妥協をする。そういった人もスペイン語学習者には多いのでは?と感じる。これもまた韓国語学習者と似ているのだけど、学びやすそうという理由から本当に必要としている英語などを避け、韓国語やスペイン語に手をつけてみる。とはいってもあまり愛情もないので物にはできないで終わってしまう。

 

⑧私のスペイン語のレベルをさらに引き上げる契機

色々書いたが、これが私が教える側として、生徒さんや応募者さんをみて感じたことである。いずれにしても、私はこれまでスペイン語について積極的に発信しているとは言えない。それでも年間にこれだけの応募が入っている現状がある。

今年は私自身もさらにスペイン語のレベルをアップグレードし、その上でどのような応募者(語学レベルというよりも、どのような人柄?境遇?)が入っているのか今後も注視していきたい。私のレベルが上がるのと同時に、入ってくる生徒さんにもまた変化が出てくるかもしれない。

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