日本でも今じゃバイリンガルは当たり前の時代になった。企業の経営者の多くは英語は話せなくても読み書きができるのが普通であるし、西洋では言語系統が似ていて学習しやすいことや、国籍が多様化した都市が多いため、マルチリンガルの経営者も多い。
例えば、Facebookのマーク・ザッカーバーグは英語に加え中国語が話せ、億万長者で慈善家・ビジネスマンでもあるマイケル・ブルームバーグは、英語に加えスペイン語も話す。
元ヒューレットパッカード社のCEOで現在SAP社のCEOでもあるレオ・アポテカー氏は、ドイツ語、フランス語、英語、スペイン語、ポルトガル語、オランダ語に精通しているという。
このように世界に多大な影響を与えている西洋の人物はバイリンガル以上であることが多い。というのは間違いないだろう。
一つ注意しなければならないのは、英語を母語としている彼らにとっては、英語=世界の共通語はすでに手に入れており、それに加え新しい世界の扉を開く言語を身につけている点で、日本人と違うのである。
日本人の場合、日本語は基本的に日本人としか使用できなく、やっと英語を勉強しはじめて世界の共通言語としてのコミュニケーションができるようになる。
その後、中国語やフランス語を学ぶことで、同じように英語を勉強している日本人とは違う、全く新しい世界に入ることができる。
ちなみに、あの日本でやらかしてしまったNISSANのカルロスゴーンなんてまさにマルチリンガルの代表者みたいなものだ。(今となっては評判は悪いけれどもね…)
「日本語は話せない?自業自得という声や、日本英雄扱いも。6ヵ国語話せる日産の会長「カルロス・ゴーン」の逮捕は世界でどう思われているのか【海外の反応】」
彼はその頭脳を間違った方向に持っていってしまったが、やはりこれだけの言語が操れると多方面にコネクションが広がっていくのは間違いない。
で、前置きは少し長くなってしまったが、この記事では、バイリンガルやそれ以上を話すマルチリンガルなどは収入面で有利なのか。ということを書いていきたい。
①お金になる英語を学ぶこと(第一条件)
お金になる英語とは何か。それは人それぞれ違う。私のように医薬翻訳によってお金を稼いでそれを踏み台にして現在のブログ生活を送るものもいれば、ユーチューバーとして英語を使うことで海外の視聴者を集め成功した日本人もいる。
TOEICで高得点をあげて昇進する人もいるだろう。けれどももう一度言うが、お金になる英語は人それぞれ違うのである。
例えばドバイで貿易をしたいと思っている人がいたとする。彼女の場合、英語で自分の製品をきちんとアピールできる力、これがその人にとってのお金になる英語と言えるだろう。
自分の絵を売りたい人であれば、その絵を宣伝する力、絵の描き方を英語で教える力が、その人にとって、将来お金になる英語になるだろう。
株式投資でコンピューター上では取引に英語ばかりが出てくるので、その概念をきちんと覚えること。これが投資家にとってのお金になる英語だと言えるだろう。
②ペラペラ英語に惑わされる90%の英語学習者
最近じゃない。日本にはとにかく英会話本が非常に多い。私が現在住んでいるキルギスの書店には、ロシア語と英語に対応したトラベル英会話帳は数冊しかない。多くても10冊だろうか。
これはロシア国内で売られているものと同じものだと思うが、日本ではとにかく英会話本が何万冊とあると言えば多すぎかもしれないが、それを何冊も買っても英会話ができない人もその分多い。
芸能人がペラペラだった。あの人がペラペラだったから負けたくない。という感情は不要だ。人と比べず自分のペースで自分が辿り着きたい英語を学ぶだけでよい。
重要なのはペラペラ話すことではなく、聴く力と情報を読み取る力である。また誰かをライバルだと思ったりする心があるならすぐにそれは捨ててしまったほうがいい。
昨日の自分よりも成長していること。これが重要。なのでペラペラ英語系には騙されないようにしよう。ここに惑わされているものと、遅いスペースでも確実に、単語の語源、文法、発音の仕組みなどを研究している人では、数年後に雲泥の差ができる。
③バイリンガルは収入が倍増するのか
The Swiss franc: global reserve or gourmet currency?
※上の写真は、1000スイスフラン=10万円ほど…('ω')ノ→こんなの持ち歩いていたら盗まれちゃうね…。
バイリンガルにも色んな種類がいる。帰国子女系、国内でインターナショナルスクールに通ったもの、両親に幼いころから英語を学んで普通に話せる人、私のような親元から離れ自分で英語を勉強したいと思って勉強したパターンの人。
この中で日本人が特にバイリンガルと聞いて思いつくのは帰国子女だろう。けれどもバイリンガルというのはある程度英語が話せる人にも適用できる。
外国人と話せばそれは分かるだろう。英語を日常会話程度話すだけでも、あなたはバイリンガルだね。と言われる。けれども日本ではこれを言わない傾向が強い。なぜなら日本では勝手なイメージでその言葉を解釈してしまうからである。
で話を戻そう。バイリンガルでも収入が倍増しない人のほうが多い。というのも英語を日常会話程度で話せる人は何万人といる上、英語少しできるからとそこで努力をしなくなる人が非常に多く、自分の貰っている給料で満足してそこで止まってしまうからである。
けれどもその中でその自分の持っている英語をどのようにお金にしようか。と真剣に試行錯誤して考え、それに対して動ける人はまた違うだろう。
④ロシア語を勉強して気づくこと
実は、私が一番やりたくなかった言語。それがポルトガル語とロシア語である。ポルトガル語はやるつもりはないけどね…・
英語→中国語→韓国語→アラビア語→フランス語→インドネシア語→スペイン語→ドイツ語→ロシア語。と私が勉強したいと数年前から思っていた言語がやっと今年で終わる。(マスターではなく構造と頻出単語、頻出フレーズの学習)
ロシア語。キリル文字見てるだけで頭痛くなった。アラビア語を勉強したときのような興奮もなく。けれども現在中央アジアでキルギス人やカザフ人の友達に囲まれるようになってから、すんなり頭に入ってくるようになってきているところである。
同時に、ここにいて思うが、私の周りの人たちは日本人に会ったことがない人たちだ。東南アジアであれば観光客の日本人を見た。などと聞くことはあるが、中央アジアやロシアには日本人は全然こないため、日本人というだけで珍しがられ色んな人たちと仲良くなれるし、日本では繋がらないような層の人たちと食事して、面白い話を聞いたりすることもできる。
驚くのはキルギスという1人当たりのGDPが11万程度の国でも、富裕層は一般の日本人よりもむしろ頭の良い人が多い。それは国が小さいから英語をしっかり勉強して、情報を英語から得ているからである。日本のように国際ニュースを見ても、日韓の話題は50%以上ということはない。( ゚Д゚)
また人づての情報はインターネットで自分から探そうと思っても出てこない情報が多かったりする。この意味で言語の力(特に共通語としての英語)は凄いな。と思うのだ。
※もう一度言うけどアメリカ人の若者が話すような、かっこつけの英語じゃないからね('ω')ノ
つまり、ロシア語のフレーズを少しだけ知っている+英語がある程度話せる、この組み合わせだけでまた考えようにはチャンスが広がるということなのだ。
通勤時間、何も考えずに頭を動かすために良いのか分からないが、テトリスをやっている人たちには理解できない感覚かもしれない。
私は職場時代中、電車の中でずっと辞書に印をつける作業をしていたし、現在通勤しているメンティさんにも同じことをしてもらっているが、やはりそれだけでも習慣化すれば、自動的に英語に投資することができる。なので、もうテトリスや韓国ネタのニュースあさりなんてやめようね。('ω')ノ
ちなみに今現在、キルギスのビシュケクでロシア語を勉強中→フランス語やドイツ語と違い、頭を悩ませてくれるこの言語。気に入ったぜぃ( ゚Д゚)
「住みやすさ抜群。日本人の兄弟国家キルギスの「ビシュケク」に2ヵ月住んでみた件」
⑤バイリンガルをお金に変える方法
言語をお金に変える方法は、考えればキリがないくらいある。アイデアは沢山あっても実行しない人がほとんどというだけで短期的、中長期的問わずやる気さえあれば、誰でも実現できることばかりだ。
在庫を持たないものであれば、自分のブランド力を上げ、外国語を使用したブログ、ユーチューブでの発信。売りたい製品を持っているとすれば、英語+その現地語を軽く話せるだけの語学力でプレゼンテーションできる状況に持っていくなど。
今後テレビを見る人高齢層が少しずつ減っていくことを考えれば、情報を得るものとしてユーチューブなどの動画配信は今以上に伸びていくことになる。
そうなったとき、自分で発信する力も、一つのスキルとなる(すでになっているけど)
また、英語の基礎をしっかり固めて家庭教師として自分も英語を学びつつ中学生や高校生に英語を教える仕事。など、まだまだ考えてもたくさんある。
たこ焼きの売っていない国でたこ焼きを売る仕事をしようと思いつく人は大勢いるが、それを実践できている人は非常に少ない。
会社を辞めて一人で生きていく方法はいくらでもあってもね。でも、皆怖いのだ。
企業に入ってずっと定年まで働き続けようと考えている人にとっては出てこない発想かもしれないが、自分で商売のしたい国のビジネス事情(需要がありそうな製品)、言語(英語以外は簡単でいい)、人脈を準備することは誰にでも可能である。
英語を学んでも道具でしかない。とネガティブな口調で言う人には注意しよう。語学も自分に合った方法で活用すれば、それが自分の収入を上げ、生活を向上する道具にもなる。ということだ。
一つ言えること。それはいまだに日本人の中には英語から情報を吸収している人の割合が少ないということ。ここがまさにチャンスだと思う。
私は情報を吸収することによって人は適切な判断ができるものだと思っている。以下、今の人生に全く後悔はない。
⑥英語だけは、やること
私のように英語が翻訳レベルで、その他の言語は普通レベル、ちょっと手つけたレベルでも、得られるものも大きいが、まずは英語をきちんと勉強することが重要。
中国や中央アジア、東南アジアを回っていても、英語ができる人はきちんと教育を受けたレベルの人が多く、収入も高い場合が多い。彼らから得られる情報は日本で得られる情報とはまた違うし、そこから新しい繋がりができてくるものである。
単に会社でTOEICの点数をあげなきゃならない状況。というのも、もちろんその人の英語力を少しでも高めるために必要ではあるが、その英語力が最終的に何に繋がっていくのかを考えることも重要だろう。
⑦各言語におけるメリット
「FLUENT IN 3 MONTHS」という英語圏でものすごく人気のあるマルチリンガル系のブログでは、「マルチリンガルの人々はよりお金を稼いでいるのか?」という記事が紹介されていた。
その中にあった各言語におけるその需要やメリットなどを簡単に書いてあったので、一部ご紹介しよう。
けれどもこれは英語圏の情報なので、英語話者に対してのアドバイスでもあるので、その辺を自分に照らし合わせてみて考えてみてね。('ω')ノ
①英語(世界の共通語)
英語はインターネット上では独占的と言えるほど、世界の共通語になっている。最新のニュースを英語で取れるようになろう。
コンピューター用語、POPミュージック、世界の主要メディアのみならず、学者、教育を受けた人々との繋がりを重視している人には、必須の言語である。
②中国語(世界で一番第一言語として話されている言語)
深センの活躍、今後の中国政府が巨額な投資を進めているAI分野、また、製造、テクノロジー面において、中国語を学ぶメリットはいくつかある。また、10億人以上の中国語話者が中国大陸にいるわけだが、マレーシア、台湾、シンガポール、インドネシア、タイ、ブルネイ、フィリピン、モンゴリアには多くの華僑がいて、彼らと繋がるには、簡単な中国語を覚えておいて決して損はない。
「ヒエラルキーの頂点?差別され、虐殺され、インドネシアで怯えながら暮らす華人・華僑「中華系インドネシア人」に関する疑問 TOP10」
③スペイン語(アメリカにおける影響力の拡大)
スペイン語が有用なのは、20ヵ国語以上が公用語として指定しているからというよりは、アメリカにおけるスペイン語人口が増えているので、スペイン語がわかるとアメリカでも活躍の場を広げることができる点だ。
④アラビア語(ドバイなどの飛躍)
中東において支配的な影響力を持つアラビア語は、この域における天然資源だけでなく、ドバイ(アラブ首長国連邦)のような目覚ましく成長を遂げる国でも使用できる言語であるように、非常に有用でレアなスキルであり、「マーケットバリュー」になる。
欧米では第二言語としてアラビア語を操れる人の数が少ない。また、アラビア語の影響を受けているトルコ語、ペルシア語、ヒンディー語が容易に学べるようになるというメリットもある。同時にアラビア語と同じ言語系統であるイスラエルのヘブライ語も勉強しやすくなるだろう。
「1名限定。アラビア語3ヶ月(3万円)で「頻出200~300フレーズ」完全暗記サポート【無制限保証付き】」
⑤ドイツ語(貿易やテクノロジー分野で一番求められている言語)
ドイツはリサーチと開発においては世界3位の貢献国。なのでドイツは科学言語においては英語についで最も重要と言われているドイツ語。
英国の貿易関連の求人の約45%が、ドイツ語を要件ではないにしても明確にプラスに作用すると指摘しています。
これはドイツ語ができなくても簡単な挨拶ができ相手側と少し打ち解けられれば良いという意味でもある。
商業的、テクノロジー的、金融や外交的な部分でドイツはヨーロッパの中でも強い存在だ。この点から言えば、ヨーロッパ人はドイツ語を学ぶことにためらう必要はない。
⑥ヒンディー語(将来、可能性のある国の言語)
インドのGDPは日本を超え、世界第3位になるだけでなく、民主的な国なので、多くのチャンスがあり、今現在においても、4750のスタートアップ企業が存在する。また、ヨーロッパやアメリカでは、ヒンディー語が話せる人がほとんどいないので、そこにチャンスがある。
⑦ロシア語(どんな産業であってもロシア語はプラス)
ロシア語に可能性があるのは、日本語よりも多い話者人口、国連言語の指定、BRICの国、領土が多くあることによって天然資源が豊富で、その時の世界の状況によっては景気が上がる可能性もあるということ。
歴史学者、そして石油技術者にとってこれほどおいしい言語はない。
イギリスのジャーナリスト、ブリジット・ケンドールは、ロシア語を2年、ロシアで勉強した後BBCで働く機会を得た彼は、意外にもあまり知られていなかった冷戦の実態を感じるべく、実際にロシアに留学したのだという。ロシア語に精通するということはロシアの歴史、経済なども同時に学ぶことであり、これは彼にしかできない仕事なのである。
⑧日本語(革新的な経済にアクセスしたい人)
スペイン語と日本語が少しでも話せるようになって私のキャリアにおけるいくつものドアが開き始めた。両国の文化は非常に違っており、個人的にもビジネス的にも多くのインスピレーションを受け、
日本は世界第三位の経済大国である。またリサーチとテクノロジーに対する投資は世界で第二位である。特にテクノロジーや自動車産業のセクターに関わっているものであれば日本語を学んでおくことは多くの機会を得られるだろう。
「外国人側から見た「日本語を勉強するべき理由」TOP5と「勉強するべきではない理由」」
マルチンのコメント
この記事には意外と、珍しくフランス語のメリットは書かれていなかった。また、私が今まで書いてきた視点とは若干違う部分も多々あり、これにより読み手の方々が、より多くの情報の中から、自分の好きな言語を学べるかの判断材料が少し増えたのではないか。と思いながら書いていた。
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